「日本会議の研究」出版禁止の仮処分取り消し

「日本会議の研究」出版禁止の仮処分取り消し
憲法改正などを掲げる民間団体、日本会議の活動などを記した書籍について、東京地方裁判所は、出版の禁止を命じたことし1月の仮処分を取り消し、出版を認める決定を出しました。
扶桑社が去年5月に出版した「日本会議の研究」という新書では、団体の活動や政治との関わりなどが、著者の視点から批判的に書かれていて、団体と深い関わりがあると書かれた男性が、内容は事実に反するなどとして出版の禁止などを求める仮処分を申し立てました。

ことし1月、東京地方裁判所は、男性の過去の活動について書かれた2行分の記述について真実とは言えないとして出版の禁止を命じる仮処分の決定を出し、扶桑社が異議を申し立てたため、別の裁判長が改めて審理していました。

31日の決定で東京地裁の中山孝雄裁判長は「著者が複数の人に取材したと説明し、メモがあることも考慮すると真実でないと断定するのは疑念が残る」として出版の禁止を命じた仮処分を取り消し、出版を認めました。

この新書は18万部を超えるベストセラーとなっていて、扶桑社は、1月の決定で指摘された2行分の記述を黒塗りにして販売を続けていましたが、今後の対応を検討するということです。

一方、仮処分を申し立てた男性の弁護士は「決定には重大な事実誤認があり容認できない」として東京高等裁判所に抗告するとしています。