8日
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米中首脳本格協議、北朝鮮をどうする?
アメリカ軍によるシリアへのミサイル攻撃は、アメリカと中国の両首脳が夕食会を終えた直後に行われました。首脳会談が開かれているフロリダ州から、記者の報告です。
習近平国家主席がシリア攻撃について、どのように知らされたかというのは明らかになっていませんが、中国にとっても衝撃的なタイミングだったことは間違いありません。2日目の会談は、トランプ大統領の別荘で日本時間の7日午後11時半から始まっているものとみられます。
今回のシリア空爆で北朝鮮への“軍事攻撃も辞さない”とするトランプ大統領の言葉が、ただの脅しではないという明確なメッセージとして金正恩(キム・ジョンウン)党委員長に伝わっているはずです。ただ、それで歯止めがかかるどころか、「シリアは核を持っていないからやられたのだ」と、逆に北朝鮮が開発を急ぐ可能性もあります。朝鮮半島で戦争が起きるという事態は容認できない習主席としては、この日の会談でトランプ大統領に対し、北朝鮮に対する軍事的圧力は効果がない、むしろ逆効果だと強く主張するとみられます。
今の中国には政治的な影響力はないものの、中国企業の北朝鮮との取引や、中国の銀行にある隠し口座の摘発、さらには人道的な理由から続けている石油の輸出を制限するなど、経済的に北朝鮮を締めつける手は残っているはずです。前日の夕食会では、トランプ大統領と非常にいい関係を築けたとしている習近平主席ですが、今後は圧力強化を求めてくるアメリカと北朝鮮が暴発する可能性との間で、極めて難しい選択を迫られることになりそうです。