野茂が佐野をゲキ励
テスト生に「死ぬ気でやれ」

 ドジャースの野茂英雄投手(34)が3日、オリックスの入団テストを受けている元中日・佐野慈紀(重樹から改名)投手(34)を激励するため、代理人の団野村氏(45)とともに沖縄・宮古島を日帰りの強行スケジュールで訪問した。

キャンプ地日帰り訪問 ブルペンで熱視線


佐野(右)を激励するため、オリックスのキャンプを訪れたドジャース・野茂
佐野(右)を激励するため、オリックスのキャンプを訪れたドジャース・野茂
 午前11時20分に平良市民球場に到着した野茂はブルペンへ直行。捕手の後ろから近鉄時代の元同僚・佐野の雄姿を見守った。「テストの機会を与えてくれたオリックスには感謝しています。佐野は力を出せば大丈夫だと思う」と保護者のように満足げな表情を浮かべ、午後8時の最終便で東京へトンボ帰りした。

 野茂にとっては95年にドジャースへ入団してメジャーに籍を置いて以来、8年目で初となる日本の国内球団キャンプ地訪問。団サイドとしては“大御所”の登場で「佐野合格」へのプレッシャーをかけた形だが、球団側も「これで格好の話題を提供できた。大きな記事にしてもらえる」としたたかな計算を働かせていた。

 「死ぬ気でやれ」と野茂に励まされた佐野は「契約してもらえるように、いいパフォーマンスを見せるだけ」と、14日まで続くテストに現役復活をかけて全力を注ぐ。石毛監督は「野茂は『佐野をお願いします』と言っていた。これから実戦で見ていく」と基本方針を説明したが、吉井、マックを含めて3人目の団野村氏を代理人とする選手が誕生するのか。ファミリー集結によるデモンストレーションの効果が注目される。(宮田 和紀)
 
マック鈴木にメス
 [オリックス] マック鈴木に国内で初めてのメスが入れられた。ブルペンで45球の投げ込みを行ったメジャー右腕に、藤田投手コーチがアドバイス。素直にうなずいた直後から、面白いように低めへボールが集まり出した。「左肩を下げるように直させたら、腕の振りが一定になった」と藤田コーチ。「球筋が良くなりましたね。もっと教えてもらいたい」と、マックも初体験の日本式指導に感謝していた。

山崎に快音戻った
 [オリックス] 山崎がフリー打撃で快音を響かせた。前日(2日)はバットが湿り続け、石毛監督から居残りの打撃指導を受けたが、その効果はてきめん。この日はライナー性の打球を連発し、75スイング中5本のサク越えを披露した。「やっと前に飛び始めましたよ」と手応えを口にした本人に、指揮官も「昨日よりよくなってきたな」と4番候補の復活に目を細めた。