記録的なセールスを飛ばし続けるバイナルテック・シリーズに、もはや新境地に達したとも言えるマスターピース・コンボイ。そのどちらも「トランスフォーマー生誕20周年」にふさわしい超絶のディテールが満載だ!ますます過熱しそうなトランスフォーマー・ワールドへファンならずとも是非エントリーしてみて欲しい!!!

小林さん、よろしくお願いします!
バイナルテック・シリーズにマスターピース・コンボイ、共に激売れ状態らしいですね!!
小林: おかげ様で予想以上の売れ行きです!(笑)特にバイナルテック・シリーズは、ミニカー・ファンやクルマ・ファンなど、従来のトランスフォーマー・ファン以外のお客様が、興味を持って買われるケースが増えているようです。中でも第1弾のインプレッサWRC2003は国産車ですし、2003年モデルのミニカーも市場に無く、WRCラリーでも優勝しちゃいましたから、なおさら拍車がかかってしまったのかもしれません。・・・どうぞ手にとってご覧下さい。(インプレッサを差し出す)
(インプレッサを手に)う〜む、やっぱりいいですねぇ〜!身近な国産車がモチーフだと親しみが違いますしね。このマルチスプリッター形状のリアウィングの克明な再現ぶりや、インテリアの造り込みなんかも実にリアルです!あと、この高級感ある塗装やダイキャスト・パーツをふんだんに使った重量感も最高!!いやぁ、これは子供だけじゃなく大人から見ても十分魅力的です!!!
小林: よくぞ気づいてくれました!その「大人も楽しめるトランスフォーマー」というのが、バイナルテック・シリーズの開発テーマだったんですよ。タカラと海外版トランスフォーマーを発売していたハズブロ社は、マイクロン伝説の頃から共同で開発をすすめてきました。それまでは対象年齢を5才以上としたトランスフォーマーが中心でしたが、「大人が楽しめて、しかも実在する実車をモチーフに、新たなトランスフォーマーができないだろうか」と相談を受けたのが、バイナルテック・シリーズ開発のきっかけだったんです。各部のディテールや造り込みのノウハウに関しては、他社には絶対負けない自信がありましたからね。「よし!今できる究極のトランスフォーマーを作ってみせる!!」と、開発チームのみんなが色めき立ったのを昨日のことのように覚えています。
そこまで気合い十分だと、開発はトントン拍子ですね?
小林: ところが、そうはいかないんですよね〜。(苦笑)まず、ぶち当たったのが版権を取ることの難しさでした。当初はドイツの某有名スポーツカーで開発を始めて、ハズブロ社も「これは素晴らしい!」と2次試作まで順風満帆に進めていたのですが、その自動車メーカーさんからはどうしても版権許諾が得られなかったんです。仕方がないのでその次にアメリカの某有名スポーツカーで開発をやりましたが、これもOKが出なかった。「車体に分割線があるのは壊れるイメージがあるし、縁起が悪い」って言われる自動車メーカーさんがほとんどなんですよね。(苦笑)でも、そうやって色々打診した中でも「夢があって楽しいオモチャですね!」と好意を示してくれたのが、スバルさんとダッジさんだった訳です。
へぇ〜、なかなか現実は厳しいもんなんですねぇ。
小林: あとは、やっぱりモデル毎の造りやキャラクターを変えていく事の難しさが一番ですね。「ビークルモード時のパーツを左右に分割して、ロボットモード時の左右構成に割り当てる」といった基本的な法則はありますが、どのパーツもあまりに似通った変形パターンだと、やはりキャラクターの違いを際立たせられないですからね。
言われてみればそうですね。こっちのインプレッサだと、車体前部を上半身にして車体後部を下半身にするといった変形パターンですが、そっちのダッジバイパーは、その逆パターンで、しかも正面と背面も逆になってる・・・。(感心)
小林: さらにそうやって変形パターンを変えつつも、キャラクター・フォルムのバランスをいかにカッコ良くできるかが難関でもあり、腕の見せ所でもあるんです。例えば、このインプレッサの場合、構造上どうしても肩幅のボリュームが大きくなってしまい、そのままでは短足に見えてしまう。でも、太モモ部分を細く短くし、逆に足先に向かうにつれて量感を出してあげると、足長に見える視覚的なバランスが保てる訳です。どうぞ、こちらのマスターピース・コンボイも手にとってご覧下さい。(コンボイを差し出す)

 
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