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フェイスブックでもすでに報告しておりましたとおり先日の金曜日の午前中、カルパントラのプロのトリュフ取引所(シャトー・ヌフドパプから20分ぐらいの街)を見学して参りました。こちらのトリュフ取引所はフランス国内でも一番歴史が深く12世紀から記録は残っているという由緒ある取引所。街のHotel Dieauで11月から2月まで毎週金曜日朝に行われます。

 

トリュフと言えばフランス料理の高級きのこ。キャビアやフォアグラと並ぶ世界の3大珍味のひとつ。あの強烈な香り。カルパントラ・トリュフ取引所の会長さんも「悪魔の香りでしょ」とニヤリ。鼻を近づきすぎるともうクラクラ。悪魔的以上に形も変よ。こんな形で土のなかにうまってても動物の●●●とあんまりわかんないんじゃないかと思うのですが、美食家にとっては黒いダイアモンドに見えるらしい。

9時過ぎにHotel Dieuの門が開き、9時半の会長の笛のとともに取引開始。プロのクルチエ(ヨーロッパ中にトリュフを売りさばく仲買人)や地元レストラン経営者らと栽培者とほぼ密談の取引風景・・・ザワザワ・・・そしてほんの15分もたたないうちに完売。観光局の方も「取引人の顔は写しちゃだめよ」となにやら意味深。

 トリュフの本場は何と言っても美食の国フランス。世界中の生産の60%をしめています。そしてその3分の2がアヴィニオンからエクスのプロヴァンスに集中しており、あの有名なペリグー(ボルドーの近くですね)は実は15%にしかすぎません。ただペリグーのトリュフがフランスのトリュフのそれまた3分の2を占めていると言うから、、

あれ?変ですよね。どういうこと?

そうなんです。ちょっと変な世界なのです。(つまりプロヴァンス産のトリュフがペリグー産として売られていることも業界の暗黙の了解なのです。要するにフランスで流通しているトリュフの主産地はプロヴァンスなのです。)しかもトリュフには実はまだAOCが規定されていない?え?どういうこと?まぁまぁつまり?どういうこと?説明して!!

そもそもトリュフは、石灰岩土壌の広葉樹のカシやナラなどの根に寄生する地下生型の菌根性きのこで、野菜ではありません。野菜の場合は、Chambre d’ Agricultureという農協のような団体?が管轄します。野菜ではないってことは?つまり、AOCのように、品種や栽培方法を地方で規定することができません。ですからプロファンスのトリュフ栽培業者の一番の願いは「トリュフ生産者として農協に認められること」なのです。

さて、栽培は地中海気候に適しており、夏の暑さや土のPH値などが関係しています。品種に関しても、イタリアやスペインとは多くの類似性があるのですが土地によっての品種の特徴もまだ解明されていないというのが現状です。つまりまだまだ未知の食材なのです。おもしろいでしょ。

こんなおもしろい食材ないですよ!それがキロ単位でうん百ユーロで売られてるのですからね。もちろん取引所には価格を監視するGメンな行政のおじさんも普通に紛れてたり・・・なんだいここは?

ご存じの通り、地中に生育しイノシシや犬などにより掘り出されなければなかなか発見されないものなので、人間だけの手だけでは無理。樫を育て、犬を育て、実は大変な作業のトリュフ栽培者を尋ねる冬のプロヴァンスの体験はいかがでしょうか?(発見するだけで、取り出すのは人間なのですが)写真はこのトリュフハンティング栽培所にて。この方非常に味のある方でヨーロッパの他の地方のトリュフ生産者の指導も行ってらっしゃいます。業界の話などいろいろぽろぽろ。実はスティーブ・ジョブズ似のインテリで、トリュフの樫の木農園の横ではオリーブ栽培と搾取もなさってるという農家)

 

11月から2月までの間はカルパントラや近くのリシェレンシュなどで毎週、プロ用と一般用、毎週トリュフのマルシェが立つことで知られています。カルパントラは昔から商業の街と言うこともあり、マルシェが大規模。金曜日マルシェは見所たくさん。また旧市街の有名なチーズ熟成士さんのお店もぜったい訪れないと!チーズの世界では有名な方ですから。このようなピンポイントの食のテーマの旅。いかがでしょうか?プロヴァンス・カルチャー・ツアーからですと、ちかくのシャトー・ヌフドパプと併せてもちろんプロ用の市場見学が可能です。どうぞお気軽にお問い合わせください!

 

ヴォーキュルーズ県のトリュフ栽培
http://www.agriculture84.fr/l-agriculture-en-vaucluse/les-productions/les-autres-productions/la-truffe.html

トリュフの生産統計(仏語)
http://www.planetoscope.com/agriculture-alimentation/1426-production-de-truffes-en-france.html

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ご縁があり、たびねすという旅行ガイドサイトに寄稿させていただくことになりました。

たびねすとは日本の旅行業の比較サイトであるtravel.co.jpから派生したガイドサイトで結構いろいろな地方のガイドが世界隈無くガイドを書いておられるとても役に立つサイトです。文字通りガイドブックには載っていないような面白い記事がおおいのでサーフィンして読み込んでしまうことも多々あります。月2本ペースが目標なのですがなかなか進まず。。はい、頑張ります。

このサイトの目的は「旅行を啓発する」ですから。読むと、ほんとうに旅行に行きたくなります!結構地方の小さな美術館とか絶対人が行かないような場所の案内も写真付きでありそそられる文章が多いです。

最近は訪日のために日本在住ガイドの英語ページも充実しているし、 旅行業界の柔軟さを感じます。英語だけではなく今後はアジア言語やヨーロッパ言語へもリンク展開するのでしょうか?!今後が楽しみなサイトです。

たびねすで執筆した記事一覧

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パーカーで100点、ブラピとジョリーもワイン造りをおまかせしている。。そのような醸造家のワインを本場で試飲しませんか?場所はシャトーヌフドパプの村。

2009年のヴィエイヌ・ヴィーニュは伝説のパーカー100点。ブラピのロゼワインもスペクテーター誌では90点の高得点。こちらのペラン家とのジョイントベンチャーの会社です。

Cave Famille Perrinで行われる試飲会のツアーです。夜開催ですのでタクシー代わりにご利用ください。ワインに精通したフランス人ガイドがお連れします。主に試飲、買い付けの方におすすめです。

今回は夜のツアー。 パリからでもこちらはTGVで2時間半。日本からでも14時間。思い立てば即実行!心を洗いにプロヴァンスへいらっしゃいませんか?クリスマス前の喧噪もはじまり夏とはまた違うプロヴァンスが味わええます。

日程2014年12月12日(金曜日) 集合場所
(ピックアップ場所)エクス市内 エクスTGV駅
マルセイユ空港
アヴィニオン市内、TGV駅 内容Châteauneuf-Du-Pape 村のテースティングルーム・ファミーユ・ペランにて新作テースティング。 所要時間2〜3時間 料金(おひとりさま)エクス発:70€
アヴィニオン発:50€
お申込までの流れ 【1】次のページで参加人数をお選びいただきます。 【2】当日、集合時間にエクス・アヴィニオン市内もしくは各TGV駅にお迎えに上がります。 【3】お帰りはホテルもしくはご希望の場所(エクス=アン=プロヴァンス or TGV駅)まで車でお送りします

注意事項 ※ワイナリーでの試飲は20歳以上の方限定とさせていただきます。※お子様同伴の場合はご相談ください。※天災、天候など気象条件、事故やストライキ、例外的な施設の閉館などで観光の場所や順序が変更となる場合もございます。※ツアー中、車内、車外での貴重品等の紛失、お荷物の破損などは責任を負いかねますので各自十分にご注意下さい。 .btn-success .icon-color{ color: #00aa00; } .btn-warning .icon-color{ color: orange; } .btn-danger .icon-color{ color: #cc002e; } .btn-primary .icon-color{ color: #428BCA; } .btn-info .icon-color{ color: #5BC0DE; } キャンセルポリシー Notice
今回のツアーは夕刻開始の試飲買付ツアーです。よろしくご了承ください。。ワイン専門ガイド付きですので帰りはお土産がおおくなっても大丈夫です。 このようなタイムリーな情報をまたブログで紹介致します。宜しければFacebookの

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フランス旅行の目的はいろいろありますが、リピーターの方なら観光だけではなく、工場見学やプチ研修を体験するのもいいかもしれません。
オリーブはパリでもブルゴーニュでもボルドーでもなくこちらの地方だけですし、こちらでは初心者からプロ向け講習までが手軽に受けることができます。おすすめする3つの理由とは? 

 

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「パリはよく行くけどプロヴァンスは行ったことがない」という方を聞きます。すぐきて!といつでもいうのですが、残念なことになんとなく遠いイメージがあるようです。

でも実際、金曜日仕事の後、羽田からエールフランス深夜便に乗ればの昼前にはプロヴァンスに到着、土曜日のランチはエクス近くのアラン・デュカスの葡萄畑付きレストランや、地中海を眺めながらブイヤベースランチも可能です。人生短いんです!楽しみましょう!

また、時間はたっぷりある。また、着いてから贅沢に食事やワイン、オペラ代に使いたいので締めるところは締めたいという旅の行程重視派にもアクセスは簡単。表にまとめてみました!是非とも次回のプロヴァンス旅のためにご参考ください。

スマートに優雅に早く 旅の行程を楽しむ

お金はあるでも時間がないというあなたにはエールフランスがおすすめ!もちろんルフトハンザやアリタリア、トルコ航空も日本から飛んでいます。

最短の場合、羽田からですと日本航空・エールフランスの共同便が(JL5057/AF293)22時15分に毎日出発、翌日の現地時間4時にシャルルドゴールへ到着。ターミナルごとにある空港のビジネスラウンジはさすがにフランスの首都だけあり食材が豊か。ブルターニュのビスケットやサンドイッチなど軽食を済ませ、そのまま、乗継ぎマルセイユ行き始発7時20分発に乗れば、8時45分にはマルセイユ空港。余裕で翌朝到着。

早朝チェックインが可能なら、エクスのホテルで荷物を下ろし、休憩。

ランチは市内から30分ぐらいのデュカスのホテルレストラン、もしくはカシのブイヤベースの名店で舌鼓も可能。

思ってたよりも近くありませんか?もちろん当社自慢のワイナリーツアーも可能。到着時にマルセイユ空港・TGV駅でピックアップいたします。どうぞご活用ください。

やっぱりOUIGO!これはパリに一旦降りてプロヴァンスへ行く格安TGVです。

こちらのポストでも紹介していますが、出発4時間前までのサイト予約のみ、チケットはすべて自分でプリントアウトを守ればこれほど安い交通手段はありません。英語のサイトも充実注意点について、もうすでに何度か利用している経験者から今回はもう少し詳細を。。

◇駅がパリ市内にない

パリの駅は少し離れていますが、ディズニーランド・パリと有名なアウトレットモールと組み合わせれば一挙三得。駅自体はディズニーランド・パリであるMarne-la-Vallée駅、そしてそこまで行くVal d’Europe/Serris-Montevrain RER A線のひとつ手前が最近改装され綺麗になったアウトレット、ラ・バレー・ヴィラージュ!あのモンクレールもお手頃な値段で入手できます。

◇荷物制限関所

持ち込み手荷物は乗客1人当たり1人1個(55cm×27cm×15cm)が無料、2個目以降は当日10ユーロの追加料金が原則は。・・ただここだけの話、ピーク時などは一回の運行に1000人以上が乗りますのでそのチケットチェックのために駅員さんは走りまわっておられて荷物のことは。。。というのが現状です。もちろん原則は原則ですよ!(笑)

◇各種オプションは要チェック(経験者の意見です)

電源プラグの席が2€の追加で指定できます。これは必ずおすすめ。なぜならば、パソコンの電源を確保できることとあと少なくともOuigo内のファーストクラス?だからです。Ouigoはもともと格安で子供がどの行程でも5€というファミリー向け。もちろんフランス人のファミリーとガヤガヤと車両も楽しいですが、旅の疲れなどを取りたいときは心安めにでも静かなお席をおすすめします。

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今日はプロヴァンスに来たら必ず欠かせないおみやげ特集!!!!しかもしかも15ユーロ以内で!をあつめてみました。もちろん高島屋外商サロン御用達のムスティエ焼きも、元大統領サルコジー妻、カーラ・ブルーニお気に入りのサントロペのオーダーメイドサンダルも良いのですが、やっぱりお土産文化の日本人。家族に親戚に同僚に配るためのお土産は安い方が良いし、とりあえず割れない、小分けにできる!など喜ばれる物を集めてみました!!

いかがでしょうか?お酒のおつまみから甘党おみやげまで。このあたりの地中海式食生活は日本の和食と並んでユネスコの世界遺産にも登録されているほどの実力。食卓に上る食材の生態系からテーブルの食習慣まですべてトータルしてこその地中海式ダイエット。その大きな生態系で認められたわけですからせっかくですからそのエスプリも見習いましょう。マルセイユ石鹸でバスタイムもゆっくりと、タプナードとワインと共にゆっくりと地中海の夕暮れを楽しむようなアペロタイム。地中海のおみやげとともに生活習慣まで楽しんではいかがでしょうか。

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ぶどうの収穫が一段落すれば、次はオリーブの収穫の季節。万霊節の頃からオリーブの収穫が始まるのはプロヴァンスの伝統。

今では珍しくなった手摘みのオリーブの収穫をプロヴァンスで体験してみませんか?(実はオリーブのAOCは特に手摘みとは限定はしていないのですけど)

日程: 2014年11月3-15日 グループ: 4 – 8 名様まで 予定:

10:00 – 1:00 オリーブの実をひとつひとつ手で摘んでいきます
1:00 – 3:00  ランチタイムはプロヴァンスワインと
3:00 – 5:00  午後のオリーブ収穫作業
5:00     シャンパーニュでアペリティフ

ランチ内容:

ビーフシチュー (プロヴァンスの伝統的レシピ。ゆっくりと時間をかけて)
サフランポテトのグラタンとラタトゥイユ
プロヴァンスのチーズ
デザート
飲み物は地元のワイン、スパークリングウォーター、コーヒー紅茶まで

料金:50€ 場所:エクサンプロバンス近郊の村(エクスより40分,マルセイユより車で60分)となります。

一日オリーブ農園にいるだけでも心が洗われそうな秋の日、素晴らしいランチとそして最後はシャンパーニュでご苦労様のアペリティフ!パリからでもこちらはTGVで2時間半。日本からでも14時間。思い立てば即実行!心を洗いにプロヴァンスへいらっしゃいませんか?夏の喧噪を終えた落ち着いたプロヴァンスが味わえるのが調度今頃です。

こちらの農園は交通の便が悪く不便なところなので、参加希望、もしくは参加の際に送迎が必要なかたはプロヴァンスカルチャーツアーまでお問い合わせください。
このようなタイムリーな情報をまたブログで紹介致します。宜しければFacebookのイイネをお願いします!

投稿 by プロヴァンスカルチャーツアー.

今回は夜のツアー。 パリからでもこちらはTGVで2時間半。日本からでも14時間。思い立てば即実行!心を洗いにプロヴァンスへいらっしゃいませんか?クリスマス前の喧噪もはじまり夏とはまた違うプロヴァンスが味わええます。

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南仏プロヴァンスと言えばラベンダー。6月よりプロヴァンスはラベンダーが咲き乱れます。

ラベンダー畑の中に行くとみんなが女優になるから不思議。国籍人種を問わずカメラの前でポーズしてしまいます。ほんとふしぎなもので、ラベンダー畑で写真撮るのにむっつりした顔の人いないからね。ほんとうに幸せになるのかも知れません。

大まかですが咲いている地域は、東はグラースから西はアルルの北まで。有名なのはソーSault やアプトApt などの高山でのラベンダー畑が有名です。標高が高くなるとだいたい8月まで咲いていることが多いです。またエクスの近くではひまわりも同時期に咲き乱れておりました。

そのあたりへはだいたいが一日ツアーが基本ですが、南仏の専門店、プロヴァンス・カルチャー・ツアーのチャーターでも大丈夫です。

高度やその年の気温にもよりますがだいたいは6月中旬から8月の半ばまでと言われています。ただ、エクスから近い地域は7月後半で刈り取ってしまうことが多いようです。去年のはゴルドのセナンク修道院は7月半ばで刈り取っていました。今年はまだあります。沿道にはおみやげ屋さんもちらほらあり、エッセンシェルオイルが50mlで8€から10€で売っています。(もちろんお店によって違うのでいろいろ試してみることも楽しみのひとつです。ラベンダーとラバンダンの二種類があります。)

もちろんその年によっても違いますのでどうぞご旅行の際は事前にお確かめください。

 

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6月29日から7月2日まではフランス全土の映画館の入場が3,5€なのでまず第一弾として「かぐや姫の物語」を見に来ました!こういう映画館が安くなるのって実は春とか秋とかの3日間限定!でよくあるのですが、夏のシネマフェスティバルも嬉しいです。

さて「風立ちぬ」に続くジブリ作品。トレーラーだけ見てたらかなり、竹取物語ってどんな話だっけ?たしか求婚されてやっぱりイヤだから月いくんだよね。ぐらいしか記憶になかったのですが、ところがどっこい、すごい作品でびっくりしました。とにかく絵も美しいし、内容が実は濃い。決しておとぎ話だけでは終わらない。

これはすべての女性の話。

竹藪のそばで天真爛漫に育っていた女の子が、翁の思い込みで都に引っ越し、都で貴族になり、「高貴な姫」として良いところに嫁に行くという目標を持って生きることになる。

良い縁談のところへ嫁に行けと迫る翁と、それを拒む娘。普通に俗っぽい話にも見える。

表面的に見るとなんと古典的でそんなんで2時間持つのか?挙げ句の果てにはフェミニストが怒り兼ねない状況ぐらい思っちゃうかも知れないけど・・・本当はそんな単純なものじゃないの。「幸せとは何か?」「生きるとは何か?」とかさえ見てる人に問いかけるかなり大人の映画なのにはびっくりした。この映画は子供向きじゃない。フランス語のポスターには「姫の犯した罪と罰」という文句がないのでついついポニョみたいのかな。。と思ってみたらとんでもない。これは大人向きでもあります。もちろん子供も見られる。

あとおもしろかったのはかぐや姫に求婚した5人の男性の詳細までちゃんと描いてくれてるのでそれはそれで楽しめました。でも結局彼女が犯した罪というのは5人の男性を傷つけたことなんかじゃない。この映画の原作は読んでないので知らないのですが、そんな浅いことじゃないことはわかる。月にいたときに地球に行きたいと願ったこと、そして地球で月に帰ろうと願ったこと。

あと月へ帰るシーンの美しさやあの想像力も素晴らしかった。月の住人の曼荼羅ご一行様など。実写にするとぜったい昔のサントリーのCMみたいになっちゃう。月の世界と地球の世界を分けてしまうところとかはなんか単純かなとも思ったけど、月とここまで深く対話する文化というのも面白いと思ったわ。

でもこれほんとうに地味な作品?なのかもしれません。こんなデッサンタッチのアニメで半泣きできる映画は久しぶりでした。もう日本では公開は終わったと思いますが、すごい深い映画。

もちろん、絵の美しさは、絵はがきで見るような日本の風景。都の儀式のシーン、山の植物、景色などは本当に心が安まるほど美しい。実はかなりおすすめです!このフランス映画感謝デーが終わるまでに次は未来世紀ブラジルの監督のゼロテオレムを見に行く予定。また書きますね。

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夏至の日である6月21日は毎年フランスの文化省にとって音楽の日。文化省のページによるとこの音楽の日のムーブメントは、デュバイ、北京、、世界100カ国に広がっています。すごいフランス文化のプロモーション威力だなと感心・・

もちろん日本(特に関西は熱い)でもこちらのお祭りは行われます。

http://www.mediatv.ne.jp/ongakunosaijitsu/index.html

冬至はかぼちゃ、夏至は音楽よね。

フランス全土で無料コンサートが開かれたり、路上アーティストも元気。日本のそれと大きく違うところは勝手に路上に出て演奏したり、こうやってプログラムを前提にする演奏だけではなくもっと自発的な雰囲気があります。見せたがり?聞かせたがり?(笑)。。。ただこのお祭りをアルコールを飲んで騒ぐだけと勘違いしている輩も多く、エクス市では最近は「もっと音楽、アルコールは控えめに」をスローガンにやっています。今後あまりにも風紀を乱すようなことがあるのならば、演奏を登録制にするとの動きもあるようです。そうなるとつまんなくなりそうだけど・・・

ちなみにわが街のコンセルヴァトワールのプログラムはこちら。もちろん街中ではいろいろなジャンルの音楽がいっぱい。今週末は外にでて音楽を楽しみましょう!ヴァカンスシーズンの号砲です。

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