どうじんようごのきそちしき

■ 同人活動と著作権。 ■

どうじんかつどうとちょさくけん

同人(略)知識  / 用語集 / 同人関係諸問題の基礎知識 / 同人活動と著作権
※まだまだまだまだ執筆途中です。

同人誌と著作権に関する話題と、リンク集です。 ワタシは法律について勉強している訳ではないので、あまり自分の意見は入れないようにしました…。コレ読んでいる方もご自分で考えて下さい。


引用の方法

 それとわかるような引用の方法です。

引用部分を「」<>などの記号でくくり、出典を()の中に示す
例:
「親ゆずりの無鉄砲で子どものときから損ばかりしている。小学校にいるじぶん学校の二階からとびおりて一週間ほど腰をぬかしたことがある。」(夏目漱石・坊ちゃん)

引用文を本部とは別の行にする
文字のサイズを変えたり、頭に<<参考>>などと付けたり、引用文の前後を1行あけるようにすると分かり易いです。

例:
宮沢賢治は「銀河鉄道の夜」や「風の又三郎」も良いのですが、一番泣けるのは「よだかの星」です。

 それだのに、ほしの大きさは、さっきと少しも変りません。つくいきはふいごのようです。寒さや霜がまるで剣のようによだかを刺しました。よだかははねがすっかりしびれてしまいました。そしてなみだぐんだ目をあげてもう一ぺんそらを見ました。そうです。これがよだかの最後でした。もうよだかは落ちているのか、のぼっているのか、さかさになっているのか、上を向いているのかも、わかりませんでした。ただこころもちはやすらかに、その血のついた大きなくちばしは、横にまがっては居ましたが、たしかに少しわらって居りました。
 それからしばらくたってよだかははっきりまなこをひらきました。そして自分のからだがいま燐の火のような青い美しい光になって、しずかに燃えているのを見ました。
 すぐとなりは、カシオピア座でした。天の川の青じろいひかりが、すぐうしろになっていました。
 そしてよだかの星は燃えつづけました。いつまでもいつまでも燃えつづけました。
 今でもまだ燃えています。


※ 本当は稲垣足穂の方が好きなんだけど著作権切れてないんで…。


マンガの引用
マンガを引用する場合には、「せりふの入ったマンガを一つの作品と考える」とのことで、絵も引用することができます。(ただし台詞変えマンガは引用には相当しません)

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著作権の色々

 著作者の権利として、「著作者人格権」と「著作権」(と「補償金請求権」)がありますが、その中の著作権(おもに「著作財産権」に相当します)について軽く紹介してみます。こんなのがあるんだなという感じで読んで下さい。

出版権
(著作権法・第八十条)出版権者は、頒布の目的をもって、その出版権の目的である著作物を原作のまま印刷その他の機械的又は化学的方法により文書又は図画として複製する権利を占有する

※出版権については、商業誌で発表を行いたいのならちゃんと知っておくと良いと思います。結構難しいですが…。


複製権
(第二十一条)著作者は、その著作物を複製する権利を専有する。


上演権・演奏権・上映権
(第二十二条)公衆に直接見せ又は聞かせることを目的として上演し、又は演奏する権利


公衆送信権等
(第二十三条)著作者は、その著作物について、公衆送信(自動公衆送信の場合にあつては、送信可能化を含む。)を行う権利を専有する。
※ホームページを公開する権利、ですね…。


翻訳権・翻案権等
(第二十七条)著作者は、その著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案する権利を専有する。
※だから小説の一場面を漫画化してみました…等は、ホントは著作権者の許可が必要になるのです。


二次的著作物の利用に関する原著作者の権利
(第二十八条)二次的著作物の原著作物の著作者は、当該二次的著作物の利用に関し、この款に規定する権利で当該二次的著作物の著作者が有するものと同一の種類の権利を専有する。
同人活動でこれは一応大事な項目だと思います。ちゃんと調べていないので判らないのですが、解釈によっては、パロディ同人誌は、著作権者によってどうにでもできる…ことになるのかな?(誰かちゃんと調べて下さい…他力本願。)


その他
口述権」「展示権」…書いて字の如く。
更に「頒布権」「譲渡権」「貸与権」などなど。この辺は簡潔に説明できないので、ここでの説明は省きます。

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結合著作物と共同著作物

 「複数の人間で作った著作物」は、「共同著作物」と呼ばれるものと「結合著作物」と呼ばれるものに分類されます。


結合著作物
 複数の人で著作したもので、それぞれの著作部分が1つ1つ単独に著作され、独立しているもの(分離可能なもの)のことです。同人誌でいえばアンソロジー本がこれに相当しますし、歌で作詞と作曲が別の人…というのもこれに相当します。
 結合著作物の場合、それぞれを単一の著作物とみなすことになります。例えば同人誌として作ったアンソロジーで掲載した作品を自分で個人誌に再録することは著作権的には問題はないです(商業誌アンソロジーの場合は著作権以外の問題がからんでくるでしょうけど)。

 なお、著作権法上ではこの言葉は使われていませんが、下の共同著作物とは区別して考えられているものです。


共同著作物
 2人以上が共同で作った著作物で、それぞれのパートが著作物内で融合していて分離不可能なもの。合作イラストや対談などがこれでしょう。パソコンソフトのプログラムを手分けして作った場合もこれに相当します。
 これの場合は、すべてをひっくるめて「1つの」著作物とみなすので例えば再録などする場合にはその著作物の著作者全員に承諾を得ないといけないことになります。また法律で定められた保護期間は、それを著作した人のうち最後まで生き残っていた人が死亡した時から50年経過した時点までとなります。

 なお…小説とその挿し絵は結合著作物とみなされるようです。マンガの「原作」と「作画」の場合は微妙で、「キャンディキャンディ」が裁判でもめた時には「作画は二次的著作物」と判断されました。

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二次的著作物についてもう少し詳しく

 用語集の方でも説明していますが、二次的著作物とはある著作物をもとに作られた著作物のことです。法律から引用すると、「著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案することにより創作した著作物をいう。」(著作権法2条11)とのことです。
 なお、ここでいう「翻訳」などの意味は以下のような感じです。


翻訳
言語の著作物(小説など)について、言語体系の違う他の言語で表現すること(英語→日本語など)。だから難しい文章にルビを振ったりローマ字にしたものは二次的著作物には相当しません。


編曲
音楽で、原曲をアレンジして新たな創作性を加えること。


変形
絵画やイラストを彫刻やフィギュアにしたり、逆に彫刻や立体のプラモデルなどを絵にするなどのこと。一部ジャンルの同人誌はこれに相当するかも知れません。


翻案
小説をもとにマンガや脚本・映画をつくるなど、既存の著作物の基本的な話の筋や構成を保ちつつ、新たな創造性を加えた作品にすること。パロディ同人誌はこれに相当する、と考えて良いはずです。

 二次的著作物を創作する場合には原著作者の許諾が必要となっていますが、無許諾で作った二次的創作物も(その二次的)著作権の保護はなされます。

(以下執筆中)

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「ハリーポッター」での同人活動について

 パロディ同人誌活動について、「公式」ではないのですが以下のような情報がありますのでお知らせします。情報ソースの信頼度は今ひとつですが、一番厳しい解釈をするとこうなるという一例になりますね。

ハリーポッター以外のジャンルについても、出版社や原作の権利者にとっては下のような解釈が当然できるので、パロディ同人誌活動をしている人は頭の片隅に入れて置いた方がいいでしょう。
(引用:「2ちゃんねる」同人コミケ板・ハリーポッタースレッドより)

ハリーポッターの日本における出版社の代理人をしている事務所の弁護士に、針の同人誌即売会開催について、ホモエロ本が売られるに違いないことや、未成年が買いに来るだろうという現状も踏まえて、法的にどう問題になるか質問しました。

以下、解答です。

一般論では、まず、著作権・著作者人格権侵害による損害賠償請求、肖像権・人格権侵害(民法上の不法行為)に基づく損害賠償請求(俳優を模写していた場合には俳優の肖像権、人格権もあると思いますが、キャラクター自体を模写したことで場合により侵害となるケースも最近出ています(キャンディーキャンディー事件)が考えられ、前者には、刑事罰も課せられる可能性があります(3年以下の懲役又は300万円以下の罰金)。損害賠償の請求額は、結構高いと思いますが、具体的には、損害発生の態様にもかかわるので、申し上げにくいです。

また、誤認混同を生じさせるような商標類(シンボルでもタイトルでも)を用いていた場合、不正競争防止法上の除却請求(要はやめろということ)及び損害賠償請求を受ける 可能性があります。その他、商標法も問題です。

即売会の主催者は、このパロディ本を作成するわけではなく、配布するだけと仮定して お話しますが、著作権法113条を読むと、「著作者人格権、著作権、出版権又は著作隣接権を侵害する行為によって作成された物(中略)を情を知って頒布し、又は頒布の目的をもって所持する行為」も侵害とみなす行為に含まれます。罰則は、作者よりは比較的軽いです(1年以下の懲役又は100万円以下の罰金)。

弁護士さんからきた解答その1です。
ちなみにこの解答は、個人的な好意で、非公式に(?)くれたものです。

結論から言えば、出版社からその基準を出すことは無理でしょう。

出版社からしてみれば、そのような活動は一切止めて欲しいのが本音でしょう。
また、そのような限界事例を明確に区分するような対外発表を行うことは非常に困難なので、出版社側に利益がない限りは行わないと思います。

著作権については、出版社ではなくとも、業界団体からメッセージが出ているかもしれません。こちらの方がありそうな気がします。

ただ、一般論としては、次のように整理できるのではないでしょうか?

1.原著作物をそのまま利用した場合、複製となり著作権侵害となる。

2.原著作物から着想やアイデア、ヒントを得ただけで、全く別個の著作物を作り出した場合には、別個の著作物である。したがって、著作権侵害はない。

3.中間形態として、原著作物を利用してできあがった著作物であり、もとの著作物とは異なる著作物になっているものの、それを読んだ人が、その著作物から原著作物を十分に感得しうる場合、翻案権の侵害といえる。

3.が今回の場合で、これについてどの程度の原著作物の利用をすると「感得しうる場合」に該当するのかという点については、具体的な基準は存在しないと思われます。
(以上、三山裕三「著作権法詳説」48頁)

ただ、ハリーポッターのキャラクターを用いて、アナザーストーリーを作るような場合には、原著作物を感得しうるはずで(というか、原著作物すら判然としないようでは、この手のパロディ本の役割を果たしませんので)、翻案権の侵害となるケースが多いのではないでしょうか。この場合でも、翻案権を権利者より取得すれば、適法な二次的著作物となると思います。ただ、現実的には無理でしょう。


したがって、

・パロディ同人誌を出し、販売する活動について
・サイトにパロディ作品を掲載する活動について
・パロディ同人誌のオンリーイベントを開催する活動について

のうち、

・パロディ同人誌を出し、販売する活動について
については、同人誌を作成する段階で、著作権侵害となる可能性があり、その販売は、著作権を侵害する行為によって作成された物を情を知って頒布した場合又は頒布の目的をもって所持した場合に該当しますので、権利侵害とみなされます(同法113条1項2号)。

・サイトにパロディ作品を掲載する活動について
作成の段階で著作権侵害となる可能性があるのは上述した通りです。
さらにこれをサイトに掲載する場合、公衆の閲覧が可能な状態に置かれるのですから、頒布となると思われます。
その他、その複製の程度にもよると思いますが、パロディの精度が低い(すなわち複製に近い)場合に公衆送信権の侵害となる可能性もあるかもしれません。

・パロディ同人誌のオンリーイベントを開催する活動について
これも、結局は「情を知って」という要件にかかわる点ではないかと思いますが、頒布に該当するでしょう。

したがって、パロディのされかたにもよりますが、一般的には著作権侵害となる可能性が高い行為です。

なお、上記の議論は、これらが実際に摘発されるかどうか、という点とは全く関係がありません。他でもやっているからよいのだ、というのは理由にはならず、「赤信号みんなで渡れば怖くない」と同じ発想です。

特に内容がグロテスクなパロディである場合には、より損害が大きいでしょうから、摘発もされやすいでしょうね。

また刑事罰があることもお忘れなく。

以上です。


その他参考になりそうなサイト
ハリポタ著作権問題について

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ディズ○ーについて

 千葉に「ランド」と「シー」という二つのテーマパークのある、「○ィズニー」に関する話です。多分あの会社関係の作品が好きと言う人はかなり多いと思いますが…

 かの版権会社は、小学生が描いた「ミッキー○ウスの似顔絵」にまでいちゃもんを付けて金を取ろうとするところなので、売る本やグッズはもちろんとして、無料配布モノもダメですしペーパーにちょこっと描くのもおそらくマズいです。現在唯一といえる、「同人活動絶対禁止」のジャンルです。
 なお…「擬人化」の場合も、「触らぬ物にたたりなし」であることを考えると、不特定多数の目につくところ(=ネットでの公開、即売会での展示など)では行わないのが無難でしょう。(FAXでのやりとりなんかはもちろん自由ですけどね)

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名前に関するエトセトラ



名前(ペンネーム)には著作権は存在しません
 もしペンネームをパクられたとしても著作権違反と訴えることはできません。ただし、有名人の名前やペンネームをパクったら恥ずかしい思いをすることがあるのは言うまでもありません。


作品名やキャラクター等の名前は「商標」として登録されていることも…
 例えばときメモのキャラクターの名前には商標として登録されていますので、同人誌のタイトルにそういったキャラクター名を使うと著作権違反としては文句を言われなくても「商標」でつつかれる可能性があります。

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参考資料

 参考になりそうなWebページなどを挙げてみました。

「同人誌と著作権」関係のページへのリンク

 「ポケモン事件」についてはこのほかにも沢山ページがあるので、適宜Googleなどで検索してみるといいでしょう。


「ポケモン」同人誌事件
『ポケモン同人誌事件』を考える


「しまじろう」事件
ベネッセの要請で閉鎖されたページ


知的財産権に関するページ
財団法人 著作権情報センター
言葉は難しいかも知れませんが、一番「きちんと」著作権について説明がされています。是非読んでみて下さい。

著作権法(全文)
著作権法の全文が読めます。他にも著作権法を掲載しているサイトはあります。

著作権について〜マンガとの関係〜


知的財産権について考えよう
弁理士さんのページなので情報がしっかりしています。

著作権コモン・センス
同人とは直接関係ないけど著作権法そのものを考えるために。

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参考書籍・資料

著作権に関する本
 Amazon.co.jpの該当カテゴリです。マルチメディアと著作権(岩波新書)あたりが一番読みやすい…かな。

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