JR北海道が、道内社会人野球で唯一の企業チーム「JR北海道野球部」を今季限りで休部する方針を固めたことが3日、関係者への取材で分かった。JRは厳しい経営状況を背景に、地方路線の廃止を含めた大幅な事業見直しを進めているほか、グループ会社の合理化も行っており、休部により運営費の圧縮を図る。今後は業務時間中の練習などを行わないクラブチームとして、運営規模を縮小して活動を続ける。

 関係者によると、野球部の在籍は約30人で、運営費は年間数千万円規模。JRは2017年3月期の経常損益が過去最悪の175億円の赤字となる見込みで、今後も厳しい経営状況が続く。休部には、運営費圧縮に伴う経済効果だけでなく、知名度の高い野球部を合理化対象とすることで、事業見直しに臨む姿勢を内外に示す狙いもある。