ひとり、自室で物思いに耽る真魚。相次ぐ不可解な出来事と、「超能力者は知らぬ間に力を発揮することがある」という透の言葉が、真魚の頭を渦巻いていた。思い詰めた真魚は、誠を訪ねて警視庁へと向かった。「自首したい」という真魚の突然の言葉に、誠は戸惑う。真魚は、父親殺しの犯人が超能力者なら、それは自分ではないかと打ち明ける。誠は、真魚の力は人に害を与えるようなものではないし、透の推測には何の証拠もないと慰めるが、真魚の気持ちはいっこうに晴れなかった。
その帰り道、真魚は、買い物帰りの翔一と一緒になる。相変わらず落ち込んだ様子の真魚を、翔一は公園に連れていく。翔一の隣に腰掛け、ポツリポツリと心の内を話し出す真魚。突然、鎖の切れたブランコが、翔一めがけて飛んできた。とっさにかわした翔一は危うく難を逃れたが、真魚は恐怖と罪の意識にさいなまれ、その場から走り去ってしまう。 |
公園から飛び出した真魚は、危うく車と接触しそうになり転倒する。足首をひねり動けない真魚。その傍らに、１台の車がゆっくりと停まった。車から降りてきたのは克彦だ。手を差し出す克彦。真魚は急に、不吉なものを感じ逃げ出そうとする。が、克彦は「力」で真魚の意識を奪い、車で連れ去ってしまう。
真澄のマンションに運び込まれた真魚が、ゆっくりと目を覚ました。捻挫した足首には、丁寧に包帯が巻かれていた。そして目の前には、見知らぬ克彦と真澄。克彦は真魚を「仲間」と呼び、新たなあかつき号のメンバー、真島浩二もマンションを訪れる。部屋に鍵をかけられ、外部との接触を禁じられた真魚は、以降、一切口を閉ざしてしまう。 |
翌日、真魚を探していた翔一は、現場から走り去った克彦の車を発見する。真澄のマンションを突き止め、ドアを叩く翔一。克彦はなぜか、真魚に外出を許可した。一件落着とホッとする翔一。だが真魚は「まだ帰れない」と意外な言葉を告げるのだった。真魚は〜我々仲間は互いに分かりあい、己の「力」の意味を知り、自分たちの居るべき場所を創造する〜という克彦の言葉に、心を動かされていたのだ。
その様子を、物陰から窺う克彦。翔一に向かい「力」を発揮しようとした瞬間、突然現れたクルスタータ・パレオに一撃を浴びせられ、吹き飛ばされる。翔一は、真魚と克彦を逃がし、アンノウンとの戦闘を開始する。ストームフォームに変態し、パレオに対抗するアギトは、スライダーモードからストームハルバードを繰り出し、パレオを一刀両断する。
真魚たちは、克彦のかつての住まいに逃げ込んでいた。膝に枯れた鉢植えを抱き、椅子に腰掛ける克彦。彼は、佇む真魚に、穏やかに語りはじめた。自分の居場所は思い出の中にしかなかったこと、真魚の力と見せ掛け自分がサイコキネシスを使っていたこと、そして真魚には真魚が居るべき場所を見つけて欲しいと・・・。その手から、鉢植えが転がり落ちる。克彦は静かに息を引き取った。
鉢植えを拾い上げ、克彦の言葉を噛み締める真魚に、異変が起こる。突然全身が光だし、その光を受けた鉢植えが次々と蘇りはじめたのだ。美しい花々に溢れる室内。そこへ現れた沢木が、ゆっくりと真魚の背後に近付いていく・・・。 |
