ペットにも健康食堂を――。体重計などの健康機器大手、タニタの前会長の谷田大輔氏(74)がペットビジネスに参入した。自ら代表権を持つ会長となりベンチャー企業を設立し、このほど素材を厳選したペットフードの通販を始めた。今後はペット向けにヘルシー食堂の開設や体脂肪計の開発を目指す。タニタでの経験を生かしてペットの健康管理需要を開拓する。
社名は「Fanimal(ファニマル)」(東京・文京)。同名のサイトでペットの健康情報を掲載し、犬猫用のフード販売を始めた。近くペットサロン数十店と提携し、サイト経由で予約できるようにする。2017年度に売上高10億円を目標とし「数年後の上場を目指す」(谷田氏)考えだ。
社長には宿泊予約サイト大手、一休の元取締役の漆原秀一氏が就いた。谷田氏は会長としてペット食堂の開業を準備する。谷田氏はタニタの創業家出身で、社長時代には体脂肪計付き体重計でタニタを成長させた。
矢野経済研究所の調べでは、16年度の国内のペット関連市場規模は前年度比1%増の1兆4845億円の見通し。ペットの寿命がのび、緩やかながら右肩上がりの成長が続く。谷田氏はこうした需要に着目し、タニタ時代のユニークな製品開発のノウハウをペット向けに生かす。