■ブラジル国内ニュース

2001/08/09 Qui




■IMF、財政支出削減を要求−2年間で103億R$−支援確保と引き換えに

 【エスタド・デ・サンパウロ紙】マラン蔵相は七日、国際通貨基金(IMF)の新規融資百五十億ドルの実施条件となる協定に盛り込まれる財政目標を発表した。それによると、今年の財政黒字目標を国内総生産(GDP)の三%から三・三五%へ引き上げ、来年の目標を三・五%に設定するとしている。目標達成のため国家公務員の年金生活者も、厚生福利負担金(INSS)を納入する上程案を、議会が承認するよう強く求めると同蔵相は語った。

 IMFはブラジル政府に対し、二〇〇二年度に六十六億レアルの財政支出削減を要求。二〇〇一年には削減計画のないまま、三十七億レアルの削減目標が義務づけされている。合計で百三億レアルの削減を、政府は実施しなければならない。国家公務員の年金生活者もINSSを納入する補足連邦令を上程して、議会が承認をするように再度圧力をかけるという。
 同上程案は、すでに四回否決された経緯がある。一九九八年ロシア経済危機が発生した際、それに備えて基盤強化のため財政包括案として議会に同案を上程した。議会では通過したが、最高裁が却下した。タバーレス企画相は、「財政支出は大統領の意向を入れて保健部門と電力部門を除き、優先事項を極力絞り大幅削減される」と語った。
 いっぽうマラン蔵相はIMFの財政支援を取り付けたものの、アルゼンチンの経済危機で不払い宣言とペソ暴落が引き起こされた場合、ブラジルの経済基盤はまだ十分ではないと述べた。世界的不況が悪化したなら、いかなる国もその影響から逃れることはできないと財政引き締めで警告をした。
 同蔵相は「IMFは五十億ドルのドル介入資金を用立した。またIMFが要求する外貨準備高も二百五十億ドルから二百億ドルに引き下げ、余裕資金を持つことができたのは干天の慈雨であった。ブラジルがIMFの要求目標を達成してきたことで、国際金融機関の支援が得られ、為替、金利、インフレ対策で大変有益であった」と語った。
 続いて中銀のフラガ総裁は「今回のIMF協定で経済不安と動揺の度合いが軽減された。必要に応じて外貨準備高を再交渉する選択肢がまだ残されている。アルゼンチン危機に備えて、切り札として使える可能性はある。百五十億ドルの追加融資を得るためには、財政黒字を二〇〇一年に四百二億レアル、二〇〇二年に四百五十七億レアル計上しなければならないので兜の緒を引き締めて欲しい」と語った。

 

 


■激安競争続く国際通話料−伯日 1分間0.06R$―期間区切って90%割引き


 【ベジャ誌、エスタド・デ・サンパウロ紙七日】ブラジルの電信電話事業が民営化されて以来、消費者にとって「お得な値段」の通話料金が増えている。現在ブラジルの国際電話公認オペレーターは、エンブラテル社とインテリギ社の二社。先週から二社は通話料金戦争を始め、米国までの料金を九〇%割安にした。その結果、一般利用者は市外通話よりも安い料金で国際電話ができるようになった。この戦争は、米国だけではなく、イギリス、カナダ、日本までの料金にも好影響を及ぼしている。
 〃戦争〃は先月二十七日、インテリギ社が五週間の特別料金として、米国―ブラジル間通話料金を一分間〇・八五レアルから〇・〇九レアルに下げたことから始まった。これに対してエンブラテル社は三日後の三十日、十日間にわたって同区間料金を〇・九レアルから〇・〇七レアルに下げた。同日数時間後、インテリギ社はさらに料金を〇・〇六レアルまで格安にした。インテリギ社はこの特別料金を九月二日まで実施することを決定すると、エンブラテル社も同期間インテリギ社に対抗。ちなみに米国―ブラジル間にはカナダも含まれる。
 これはまだ一ラウンド段階で、二社は同じ料金をイギリス―ブラジル間、日本―ブラジル間でも実施。インテリギ社はイギリスまでを三日から、日本までを六日から九月二日まで特別料金にしている。一方エンブラテル社はイギリスまでを四日から、日本までを六日から十日間のみ実施する。特別料金は時間帯に関係なくこの値段で、住宅か商業の電話からしかかけられない。
 この料金戦争が続く間、広告会社は夜通しでキャンペーン広告をつくり、利益を得る。国際電話利用者にとっては、何もしなくても料金がどんどん下がっていくというとても有益な話となった。


   


■“特殊事情”には配慮−配電会社に節電枠申請を


 【エスタド・デ・サンパウロ紙八日】エネルギー危機対策委員会(GCE)は七日、一般家庭の電力消費者でこれ以上節電できない特別な事情を持つ人のために、節電割り当て量の二度目の再検討を配電会社に申請することを許可した。場合によっては、割り当て量を超えても送電カット処置を受けずに済む。
 特別な事情には、誕生、結婚、養子縁組、経済的理由で一時的に依存している人がいるなどの理由で、昨年から家庭内の人数が増えたケースも入る。この場合、冷蔵庫やテレビ、電灯などの全体消費と個人消費を分け、新しい割り当て量が計算される。
 そのほか、製縫業者や菓子屋など家で商売を営業しているケースや不動産を建築・改築するケース、ほかの住所へ電力を接続・再接続するケース、特別の電力消費のケースが再検討の対象となる。
 またカルドゾ大統領は、GCEに零細・小・中企業に対する節電対策上の悪影響を最低限にするため、ほかの対策も考えるよう指示している。
 ブラジル北部では、八月二十日から割り当て量が上げられる。トカンチンス州、パラ州、マラニョン州での割り当て量は、一般家庭二〇%、工業一〇%、商業一五%。消費者は割り当て量をオーバーした場合、送電カットや超過料金などの処置を受け、割り当て量以下の消費の場合、節約した分ボーナスを受ける。


■女性警察はSOS−犯罪急増 予算極度に不足


 【エスタド・デ・サンパウロ紙八日】女性人権審議会は七日、女性虐待取り締まり専門の全国三百七警察署で、過去六年に事件が三・四倍増加したと発表した。さらに調査では二百六十七署の六〇%が署員不足を訴え、三三%は最低限の武器も不足、二〇%は電話がない、一九%は車両がないなどと報告され、態勢不備が懸念されているとした。
 同審議会の記録では、虐待を受けて重軽傷を負った女性は一九九三年に十二万三千百三十一件であったのが、一九九九年には四十一万千百二十三件に増加。そのうち十一万三千七百二十七件は病院で治療を受け、十万八千件は毎日恐怖に脅えて生活しているという。
 同審議会は調査結果で、女性警察の役割が重要視されていない証拠だとし、グレゴリ法相に予算の増額を要請した。女性警察が設置されているのは全国で一〇%以下の都市に過ぎない。東南部地域の都市では六一%に設置されているという。

 
 
  
 

  
 
 

■150家族を強制退去−聖市公園内に不法居住

 【エスタド・デ・サンパウロ紙八日】司法裁判所は先月十九日、サボイ不動産・建築業に聖市東部イグアテミ区ボア・エスペランサ公園の土地権回復を認め、この土地を不法占拠していた家族らを退去するよう命令した。七日午前八時ごろ、軍警隊百八十人が二十五万五千平方メートルある同地から約百五十家族を強制退去させ始めた。住民の一部が裁判所の命令に激怒し、暴動が発生。住民のリーダー二人が逮捕され、五人が負傷した。
 住民の証言によると、土地保証のため一家族当たり五から十五レアルを、所有地を不法占拠する『屋根なし運動』のリーダーたちに支払う義務があったとのこと。リーダーの一人、ベロ・デ・アルメイダ元PT市会議員候補は、「みな自主的に払った」と否定している。



  


■東西南北

 サッカーの神様として知られる元ブラジル代表ペレが七日、リオデジャネイロでの記者会見で、「自分はキリストより有名かもしれない」と語った。ペレはかつて日本の小さな島を訪れた際、皆が自分を知っていて驚いたというエピソードを披露した。記者団から世界で最も知られているものを三つ問われたペレは、「コカコーラとペレ、キリストだ」と答えた。ちなみにこの会見は、広告にペレを起用した清涼飲料大手コカコーラが主催した。
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 子供が銃の犠牲となった事件が二件。元受刑者のアラウジョさんが七日午後八時ごろ、一歳半の息子を抱いて聖州グアルリョス市ジャルジン・ボンスセッソ区にある理髪店に行き、椅子に座っていたところ、二人の男が現れ同氏に向かって発砲。アラウジョさんは即死、息子は頭を撃たれ重傷で入院中。同日セルジオと呼ばれる元受刑者が、十三歳の息子の近くでピストルを手入れしている最中に誤って発砲し、息子を殺してしまった。
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 INSSの職員らが八日、ストライキに入った。終了日は未定。
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 日本の玩具メーカー、タカラ社が、イヌの吠え声を人間の言葉に訳す機械を発明した。同機は首輪に付けたマイクでイヌの声を記録し、イヌの六つの精神状態を測定、二百個の言葉を使って「うれしい」「怒った」という風に表現する。おもちゃは二〇〇二年二月に発売される予定。


  


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