山本監督秘策、トップ下前田
U―23日本代表、きょうバーレーン戦
シュート練習をする前田=埼玉スタジアムで
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アテネ五輪アジア最終予選でグループ首位に立つU−23(23歳以下)日本代表はきょう14日、バーレーンと対戦する。山本昌邦監督(45)は最終調整となった13日の練習ではトップ下のポジションにはMF山瀬功治(22)ではなくMF前田遼一(22)を投入。「スタメンはまだ決めていない」と慎重な姿勢を示したが、前田の高さと技術を生かし、勝ち点3を狙う攻撃的な布陣が有力となった。会場は埼玉スタジアム。午後7時20分キックオフ。
◆「今度こそ結果出す」
“新布陣”に大きな驚きがあった。前日まで福島で行われた強化合宿で主力組のトップ下を務めていたMF山瀬を外し、その代役に入ったのは控え扱いが続いていたMF前田。
FW田中、高松の2トップの下で、182センチの前田が持ち前の柔らかなタッチで生き生きとプレー。さらにはFWのポジションにも入るとその万能ぶりを見せていた。
決して山瀬が不調なワケではない。UAEラウンド中に選手間にまん延した「下痢」で体調を崩したのは、MF松井の方。「体調? 別に普通ですよ。一度もおなかも壊してない」と山瀬は話しており、山本監督も「山瀬の体調はいい」と話している。
大事なホーム初戦を控え、山本監督も迷っていた。「正直まだそのポジション(トップ下)は決めていない。今夜じっくり考えたい。相手との力関係もある」と明かした。
チーム発足時から前田のボールキープ力、高さ、柔らかさを十分すぎるほどに評価している指揮官からすれば、大一番での起用も“秘策”の1つ。UAEラウンドはレバノン戦の後半途中出場しかない分、肉体的にもフレッシュだ。
「UAEラウンドは悔しかった。今度こそ結果を出すという気持ち」と前田。先発出場となれば昨年8月のエジプト遠征中のエジプト戦以来、7カ月ぶり。指揮官への“恩返し”の意味でも、ここで結果を出すしかない。
(上條憲也)
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