自殺の経済的損失4590億円余 支援や対策必要

自殺の経済的損失4590億円余 支援や対策必要
厚生労働省の研究班は、おととし1年間の自殺による経済的な損失が4590億円余りに上るとする推計結果を公表しました。特に女性の自殺による損失が多い状態が続いていて、さらなる支援や対策が必要だとしています。
この推計は、厚生労働省の研究班で「自殺総合対策推進センター」の本橋豊センター長のグループが23日公表しました。グループは、おととし全国で自殺した2万3152人のうち、15歳から69歳までの人が70歳まで働き続けたとして得られる所得を、国の賃金調査のデータなどを基に計算し、経済的な損失として推計しました。その結果、おととし1年間の自殺による経済的な損失は、およそ4594億円に上ることがわかったということです。

これは、自殺対策を社会全体で取り組むべき課題と位置づけた「自殺対策基本法」が施行される前の年の平成17年よりも、992億円減少しましたが、そのおよそ9割にあたる956億円が男性だったのに対し、女性は36億円しか減少していないということで、グループは、一人暮らしなどで孤立しがちな女性へのさらなる支援や対策が必要だと指摘しています。

本橋センター長は「自殺対策基本法の施行後、自殺する人が減少し、経済的な損失も減っているが、取り組みには地域ごとにまだまだばらつきがある。今回のデータを参考に、自治体などは自殺を防ぐ体制の整備をさらに進めてほしい」と話しています。