05/05
【F1ドライバーってこんなヤツ】P・マルドナド「実は純朴な好青年」
“師匠”の愛称で親しまれている(?)パストール・マルドナド師匠ですが、我々現場の日本人メディア(3人くらいしかいないけど)も“師匠”と呼ばせてもらっています(笑)。
コース上では凶悪なイメージもあって、あまり好きじゃないという人もいらっしゃるかとは思うんですが、クルマを降りた師匠はその見た目とは裏腹にとっても爽やかな好青年なんです。
「俺はF1ドライバー」みたいな偉ぶった態度は皆無で、ごく普通の若者のノリで僕らに接してくれます。どんなに取材のしやすいドライバーでも、やっぱりその間には1枚壁があるというか、別の世界の人だという感覚があります。でも師匠は「いち人間対いち人間」という感じの接し方をしてくれるんです。グランプリウィナーだとか何十億円という巨大なスポンサーマネーを持ち込んでいるとかいうようなことを微塵も感じさせないのは、こっちがビックリするくらいです。
今年はチームが悲惨な状況で散々なレースが続いていますが、中国GPの土曜日も朝からトラブルでFP-3を走れなくて、予選もそのまま走れず。僕は予選Q1をピレリのホスピタリティで見ていて、Q1が終わったところでメディアセンターに戻ろうとパドックを歩いていたら、FIAのテレビ囲み(ドライバーは全員参加義務あり)に向かっていた師匠に出くわしたんですが、ちょっと気を遣いつつも「どうしたの?」と聞くと「僕らが速すぎて見えなかったでしょ!」とボケをかましてくれました(笑)。確かに1回もコース上で見なかったけども!(笑)
スペインGPで優勝した直後にガレージが火事になって、従兄弟の少年を背負って煙から逃げたなんていうエピソードもありましたが、普段の師匠は心優しい好青年なんです。じゃなきゃ、ベネズエラ政府だってそんな莫大なサポートをしたりしませんしね。そんなだから、パドックでもちゃんと取材をしている人たちには意外と人気が高いんですよ。
ただ、クルマに乗ってステアリングを握るとちょっとスイッチが入ってしまうというか、コントロールが効かなくなってしまうところがあるみたいですけどね(苦笑)。
(text by 米家 峰起 / photo by Lotus)
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