滄海変じて桑田となる(そうかいへんじてそうでんとなる)

 「滄桑(そうそう)の変」とも言われますが、滄海は青海原(あおうなばら)、桑田は桑畑(くわばたけ)のことです。

昔、麻姑(まこ)という美しい仙女(せんにょ)がいました。ある日、500年ぶりに仙人(せんにん)の王方平(おうほうへい)と出会(であ)ったときのことです。麻姑が言いました。

 「前回(ぜんかい)お目にかかったときから、東海(とうかい)ではすでに3度も青海原が桑畑に変わりました。また、蓬莱山(ほうらいさん)の方では海が浅(あさ)くなり半分(はんぶん)くらいになっておりました。このままではそのうちに陸地(りくち)になってしまうことでしょう。」

 これは、「神仙伝(しんせんでん)」という本に書かれているのですが、この麻姑という仙女はとても長(なが)い爪(つめ)を持(も)っており、この爪で背中(せなか)を掻(か)かれると、とても気持(きも)ちが良いと言われています。

  この麻姑の長い爪を持つ手、すなわち「麻姑の手」が訛(なま)り、日本では「孫(まご)の手」と呼(よ)ばれるようになりました。

 また、唐代(とうだい)の詩人(しじん)劉廷芝(りゅうていし)の「白頭(はくとう)を悲(かな)しむ翁(おきな)に代(かわ)る」という詩(し)の中に、

 已(すで)に見る松柏(しょうはく)の摧(くだ)かれて薪(たきぎ)となるを

 更(さら)に聞(き)く桑田の変じて海と成(な)るを

という言葉(ことば)があります。

 

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