中日新聞社（名古屋市）が名古屋国税局の税務調査を受け、２０１５年３月期までの３年間で約２３００万円の所得隠しを指摘されていたことが３０日、分かった。申告漏れの総額は約３１００万円で、追徴税額は重加算税約１４０万円を含め約７２０万円。同社は既に修正申告し、一部を納付したという。

　同社経理部は「国税局と見解の相違はあったが、指摘を真摯に受け止め今後は適正な税務申告に努めたい」としている。

　同社によると、同社が発行する東京新聞や中日新聞の記者が取材費名目で同僚との飲食費を計上していた。また、取材源秘匿のため取材先の名前を実際とは異なる人物や架空の名前で記載した取材費があったが、国税局から取材先が確認できないとして経費と認められなかったという。