「中国体育・スポーツ」ウォッチャー

　上の写真のランキングトップ10は、中国の大学において、「2016年のスポーツ競技活動などで優秀な成績を収めた大学ランキングのトップ10」の大学名である。

　このランキングは、人民日報社の人民体育網と人民網世論モニタリング室との共同作業によるもので、中国大学生体育協会からのデータを基にして作成したとのこと。

　そして、中国の627校の大学を対象に、下記の４つの指標（貢献力、組織力、影響力、宣伝力）を合計した得点（満点は100点）により、ランキングしたようだ。

　①貢献力（55点）：国内及び国外でのスポーツ競技大会でのメダル獲得状況。

　②組織力（10点）：良い成績を収めた種目数（代表チーム）の多さ。

　③影響力（30点）：代表チーム・選手に関しての新聞、雑誌、フォーラム、SNS（微博、微信）などでの取り上げ状況。

　④宣伝力（５点）：ホームページやSNS（微博、微信）の開設状況。

　そして、人民日報社が2017年４月19日にその成績結果を、「2016年のスポーツ競技活動などで優秀な成績を収めた中国の大学ランキング（ベスト100位）」として公表した。

　本ブログの今号（第824号）は、その内のベスト10位までの大学を冒頭の写真で紹介したが、１位・北京体育大学、２位・清華大学、３位・北京大学となっている。ここで、２位と３位に日本では東京大学や京都大学に相当する清華大学と北京大学が位置しているところが特徴的だ。

また、北京体育大学も体育分野では唯一の国家の重点大学であり、４位・中南大学と５位・西南大学も教育部の重点大学で、７位・上海交通大学も理工系の重点大学である。

　なお、体育大学としては６位・上海体育学院と８位・成都体育学院が入っている。そして、９位・集美大学と10位・華僑大学の２つの大学は、福建省アモイ市にある大きな総合大学である。

　以上が、「2016年のスポーツ競技活動などで優秀な成績を収めた中国の大学ランキングトップ10」の概要だが、より詳しくは次号にて。

＜第８２４号のことば＞

・2017年９月５日に英タイムズ・ハイヤー・エデュケーション（Times Higher Education）から「THE 世界大学ランキング2018（2017－2018）」の発表があった。この内容から一部を以下に引用する。

　① 「THE世界大学ランキング」は、2004年から公開されている世界的な大学ランキング。教育力、研究力、研究の影響力（論文の引用数）、国際性、産業界からの収入の5領域、13項目についてデータを収集し、総合力を評価、分析したうえで世界の大学をランキング化している。今回は世界77か国の大学のうち上位1,000大学を発表。

　②トップ200にランクインした大学を国別に見ると、ランクイン大学がもっとも多かったのはアメリカで62大学。2位はイギリスで31大学がランクインした。3位はドイツの20大学だった。4位はオランダの13大学。中国とスイスは7大学。日本は1,000位以内に71大学がランクインしたが、トップ200に入ったのは東京大学、京都大学の2大学のみだった。

　③総合ランキングにランクインした日本の大学のうち、もっとも総合順位が高かったのは東京大学。総合ランクは46位だった。総合点は72.2点。京都大学は74位。国内3位には総合201-250位の大阪大学が続いた。

　④アジアのトップは22位のシンガポール国立大学で、前回から2つ順位を上げました。中国の北京大学と清華大学もそれぞれ前回より順位を上げて27位（前回29位）と30位（同35位）で、200位以内にランクインした中国の大学は2校増えて7校と躍進。

 　以上、https://japanuniversityrankings.jp/topics/00008/　より。