「一緒にコンビニに入った際、領収書の書き方で店員とトラブルになり、彼は怒って喚き散らし始めた。すでに店長に警察を呼ばれているのに、私に『110番しろ!』と。パトカーが到着して別々に話を聞かれることになったのですが、そこで彼は『由美子! 手を繋げっ!』と叫んだんです」
【写真】関学大時代の宮崎(卒業アルバムより)
そう語るのは、常磐道でのあおり運転と暴行で逮捕された宮崎文夫容疑者(43)と恐怖の4日間を過ごした、岐阜市在住の由美子さん(40代・仮名)である。
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宮崎は8月18日、大阪で確保された際、そばにいた交際相手の喜本奈津子容疑者(51)に「喜本、手繋いで。喜本さん!」と叫んだ。その様子をテレビで見た由美子さんは、昨年9月に味わった悪夢が甦ったという。
由美子さんが、宮崎と過ごした4日間を告白する。
「9月の日曜日の午後、出会い系サイトでマッチングした途端に、『夜ご飯どうですか』とメールが来たんです。向こうは『今、奈良にいます』というので『無理でしょう』と返すと『いやいや、向かいます』と」
岐阜駅近くの喫茶店で午後5時に待ち合わせた2人。1時間ほど遅れて現れた宮崎は、黒いジャケットに紺のYシャツ姿で、サングラスとマスクをしていた。
「会った途端、矢継ぎ早に『不動産をやってるんだ』と喋り出し、名刺を渡された。『岐阜ならではのものが食べたい』というので飛騨牛のお店に行きました」
すると宮崎は女性の店員にも「奈良から飛んできたんです」と名刺を渡し、「自分はこういう者です」と喋り出す。食事後、「帰る」と言う由美子さんに対し、宮崎は「せっかく岐阜に来たんだから案内して欲しい」とせがみ、黒のランドクルーザーに乗せられた。
ここから4日間にわたる“監禁”生活が始まった。
1時間ほど市内を回った後、車は突然、名古屋方面に。「ちょっと、こっち名古屋じゃん」と由美子さんが驚くと、「西区にアパートを借りたばかりで、プリンターとファックスを繋ぐので手伝ってくれ」と宮崎。
連れられた4階の1LDKの部屋には新品のソファとテーブル、布団のみ。そこで宮崎は途中のコンビニで買った酒を飲み出した。
「ちょっと、(車で)帰れないじゃん!」
「わかった、アルコールが抜けるまで待ってくれ」
宮崎はそう言うと、由美子さんに抱きつき、そのまますぐに寝てしまう。
「夜中なのに大音量で洋楽をかけっぱなしで、一睡もできないまま朝になった。この時点で『ヤバイな。言うことを聞いたほうがいいのかな』と思い始めました」
最終更新:9/15(日) 8:57
文春オンライン
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