2015年1月2日に結成され、9月2日にメジャーデビューを果たした「こぶしファクトリー」は、3月3日に活動停止したBerryz工房のスピリットを受け継ぐハロー!プロジェクトの若手グループ。
夏から冬にかけて、多くの対外ライブ(対バンイベント)に出演した彼女たちは、そのなかでどのような経験を積み、なにを感じたのか──8人の思いに迫る。

 


 

ライブ中に寝てる人がいてびっくり

──グループ単独でのライブやハロー!プロジェクト(以下、ハロプロ)のライブと、いわゆる対外ライブを比べると、迎える心境は違ったりするのでしょうか?

対外ライブの前は、やっぱりちょっとそわそわしますね。私たちに興味がない方もたくさんいると思うと、なおさら。壁に寄りかかってる人、ボーッと見てるだけの人、ステージを見てない人もいたり、そういうのを見たとき、最初は傷ついたんですよ。体験したことがなかったので。でも、逆に、この人たちがどうやったら興味を持ってくれるか、ノッてくれるか、前に出て来てくれるか、というのをみんなで話し合いました。

──強い気持ちで臨むわけですね。

はじからはじまで見たり、近くに行ったり、ノッてくれてない人をノッてくれるようにするのは、やっぱりちょっと心の準備をしておかないとなので。

──ノッていないお客さんの行動で、一番ショックだったのはなんですか?

寝てる人がいたときですね…。一番前で寝てる人がいたこともあって。「うわ! 寝てるー!」と思ったし、忘れられないです。でも、逆に、本当にいい機会というか、自分たちはまだまだなんだと思わせてくれる場所でもあるし、それでこそ対外ライブをやる意味があるんじゃないかなと思うので。最近は、寝てる人がいたら起こせるくらいのパフォーマンスを目指してます。

──対外イベント特有の経験は、ほかにもありますか?

はじめて会うアイドルさんと楽屋が同じだったりすることですね。つい最近も、何組かで楽屋を一緒に使わせていただくことがあったんですけど、あとから入った私たちには居場所があまり残ってなくて「どうしよう…とりあえずはじっこにいようか」みたいな感じにしてたら、気づいてくださった別のグループさんが、机やイスを分けてくださって、すごく感動しました。そういう気づかいができるというのは人としてもすごいなと思ったので、見習いたいです。

ダンスを大きく、もっとしゃべって前に出る

──この1年で、パフォーマンス面で成長したと思う部分を教えてください。

私はもともと体力がないほうで、ダンスも小さいと研修生のときから言われ続けてて。グループの中でひとりだけダンスが小さいと、わる目立ちしちゃうんです。リハーサルの動画を見てて、自分でも気づくし、メンバーからも小さいところを指摘されたりするので、どうやったら大きく踊れるかメンバーにアドバイスしてもらって。何度か見てもらってそれを本番に移すという感じで、積み重ねているので、ちょっとはできるようになってきたかなと思います。

──中でも一番アドバイスをもらうメンバーは?

浜浦彩乃ちゃんです。やっぱり同期だし、ダンスもすごく大きくて立派なので。

──パフォーマンス以外でも成長を感じる部分はありますか?

インタビューでしゃべることですかね。私、ふだんはおしゃべりなんですけど、グループで取材を受けてるときとかは、ほかにしゃべってる人がいると、別に自分がしゃべらなくていいかなという気分になってしまうんです。人の話を聞いてる側になっちゃうんですよ。挙手制だったりすると、手をあげようと思ったときにほかの人があげてると、もうあげられなくなっちゃうんです。それで、グループ全員で話すインタビューとかでも1、2回ぐらいしかしゃべらないことがあったりして。マネージャーさんにも注意されました。

──ふだんのおしゃべりな自分をなかなか出すことができないんですね。

9月にメジャーデビューさせていただいたころ、このままじゃいけないと思って、なにかのインタビューで、私、やたらとしゃべったときがあって。もう、すごいしゃべったんですよ。どうしたの? っていうくらい。そうしたら、マネージャーさんとメンバーにもびっくりされて。「私、今日から変わるって決めたんです!」ってみんなに宣言しました。

──そもそも、なんでそんなにしゃべれなかったんでしょうか。

メンバーが聞いてるじゃないですか。みんなが思ってることと違うことしゃべったらどうしようかな、とか気にして。小心者なので、人の反応が気になってしまうというか。あと、自分がいつもふざけてて、おちゃらけてるので、まじめなところをメンバーに見せられないというか。

──そこはまだ克服できてはいないんですね。

がんばってます。現在進行形です。

藤井梨央の成長、船木結の脅威

──グループとして約1年の活動を経て、自分以外で変わった、成長したなと思うメンバーをあげてください。

藤井梨央ちゃんかな。最年長なので、最初はリーダーになる感じでいろんなことを率先してやってくれてたんですけど、まさかの広瀬彩海ちゃんがリーダーで、藤井梨央ちゃんはサブリーダーになっちゃって。けっこう落ち込んでる時期があって、こぶしの中でも、その問題がけっこう大きかった時期がありました。でも、それを乗り越えたから、いまのこぶしがあるし、いまの広瀬彩海ちゃんと藤井梨央ちゃんの関係もあるんです。

──そのあとの藤井さんは、どう変わったんでしょうか?

最近は、みんなに対してもいろいろ言ってくれるようになりました。「時間だから行くよ」とか、「楽屋キレイにしてね」とか、「ここ(ダンスを)合わせようよ」とか。いまではグループの中心になってます。

──以前も質問させていただいたのですが、いま、改めてほかのグループの同世代でライバルをあげるとしたら、誰でしょうか?

最近、カントリー・ガールズに入ったばかりの船木結ちゃんです。私は研修生のときからずっと身長が一番小さくて、自分より小さい子が入ってくるのを心待ちにしてたんです。で、やっと入ってきたときは飛び上がるほどうれしかったんですけど、ダンスが大きくて、見入ってしまうくらいのパフォーマンスをする子だったんです。それが、船木結ちゃんです。

──船木さんとの研修生時代のエピソードなどは、ありますか?

これははじめて言うんですけど…私は船木結ちゃんとよく“場位置”を変えられてました。ハロプロ研修生の発表会で全員で踊る曲のとき、私は船木結ちゃんより“中(よりセンターに近い場位置)”にいることが多かったんですけど、練習中に先生から「田口と船木、変わってみて」と言われて変えられてしまうことがよくあったんです。

──体が小さい同士だし、バランス的にも変えやすいというのもあったのでしょうか。

そうなのかもしれないんですけど、でも、やっぱり私のダンスが小さくて、船木結ちゃんのダンスが大きいことが理由だと思うので。だから、自分にとっては船木結ちゃんはそういう意味で、こわい存在というか。あ、でも、かわいいんですよ、船木結ちゃん。すごく好きなんですよ。

──いまとなっては、正式なライバルになりましたね。

かわいいカントリー・ガールズさんにかわいい船木結ちゃんとかわいい梁川奈々美ちゃんが入ったら。もう、こわいですね、本当に。ライバルです。

──最後に、来年達成したい具体的な目標を聞かせてください。

いま、ファーストライブハウスツアーをやらせていただいているんですけど、ファーストだけで終わりにせず、セカンド、サードとやらせていただけるように、残りの公演でどんどんレベルを上げていきたいです。

──対外ライブにも引き続き挑戦したいですか?

対外ライブは、出ること自体にも意味があるので。誰もが出られるわけではないし、出られるだけでうれしいので、今後もいっぱい出させてもらえるように、勢いをつけていきたいと思います。

 

 


 

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[PROFILE]
こぶしファクトリー
田口夏実(たぐち・なつみ)
2000年7月21日生まれ

公式サイト:http://www.helloproject.com/kobushifactory/
公式ブログ:http://ameblo.jp/kobushi-factory/

Hello! Project 2016 WINTER ~DANCING!SINGING!EXCITING!~
 2016年1月2日〜2月20日まで全国で開催中

 


 

撮影=石垣星児
執筆=中野 潤

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