〈COE月例研究会〉               2001.11.15

 韓国・国史編纂委員会所蔵

  朝鮮総督府朝鮮史編修会関係史料 調査報告

                          箱 石  大


1.出張調査の概要

【出張日程】2001年9月9日(日)〜15日(土)

【調査者】近藤成一・鶴田 啓・箱石 大

【調査先】大韓民国教育人的資源部 国史編纂委員会(大韓民国京畿道果川市中央洞2−6)

【調査の目的】平成13年度科学研究費補助金:COE形成基礎研究費「前近代日本史料の構造と情報資源化の研究」による出張調査。調査の目的は、国史編纂委員会所蔵の朝鮮総督府朝鮮史編修会関係史料を閲覧・調査して同史料群の全体像を把握すること。とくに戦前の史料編纂所との関係について調査する。

*2000年7月4日〜9日の調査では、〈事務書類〉「朝鮮史編修会官制関係書類」、〈史料採訪復命書〉「昭和十七年 北支中支出張復命書 田保橋潔・田川孝三」、〈史料複本・参考資料類〉「日鮮関係史料」・【中B18E−70】「実録宗教関係事項抜粋要録」など一部の史料の概要を調査。

【調査の前提】

*〈1999年12月9日〉「日韓関係史料研究の現段階を考える研究集会」の開催。

*〈2000年2月〉韓国・国史編纂委員会と学術交流協定を締結。

*〈2001年度〉東京大学史料編纂所史料集発刊100周年記念事業(『東京大学史料編纂所史 史料集』の刊行、東京国立博物館との共催による展覧会「時を超えて語るもの―史料と美術の名宝―」の開催、国際シンポジウム「歴史学と史料研究」の開催)。→20世紀における東大史料編纂所の史料編纂事業100年の歩みを史学史的に総括し、21世紀型の新しい編纂システムを展望することを目指す。しかし、東大史料編纂所型(『大日本史料』型)の史料蒐集・編纂形態が、日本国内だけでなくアジア諸国(旧植民地)における歴史研究のあり方にどのような影響を与えたのかという問題意識は欠落〈自己反省〉。

*個人研究(箱石):「維新史料編纂会の官制および組織形態は、学問的というよりも政治的・政策的な要請に基づく史料蒐集・編纂事業を任務とした国家機関の典型として、のちに日本統治下の植民地・朝鮮にも持ち込まれ、朝鮮総督府に設置された朝鮮史編修会のモデルとなり、一九二五年(大正一四)六月六日、維新史料編纂会官制を参照して制定された朝鮮史編修会官制が勅令第二一八号として公布されるに至ったという事実は、近代日本における史学史および史料編纂事業史の上でも、今後研究を深めるべき重要な問題となるだろう」(「維新史料編纂会の成立過程」『栃木史学』第15号、2001年3月)

【調査前の予備知識】

《参考文献》

○『朝鮮史編修会事業概要』(朝鮮総督府朝鮮史編修会、1938年6月)

○中村栄孝「朝鮮史の編修と朝鮮史料の蒐集―朝鮮総督府朝鮮史編修会の事業―」(黒板博士記念会編『古文化の保存と研究』、1953年2月、のち中村栄孝『日鮮関係史の研究』下、吉川弘文館、1969年12月、に収録)

○金性敘「朝鮮史編修会税組織引運用」(『廃厩肯膳錘疑紫尻姥』3、1989年5月)

○「日帝植民史学税韓国史歪曲」(『国史編纂委員会史』国史編纂委員会、1991年12月)

*朝鮮総督府朝鮮史編修会が、東京帝国大学文学部史料編纂掛の『大日本史料』・『大日本古文書』と文部省維新史料編纂会の『大日本維新史料』の編纂・出版によって確立・蓄積された史料編纂事業の技術と経験を導入し、さらにこれを発展させて事業を展開していたことは既に指摘されており、朝鮮史編修会が編纂・刊行した『朝鮮史』は、東京帝大史料編纂掛の『大日本史料』・『大日本古文書』と維新史料編纂会の『大日本維新史料』をモデルとし、最終的には維新史料編纂会の『維新史料綱要』のスタイルが踏襲されたらしい。元朝鮮総督府修史官で、戦後は名古屋大学・天理大学教授となった中村栄孝によれば、「朝鮮史編修凡例」は、「主として、『大日本史料』・『大日本古文書』の例にならい、『大日本維新史料』の綱領・凡例を参考にして立案されたもの」(中村栄孝「朝鮮史の編修と朝鮮史料の蒐集」、672頁)とされている。また、同じく元修史官で、戦後は学習院大学教授となった末松保和も、『朝鮮史』の編纂について、「それはやはり日本の東大史料編纂所の『大日本史料』や『大日本古文書』の形をそのまま持って行ったんです。特に直接的には『大日本維新史料』の流れを踏襲したものです」と証言している(報告者:末松保和・出席者:旗田巍・幼方直吉・宮田節子・武田幸雄「連続シンポジウム・日本における朝鮮研究の蓄積をどう継承するか・第六回 朝鮮史編修会の事業を中心に」『朝鮮研究月報』第14号、1963年2月、28頁、のち旗田巍編『シンポジウム・日本と朝鮮』勁草書房、1969年1月、に収録、81頁)。

2.東京帝国大学文学部史料編纂所と朝鮮総督府所管の朝鮮史編纂事業

(1)『朝鮮史』と朝鮮史編纂委員会・朝鮮史編修会の概要

 『朝鮮史』とは、「朝鮮の古代より李太王(高宗)31年(1894)に至る編年体の歴史書。朝鮮総督府朝鮮史編修会編。巻首(総目録)・総索引各1冊を含め全37冊。『朝鮮史』の編修は大正11年(1922)12月設置の朝鮮史編纂委員会に端を発する。のちこれをやめ、新たに同14年6月8日勅令第218号朝鮮史編修会官制が公布され、日本・朝鮮官民の権威を集め組織的な編纂が行われた。昭和7年(1932)刊行を開始し、同13年、当初計画した『朝鮮史』の刊行を終えた。事業に携わった者およそ41名に及び、朝鮮全道および日本・満洲などに採訪して借用した資料4950点、そのうち重要なものを撰んで作った複本1623冊、本文・史料より成る稿本3500冊である。刊行されたのは稿本の史料を除く本文のみで、すべて6編35巻、24000余頁、および巻首・総索引各1巻である(総索引は昭和15年に刊行)。内容は、第1編新羅統一以前3巻(本文とともに史料原文を付す)、第2編新羅統一時代1巻、第3編高麗時代7巻、第4編朝鮮時代前期10巻、第5編同中期10巻、第6編同後期4巻である。なお蒐集史料中、重要なものの公開出版のため、本書と併行して『朝鮮史料叢刊』『朝鮮史料集真』も刊行された」(田川孝三「朝鮮史」『国史大辞典』)。 *田川孝三は元修史官。

(2)朝鮮史編纂委員会と東京帝大史料編纂掛との関係

○(大正11年)9月4日 内藤湖南書翰(稲葉岩吉宛)

「此程朝鮮史料編纂委員会と申すもの新設との事にて、今日黒板博士と相談致候事有之、 同博士は九日朝迄に帰京との事、御身上に関することなども話合候につき、同君帰京と 同時に一応御往訪被成下度、委細は同君より可申上候、」

○(大正11年)10月11日 内藤湖南書翰(稲葉岩吉宛)

「…只だ此地に御帰りまでに京城にて左の件には御調べ置なされ候方可然やに存候、

   該事業に対し朝鮮人を幾人位使用し、幾許の俸給を支出する等の預定ありや否や、

   従来の半島史編纂員は該事業に喰ひ込む預定ありや否や(これは無い筈と存じ候へ   ども)、

 編纂の計画に就てはよく\/考を練る必要有之、京城は成るべく早く切り上げられ、此 地にて一両日費さるゝ預定にて御帰りありたく、その上東京にて黒板君とも相談、東大 の史局〔東京帝国大学文学部史料編纂掛〕の事情を参考せられ一定の案を得らせられて、 重ねて御渡鮮ありたらば可ならんかと存候、旧半島史派、古蹟調査派其他に対する関係 ヨホドデリケートなものと存候故、此度は督〔朝鮮総督〕・監〔政務総監〕に対し大体 の処にて承諾を与へ細密の計画はあとまはしにせられたらば可ならんと存候、」

【出典】『内藤湖南全集』第14巻(筑摩書房、1976年7月)

*朝鮮史編纂委員会の発足に際しては、黒板勝美と内藤虎次郎(湖南)が内々に相談し、東京帝大史料編纂掛の編纂事業形態を参考にしていたことが確認できる。

*「旧半島史派」…小田幹治郎(朝鮮総督府中枢院書記官)・小田省吾(朝鮮総督府学務局編輯課長兼中枢院編纂課長)ら。

*「古蹟調査派」…関野貞(東京帝国大学工学部教授)・鳥居龍蔵(東京帝国大学理学部助教授)ら。

〈黒板勝美の国史認識〉

*国史(日本史)学の補助学として発達してきた史料編纂の事業形態(日本型の近代的歴史編纂方法=中国的正史編纂+西欧的近代国民国家成立発展史編纂)を朝鮮史に導入した。

*世界史―各国史=国史(日本史)―地方史=「特別史」(琉球史・台湾史・朝鮮史)。国史(日本史)は世界史を構成する各国史の一部であるが、琉球史・台湾史・朝鮮史は国史(日本史)の地方的区分の下における「特別史」と位置づけられた。国史の地理的範囲の拡大。

「我が国史は我が国土のみの歴史ではない、皇室と国土と国民との歴史である。我が国の領有にならなくても、我が国民の雄飛してゐる舞台はまた実に国史に於ける特殊の地理的範囲といつて可い」(黒板勝美『更訂 国史の研究 総説』岩波書店、1931年8月、443〜445頁)、「地方々々により歴史を区分するのは、先づ世界史に於ける各国史がそれである。異なれる国家や社会から組織され、異なつた民族から成り立つてゐる国の歴史は此区分によつて進まねばならぬ、我が国は近く明治年間に入つて琉球は劃然我が版図となり、日清日露両役及び世界戦役以後、台湾を領有し樺太の南半を獲、朝鮮を併合したのであるから、我が国史も台湾史や朝鮮史などを加へたものでなければ為らない、しかし国史の本体たり本幹たるべきものは古来一つの国家の中に数千年間連綿として続いて来た歴史そのものであるから、琉球や、台湾、朝鮮などの歴史はこゝに地方的区分の下に特別史として取扱はるべきものであらう。既に類聚国史にも諸蕃の部をその終に類聚し、大日本史には支那の例に傚つて外国伝をその列伝の末に附してある」(同上書、363頁)。

(3)朝鮮史編纂委員会・朝鮮史編修会と東京帝大史料編纂掛との協力関係

○史料蒐集における業務提携。

  ?@謄写委託…「日鮮関係史料」の作製。史料編纂掛では朝鮮史編修会の稲葉岩吉・渋        江桂蔵を嘱託として朝鮮史料の謄写を委託。史料編纂所所蔵【4105−57】        「日本関係朝鮮史料託写目録」・【4140.1−43】「日本関係朝鮮史料」。

  ?A採訪調査…史料編纂掛では史料編纂官の中山久四郎らが出張調査。

(4)日本のアジア侵略と『大日本史料』型史料蒐集・編纂事業形態の拡大

【内地】

東京帝国大学文学部史料編纂掛 『大日本史料』・『大日本古文書』・『史料綜覧』

*維新史料編纂会と業務協定を締結。

文部省維新史料編纂会 『大日本維新史料』・『維新史料綱要』

 *史料編纂掛・臨時編修局と業務協定を締結。『孝明天皇紀』(宮内省)と『大日本史  料』型の編纂方式を導入。〈主要人物〉井上馨・金子堅太郎・三上参次

 *1911(明治44)年5月9日:維新史料編纂会官制(勅令第145号)〈大正2・7・12  ・13年改正〉

     維新史料編纂会官制

  第一条 維新史料編纂会ハ文部大臣ノ管理ニ属シ維新史料ノ蒐集及編纂ヲ掌ル、

  第二条 維新史料編纂会ハ総裁一人副総裁一人顧問及委員若干人ヲ以テ組織ス、

  第三条 総裁副総裁及顧問ハ勅旨ヲ以テ之ヲ命ス、

  第四条 委員ハ総裁ノ推薦ニ依リ文部大臣之ヲ奏請シ内閣ニ於テ之ヲ命ス、

  第五条 総裁ハ会務ヲ統理ス、

   副総裁ハ総裁ヲ補佐シ総裁事故アルトキハ其ノ職務ヲ代理ス、

  第六条 維新史料編纂会ノ事務ヲ掌理セシムル為維新史料編纂事務局ヲ置ク、

  第七条 維新史料編纂事務局ニ左ノ職員ヲ置ク、

      局長

      維新史料編纂官  専任六人  奏任

      維新史料編纂官補 専任六人  判任

      書記      専任四人 判任

      局長ハ文部省高等官ノ中ヨリ文部大臣之ヲ補ス、

第八条 局長ハ総裁ノ命ヲ承ケ局務ヲ掌理ス、

   維新史料編纂官ハ上司ノ命ヲ承ケ維新史料ノ蒐集及編纂ヲ担任ス、

   維新史料編纂官補ハ上司ノ指揮ヲ承ケ維新史料ノ蒐集及編纂ニ従事ス、

   書記ハ上司ノ指揮ヲ承ケ庶務ニ従事ス、

     附 則

  本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス、

宮内省臨時編修局→宮内省臨時帝室編修局 「明治天皇紀」(←『孝明天皇紀』)

 *維新史料編纂会と業務協定を締結。〈主要人物〉金子堅太郎・三上参次

【台湾】

台湾総督府史料編纂委員会→台湾総督府史料編纂会 

 *〈関係機関〉台北帝国大学

 *1922(大正11)年5月14日:台湾総督府史料編纂委員会規定(台湾総督府訓令第101  号)

     台湾総督府史料編纂委員会規程

  第一条 台湾総督府史料ヲ調査、編纂セシムル為台湾総督府ニ台湾総督府史料編纂委   員会ヲ置ク、

  第二条 台湾総督府史料編纂委員会ニ委員長一人委員若干人ヲ置ク、

   委員長ハ総務長官ヲ以テ之ニ充ツ、

   委員ハ台湾総督之ヲ命シ又ハ之ヲ嘱託ス、

  第三条 台湾総督府史料編纂委員会ニ庶務部、編纂部ヲ置ク、

   庶務部長ハ委員長之ヲ兼務ス、

   編纂部長ハ台湾総督之ヲ命ス、

  第四条 庶務部長ハ庶務ニ関スル一切ノ事務ヲ掌ル、

   編纂部長ハ史料ノ調査、編纂ニ関スル一切ノ事務ヲ掌ル、

  第五条 台湾総督府史料編纂委員会ニ幹事ヲ置キ台湾総督府高等官ノ中ヨリ台湾総督   之ヲ命ス、

   幹事ハ委員長ノ命ヲ承ケ庶務ヲ整理ス、

  第六条 台湾総督府史料編纂委員会ニ評議員若干人ヲ置ク、

   評議員ハ台湾総督府高等官及陸海軍所属職員並民間適当ナル者ノ中ヨリ台湾総督之   ヲ命シ又ハ之ヲ嘱託ス、

   評議員ハ史料ノ調査、編纂ニ関シ委員長ノ諮問ニ応シ且ツ意見ヲ開申ス、

  第七条 台湾総督府史料編纂委員会ニ書記ヲ置ク、

   書記ハ委員長若ハ幹事ノ命ヲ承ケ庶務ニ従事ス、

     附 則

  本令ハ大正十一年四月一日ヨリ之ヲ適用ス、

 *1929(昭和4)年4月26日:台湾総督府史料編纂会規定(台湾総督府訓令第29    号)。結局、朝鮮とは異なり勅令による官制は公布されず。

 *『大日本史料』型の編纂方式を導入。国史の一部としての「台湾史」(「南支那史」  及び「南洋史」を含む)。海外の植民地史を意識。〈主要人物〉村上直次郎(台湾総  督府史料編纂会編纂部長/台北帝国大学教授/史料編纂所嘱託)

 *漢族系台湾人の反発。「如何に買辨的な漢族系台湾人学識者・名望家とはいえ、異民  族の征服統治の歴史を編纂する事業に対しては、かなりの屈辱感と抵抗感があった」  (檜山幸夫「解説」中京大学社会科学研究所台湾史料研究会・校訂『復刻 台湾史料  綱文 下巻』社会科学研究所叢書3、中京大学社会科学研究所、1989年3月、366頁)、  「中国への侵略戦争の開始〔註:張作霖爆殺事件・満州事変〕は、広汎な中国民衆の  反日抵抗運動を喚起させたが、それは同時に日本植民地下台湾における漢族系台湾人  へもさまざまな影響をもたらすこととなり、「新台湾史」の叙述も純粋な学問的視点  からのものを困難なものとした」(同上書、459〜460頁)。

【朝鮮】

朝鮮総督府朝鮮史編纂委員会→朝鮮総督府朝鮮史編修会 

 *〈関係機関〉李王職/李王家蔵書閣/京城帝国大学・奎章閣

 *1915(大正4)年5月、朝鮮総督府中枢院で旧慣制度調査事業を開始。同年7月、「朝  鮮半島史」編纂を計画。

 *1922(大正11)年12月4日:朝鮮史編纂委員会規定(朝鮮総督府訓令第64号)

朝鮮史編纂委員会規程

  第一条 朝鮮総督府ニ朝鮮史編纂委員会ヲ置ク、

   委員会ハ朝鮮史ノ編纂及朝鮮史料ノ蒐集ヲ掌ル、

  第二条 委員会ハ委員長一人及委員若干人ヲ以テ之ヲ組織ス、

   委員長ハ朝鮮総督府政務総監ヲ以テ之ニ充ツ、

   委員ハ学識アル者ヨリ朝鮮総督之ヲ嘱託ス、

   前項ノ外委員ハ朝鮮総督府部内ノ官吏ノ中ヨリ朝鮮総督之ヲ命シ又ハ嘱託スルコト   アルヘシ、

  第三条 委員長ハ会務ヲ総轄ス、

   委員長事故アルトキハ委員長ノ指定シタル委員其ノ事務ヲ代理ス、

  第四条 委員会ニ編纂主任ヲ置キ委員ノ中ヨリ委員長之ヲ命ス、

  第五条 委員会ニ顧問ヲ置クコトヲ得、

   顧問ハ朝鮮総督之ヲ嘱託ス、

  第六条 委員会ニ幹事若干人ヲ置キ朝鮮総督府部内ノ高等官又ハ委員ノ中ヨリ朝鮮総   督之ヲ命ス、

   幹事ハ委員長ノ指揮ヲ承ケ庶務ヲ掌理ス、

  第七条 委員会ニ書記若干人ヲ置キ朝鮮総督府部内ノ判任官ノ中ヨリ朝鮮総督之ヲ命   シ又嘱託ス、

   書記ハ上司ノ指揮ヲ承ケ庶務ニ従事ス、

 *1925(大正14)年6月6日:朝鮮史編修会官制(勅令第218号)

朝鮮史編修会官制

  第一条 朝鮮史編修会ハ朝鮮総督ノ管理ニ属シ朝鮮史料ノ蒐集及編纂並朝鮮史ノ編修   ヲ掌ル、

  第二条 朝鮮史編修会ハ会長一人顧問及委員若干人ヲ以テ之ヲ組織ス、

  第三条 会長ハ朝鮮総督府政務総監ヲ以テ之ニ充ツ、

   顧問及委員ハ朝鮮総督ノ奏請ニ依リ内閣ニ於テ之ヲ命ス、

  第四条 会長ハ会務ヲ総理ス、

   会長事故アルトキハ会長ノ指名シタル顧問又ハ委員其ノ職務ヲ代理ス、

  第五条 朝鮮史編修会ニ幹事若干人ヲ置ク、朝鮮総督ノ奏請ニ依リ朝鮮総督府部内高   等官ノ中ヨリ内閣ニ於テ之ヲ命ス、

   幹事ハ会長ノ指揮ヲ承ケ庶務ヲ整理ス、

第六条 朝鮮史編修会ノ事務ニ従事セシムル為之ニ左ノ職員ヲ置ク、

    修史官 専任三人 奏任

    修史官補 専任四人 判任

    書記 専任二人 判任

  第七条 修史官ハ会長ノ命ヲ承ケ朝鮮史料ノ蒐集及編纂並朝鮮史編修ノ事務ヲ担任    ス、

   修史官補ハ上司ノ指揮ヲ承ケ朝鮮史料ノ蒐集及編纂並朝鮮史編修ノ事務ニ従事ス、

   書記ハ上司ノ指揮ヲ承ケ庶務ニ従事ス、

     附 則

  本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス、      (国立公文書館所蔵「御署名原本」)

 *『大日本史料』と『大日本維新史料』型の編纂方式を導入。国史の一部としての「朝  鮮史」。「朝鮮史」と「東洋史」・「満鮮史」。〈主要人物〉黒板勝美・稲葉岩吉(朝鮮  総督府修史官/史料編纂所嘱託)

 *〈酵精縦〉の『韓国痛史』に対抗。

 *1919年7月7日、大韓民国臨時政府(在:中国・上海)は、政府令で国務院内に臨  時史料編纂会を設置して編纂事業を開始し、9月23日、『韓日関係史料集』全4冊を  刊行した(日本側に史料が独占されているという極めて不利な状況下で編纂)。この  史料集は国際連盟に提出され、韓民族の自主独立の当然性を主張して日本の侵略行為  を国際社会に告発する材料となった。

【満洲】

満洲国旧記整理処 

 *日満文化協会/建国大学/大同学院←→北京:故宮博物院文献館

 *1938(康徳5)年3月、満洲国立奉天図書館内に設置。「満洲国」内の档案を集中管  理(収集、保存、分類・編纂)するための機関。北京の故宮博物院文献館と史料編纂  所・朝鮮史編修会の史料分類方法を参考にして、「旧記整理方針大綱」・「旧記整理内  規案」・「満洲国旧記分類表」等を制定した(周雪恒:主編『中国档案事業史』中国  人民大学出版社、北京、1994年9月)。〈主要人物〉星野直樹・西田実・松浦嘉三郎  ・弥吉光長・戸田茂喜・江嶋寿雄

 *金毓黻の反発。日本人による「満洲史」の研究・編纂に反発。「満洲国」を離脱して  重慶へ(中見立夫「文書史料への接近 瀋陽をめぐる史料と人間模様」(『文明のク  ロスロード Museum Kyushu』第50号)。

○官制・組織形態の継承関係

 台湾総督府史料編纂委員会→朝鮮史編纂委員会/維新史料編纂会→朝鮮史編修会

○編纂事業形態の継承関係

 宮内省臨時帝室編修局(天皇・皇族実録編纂)→?→李王職(「高宗・純宗実録」編纂)

3.調査史料目録

*基本的に『古書目録』(国史編纂委員会、1983年12月)において朝鮮史編纂委員会・朝鮮史編修会による作成であることが明示されている史料のみを抽出した。なお、分類記号の「中」は朝鮮総督府中枢院図書を示す。

*▲印の史料は業務使用中のため閲覧できなかったもの。

*金性敘「朝鮮史編修会税組織引運用」(『廃厩肯膳錘疑紫尻姥』3、1989年5月)で利用された史料6点については「金論文?@(〜?F)」と註記した。

*他に、〈史料稿本〉「朝鮮史稿本」については、サンプルとして各編のうち数冊を閲覧し、稿本の体裁などを調査した。なお、写真・ガラス乾板は未見。

(1)事務書類

*今回の調査では一件ごとの内容が把握できるように件名目録を作成し、必要な記事については抜粋・筆写した。

▲【中B14−50】委員会議事録 朝鮮史編纂委員会 1冊 *金論文?@

【電B14−65】〔朝鮮史編纂委員会第一回議案他書類綴〕 電子複写版 1冊

【B12B−19】朝鮮時代ニ於ケル修史事業梗概(草稿) 朝鮮史編修会 1924年 1冊

▲【中B12B−18】朝鮮史編修会官制関係書類 1925年 1冊 *金論文?B

▲【中B14−62】朝鮮史編修会事務報告書 1925年 1冊 *金論文?C

【中B14−64】朝鮮史編纂関係書類綴 中枢院 大正12年1月〜 1冊 *金論文?A

【中B14−63】朝鮮史編修会領収綴 1冊

【中B14−75】編修打合会議事録 朝鮮史編修会 昭和5年12月〜 1冊 *金論文?E

【B14−74】編修打合会書類綴 朝鮮史編修会 大正15年〜 1冊 *金論文?D

【中B13D−1】昭和十三年度秘文書件名簿 朝鮮史編修会 1938年 1冊

▲【中B14−32】秘文書綴 1冊 *金論文?F

【B17B−46】史料展覧ニ関スル書類 朝鮮史編修会 大正14年〜 1冊

【911.009−繕53標】朝鮮史編纂関係参考書類 朝鮮史編修会 1冊

【911.006−繕53標】委員会議事録 朝鮮史編修会 大正14年〜昭和3年 1冊

(2)史料採訪復命書・調査書類

*朝鮮各道のほか、日本内地・中国(「満洲」・華北・華中など日本の勢力圏内)に及ぶ史料採訪の復命書等。なかでも朝鮮史編修会が後年購入した対馬宗家文書の最初の調査状況を詳細に記す「済州島・対馬島史料採訪復命書」は、国史編纂委員会所蔵対馬島宗家文書の原状や調査経過等を知る上でも重要な史料である。

▲【B17B−105】平安南北道史料採訪復命書 朝鮮史編修会 (1914〜30年) 3冊

【B17B−9】慶尚北道史料採訪復命書 朝鮮史編修会 大正12〜昭和11年 8冊

▲【B17B−33】東京市史料採訪復命書 1923年 2冊

【B17B−80】済州島・対馬島史料採訪復命書 朝鮮史編修会 大正12年 1冊 *朝鮮史編纂委員会委員:栢原昌三による対馬宗家文書の発見とその調査。

▲【B17B−104】平安南道史料採訪復命書 稲葉岩吉 1923年 1冊

【B17B−6】慶尚南道史料採訪復命書 朝鮮史編修会 大正12・14年 2冊

▲【B17B−24】内閣文庫朝鮮関係史籍調査復命書 朝鮮史編修会 1925年 1冊

▲【B17B−101】忠清南北道史料採訪復命書 朝鮮史編修会 1925年 1冊

▲【B17B−78】全羅北道史料採訪復命書 朝鮮史編修会 (1925〜30年) 4冊

【B17B−47】史料調査要項 1926年 1冊

▲【B17B−11】慶尚北道忠清南北道史料採訪復命書 (1926〜36年) 2冊

▲【B17B−2】江原道史料採訪復命書 1927年 1冊

【B17B−45】史料蒐集調査簿 1927年 10冊

▲【B17B−77】全羅南道史料採訪復命書 1927年 3冊

▲【B17B−102】忠清北道史料採訪復命書 1927年 3冊

▲【B17B−106】咸鏡南道史料採訪復命書 1927年 1冊

▲【B17B−114】黄海道・平安南道史料採訪復命書 1927年 1冊

【B17B−3】京畿道史料採訪復命書 昭和2〜5年 5冊 *第1冊未見。

▲【B17B−32】東京・京都・足利・日光・静岡・山口史料採訪復命書 1928年 1冊

▲【B17B−91】支那・平安南北道史料採訪復命書 1928年 1冊

▲【B17B−99】忠清南道史料採訪復命書 (1928〜44年) 4冊

▲【B17B−113】黄海道史料採訪復命書 (1928〜29年) 2冊

【B17B−10】慶尚北道・忠清南道史料採訪復命書 昭和4年 1冊

▲【B17B−107】咸鏡南北道史料採訪復命書 1929年 1冊

▲【B17B−4】京都市史料採訪復命書 1931年 1冊

▲【B17B−100】忠清南道・全羅南北道史料採訪復命書 1934年 1冊

▲【B17B−7】慶尚南北道史料採訪復命書 1936年 1冊

▲【B17B−92】地方史料借入目録 1937年 1冊

【B17B−31】東京・京都・広島・山口史料採訪復命書 昭和13年 1冊 *朝鮮近代史(明治27年日清戦役から明治43年韓国併合まで)編纂準備のための史料採訪蒐集と実歴談の聴取を開始。

▲【B17B−21】吉林・新京・旅順・大連・奉天史料採訪復命書 1939年 1冊

▲【B16HC−9】北支及中支出張復命書 田保橋潔・田川孝三 1942年 1冊 *朝鮮人の「北支」・「中支」移住、「在支朝鮮人」の民族運動、これに伴う日中間の外交交渉に関する史料調査。

▲【中B17B−84】朝鮮半島史資料調査済書目 1冊

▲【中B17B−85】朝鮮半島史資料調査中書目 1冊

▲【中B17B−87】朝鮮史料調査書目 1冊

▲【B17C−8】鼎足山本朝鮮実録調査書 朝鮮史編修会 6冊

(3)史料複本・目録・参考資料類

*朝鮮総督府中枢院時代から東京帝大史料編纂掛に委託して謄写した「日鮮関係史料」を中心に閲覧・調査した。その内容は、「塙史料」・「大日本史料稿本」やその他の古文書類からの日韓関係史料の抜粋であり、朝鮮史編纂委員会・朝鮮史編修会と史料編纂掛との密接な協力関係を窺い知ることができる史料である。

【C8A−1】近代陰陽暦対照表(1800〜1911) 朝鮮史編修会 原稿 1920年頃 1冊

【B16FB−7】慶尚南道・慶尚北道書院祠宇所在地一覧表 朝鮮史編纂委員会 1925年 1冊

【B13J−77】日鮮関係史料 1925年 56冊 *〈内容〉「塙史料」・「大日本史料」ほかの古文書類(「釜山文書」など)から抄出した謄写本。

【B17B−61】新増東国輿地勝覧引用書目 朝鮮史編修会 1925年 1冊

【C4−10】仏教関係編年史料 朝鮮史編修会 1925年 6冊

【B3C−12】清三朝実録(太祖) 写本 1929年写 8冊

【B3C−13】清三朝実録(太宗) 写本 1929年写 49冊

【中B17B−48】史料採録表 国史編纂委員会〔ママ〕編 筆写本 1930年刊 1冊

【B9C−80】韓山李氏七世行状 写本 1931年写 1冊

【B16AB−3】高麗地名早覧 朝鮮史編修会 1934年 1冊

【B16AB−4】高麗地名誌 朝鮮史編修会 1934年 5冊

【B16FB−11】古城趾名誌 朝鮮史編修会 1934年 3巻3冊

【B16FB−90】朝鮮寺名索引 朝鮮史編修会 1934年 6冊

【B16FB−91】朝鮮寺刹早覧 朝鮮史編修会 9冊

【C15−1】経国鴻猷 写本 1937年写 10冊

【B6B−286】統監府臨時間島派出所紀要 朝鮮史編修会 1944年 1冊

【B3B−40】憲宗実録採録 朝鮮史編修会 1冊

【B13IB−15】市弊 朝鮮史編修会 1冊

【B17B−14】稿本朝鮮史収載用写真目録 朝鮮史編修会 1冊

【B17B−30】図書借入一覧簿 朝鮮史編修会 1冊

【C8A−26】仁祖朝天変地異事項抄録 朝鮮史編修会 1冊

4.主要史料の内容紹介

*日本人による朝鮮史料蒐集・編纂事業への不信感。朝鮮の伝統的な実録編纂事業と日本の近代的な史料編纂事業との差異。東京帝国大学文学部史料編纂掛の史料蒐集・編纂事業形態の導入(黒板勝美と元史料編纂官補:栢原昌三の果した役割)。

【電B14−65】(朝鮮史編纂委員会第一回議案他書類綴)

○道知事会議ニ於ケル朝鮮史料保存ニ関スル協議 大正12年5月19日

「金書記官〔*〈沿疑層〉:朝鮮史編纂委員会幹事/朝鮮総督府中枢院通訳官兼書      記官〕

   …尚ホ朝鮮人間ニ於テ、総督府当局ハ朝鮮人ヲシテ歴史観念ヲ去ラシムベク、過去   ノ文化ヲ誇ルベキ貴重ナル史料ハ可成没収セントシツヽアルガ如ク誤解スルモノ尠   ナカラザル状態デアリマス、…」

○第二回朝鮮史編纂委員会々議録 大正12年6月12日

「稲葉編纂主任〔*稲葉岩吉:朝鮮史編纂委員会委員・幹事/朝鮮総督府中枢院嘱託〕

  …

  次ニ史料蒐集ニ付テ申上ゲマス、

  …

   (三)影写及謄写 写字生ハ借入古文書ヲ影写シ、及奉天崇模閣老档・内閣記録課      所蔵図書、東京帝国大学文学部史料編纂掛所蔵図書ニ付テ朝鮮史料ヲ謄写シ      テ居リマス、」

「三番(稲葉委員)

   朝鮮史編纂委員会ハ二個ノ重要ナル目的ヲ持ッテ居リマス、其ノ一ハ歴史編纂デ、   他ノ一ハ史料蒐集デアリマス、此ノ二ツノ目的ハ相倚リ相輔ケテ、所期ノ目的ヲ達   スベキハ申スマデモアリマセンガ、其ノ主ナルモノハ史料蒐集ノ方法ヲ完成スルニ   在ルノデアリマス、

   …

   私共ノ委員会ハ是非共此等民間ノ史料ヲ採訪シ借覧シタク思フノデアリマス、協議   案第一項ハ此ノ目的ヲ以テ立案シタノデアリマス、

   由来民間ヨリ史料ヲ蒐集スルトイフコトハ、官衙ノモノヲ借覧スルノトハ性質ヲ異   ニシ余程困難デアリマスカラ、委員会ハ其ノ内容ヲ充実スルト同時ニ、委員会其レ   自ラガ中央地方人民ノ信望ヲ繋グコトガ必要デアリ、尚ホ進ンデハ委員会ノ任務ヲ   果タスベク、世間ノ同情ヲ得ルコトガ最モ大切ナコトデアリマス、私ノ経験ニ依リ   マスト次ノヤウナ故障ガアルカト思ヒマス、

   …

   (二)修史事業ノ因襲的習慣 …或ハ地方デ講習会開催ノ時等ニハ委員ガ臨席シテ      其ノ目的ヲ説明シ、又実録編纂ノ実例ニ依リ、総督府カラ賞与・賞状ヲ与ヘ      タラバトイフ希望ヲ持ツテ居リマス、

   …

五番(洪委員)〔*〈畠費〉:朝鮮史編纂委員会委員・嘱託〕

   …或人ガ私ニ問フテイフニハ歴史編纂ノ趣旨如何、又曰ハク内地人ガ主脳トナッテ   居ルカラ編纂ガ一方ニ偏シハセヌカト云フタコトガアリマスカラ、歴史編纂ノ趣旨   ヲ一般ニ知悉セシムルコトガ必要ト思ヒマス、又徳行アル人及特種ノ人ニ付テハ色   々調査ヲ願ヒ、地方ノ長官カラ具申セシメテハ如何ノモノデセウカ、地方ニ於ケル   歴史上ノ人物ニ付テハ歴史ニ入レヌ慣習デアッタケレドモ、此ノ度ノモノハ然ルコ   トナキ旨ヲ一般ニ周知セシムルコトガ必要ト考ヘマス、

民間ニ所蔵ノ記録及旧記ニシテ日本ニ関係アルモノハ焼棄シ、又ハ祖先ノ著述遺稿   或ハ国史ニ関係セル記録等ハ絶対ニ秘蔵シテ、若シ官憲ニ貸与センカ押収ニデモ遭   フカノ如ク考ヘル者ガアリマスカラ、編史ノ趣旨ニハ政策ヲ含マズ真正ノ学術的編   纂ニシテ公平無私ナルコトヲ一般人民ニ知ラシメルコトガ有益ト思ヒマス、

   …

一二番(李委員)〔*〈戚管鉢〉:朝鮮史編纂委員会委員/朝鮮総督府編修官〕

   十年以来鮮人ノ歴史熱ガ盛ニナリ、出版法ニ依リ歴史ニ著述シテ許可ヲ願ヒ出デル   ト、其ノ中ニ文禄役、倭等ノ記事ガアレバ出版ヲ許可セザルノミナラズ、其ノ原稿   マデモ押収サレルコトガアリマス、故ニ朝鮮人ハ朝鮮史編纂ノ趣旨ニ対シテ疑惑ヲ   懐イテ居ルノハ事実デアリマス、此レハ朝鮮人ノ歴史的智識ガ従来慣習ニ由ッテ政   治ノ記事ノミガ歴史デアルト思フテ居タカラデ、特ニ此ノ点ニ対シテ我々ハ歴史編   纂ノ趣旨ヲ明カニシ、純然タル学術的見地ノ下ニ朝鮮ノ文化ヲ発揮スルニ在ルコト   ヲ力説シテ、忌諱セラルヽ書籍ト雖差支ナイトイフコトヲ蔵書家ニ諒解セシムルコ   トガ得策ト思ヒマス、又我々委員ガ各地方ニ出張シテ、オ互ノ祖先モ此ノ歴史ニ載   セラレルノデアルトイフコトヲ知ラシメタナラバ、喜ンデ史料ヲ提供スルデアラウ   ト思ヒマス、

   …

 八番(栢原委員)〔*:朝鮮史編纂委員会委員/元東京帝国大学文学部史料編          纂掛・史料編纂官補〕

   民間借入ノ史料ニ付テハ万々破損亡失ガナイトモ限リマセンカラ、其ノ心配ノナイ   コトヲ一般ニ周知セシムルコトガ必要デアルト思ヒマス、

   就テハ東京帝国大学〔文学、脱〕部史料編纂掛デヤッテ居ル方法ニ参酌ヲ加ヘテ、   借入方法ニ付テノ意見ヲ申述ベマセウ、

   …〔意見の内容は略す〕                          」

(末尾)「大正十二年六月十二日

       朝鮮史編纂委員会

              幹事 稲葉岩吉(印)

              同  金 東 準(印)」

○第四回朝鮮史編纂委員会会議録 大正13年8月5日

「九番(劉委員)〔*〈政戸〉:朝鮮史編纂委員会委員/朝鮮総督府中枢院参議〕

   私ハ一言意見ヲ申述ベマス、

   此ノ朝鮮史編纂委員会ガ如何ニ重要デアルカ〔以下、喉の部分が綴じ込まれ判読不   能〕…

   本来朝鮮ハ貧弱ナ国デハアリマスガ、修史事業ハ従来政府ニ於テ非常ニ力ヲ用ヒ、   大規模ノ官制ヲ布キ、又其ノ事務ニ当ル史官等ニハ特ニ位ヲ高クシ種種優遇ノ途ヲ   講ジテ居リマシタ、然ルニ本委員会ハ官制ノ上ニ認メラレタモノデナク何等権威ノ   ナイモノデ、事務ノ進行上支障ヲ生ズルコトモアルト思ヒマス、

予算ハ今日財政緊縮ノ為ニ一時止ムヲ得ナイコトトハ思ヒマスガ、速ニ官制ヲ発布   セラレ其ノ地位ノ認メラルル様御考慮アランコトヲ希望スル次第デアリマス、

   …

 黒板博士〔*黒板勝美:東京帝国大学教授〕

   私ハ最初此ノ事業ニ干与シタノテ今回モ此ノ席ニ列スルコトヲ得マシタコトヲ光栄   ニ存ジマス、

   先刻委員長ノ御挨拶モアリマシタガ、本事業ハ国家トシテ最モ大切ナコトデアリマ   シテ、幸ニ此ノ事業ガ益益具体的組織的ニ進行ヲ見ルヤウニナッタコトハ誠ニ愉快   ナコトデアッテ、国家ノ為一日モ早ク完成サレンコトヲ希望スル次第デアリマス、   実ハ此ノ歴史編纂事業ハ、内地ニ於ケル例ヘバ東京帝国大学ノ史料編纂及文部省ノ   維新史料編纂等ニ徴シテ見テモ、多クノ費用ヲ要シ多クノ人ヲ使ヒナガラ事業ノ進   行ハ遅々トシテ進マナイノヲ思フト、此ノ事業モ委員諸君ノ余程ノ決心ガ必要デア   リ、殊ニ今後十ヶ年内ニ完成スルトイフノデアリマスカラ、一層ノ努力ト覚悟トヲ   以テ進マナケレバナラヌト考ヘマス、

   然モ史料蒐集ノ如キハ内地ヨリモ余程困難デアッテ、先刻稲葉委員カラモ申上ゲタ   通、名門旧家ノ零落ガ一層甚ダシク史料採訪モ予期ニ反スルヤウナコトガ屡屡デア   ルカラ、事業ノ進行ニハ史料ノ蒐集ニ大部分ノ経費ヲ費サナケレバ後悔ナサリハス   マイカト思ヒマス、

   今一ツ困難ニ思フコトハ立派ナ専門家ヲ聘スルコトデアリマス、

   朝鮮ニモ近ク大学ガ設立セラレマスカラ、大学ト関連シテ事業ノ遂行ヲ計ルコトモ   一方法ト思ヒマスガ、大学教授ハ学術ヲ研究スルト同時ニ一方ニ於テハ学生ヲ指導   スル責務ガアリマスカラ、編纂事務ノ如キ劇務ニ鞅掌スルコトハ事務ノ進行上差支   ガアルコトト思ヒマス、故ニ東京大ニ於テモ大学教授ト史料編纂官ノ職トハ劃然ト   区別シテアリマス、是ハ長イ間ノ経験カラ出タコトデアリマス、

   又先刻劉委員ヨリ御話ノアッタ通、官制ガ発布セラレ事務ノ権威ヲ認メラレタナラ   バ事業ノ遂行ヲ容易ナラシムルコトト思ヒマス、勿論大学ハ研究ノ「インスチチュ   ート」即チ場所デアルカラ素ヨリ進行上智識ヲ借リルコトアランモ、事務上ニハ劃   然ト区別スルノハ最モ善イ方法ト考ヘマス、殊ニ本事業ハ内鮮両方面ヨリ委員会ガ   組織セラレタ主意ノ上カラ見テモ、今申シタヤウニ区別〔以下、喉の部分が綴じ込   まれ判読不能〕…別ニ考ヘタトイフコトモアリマセンガ、平素考ヘテ居ルコトヲ一   言申上ゲテ御挨拶トシ、併セテ速ニ事業ヲ遂行セラレンコトヲ切望致シマス、 」

(末尾)「大正十三年八月 日

            幹事 稲葉岩吉

            幹事 金 東 準」

5.今後の課題

*今回は概要調査に留まったが、事務書類・史料採訪復命書のみならず史料稿本・複本類などからも、東京帝大史料編纂掛(史料編纂所)・維新史料編纂会と朝鮮史編修会との密接な関係を窺い知ることができた。また、朝鮮史編修会それ自体の活動も、近代日本史学史あるいは史料編纂事業史の一環として非常に重要なものであることを改めて認識させられた。

*今後の課題は以下の通り。

(1)国史編纂委員会所蔵史料の継続調査(今回は業務使用中のため閲覧できなかった史料の再調査)。『蔵書目録』(国史編纂委員会、1990年7月)所収の史料調査(『古書目録』に収載されていない関係史料あり)。「朝鮮史稿本」の調査(「大日本史料稿本」・「大日本維新史料稿本」との比較検討)。*データベース検索可能。

(2)上記史料の写真撮影。

(3)国史編纂委員会以外の機関が所蔵する関係史料の調査。例えば、金性敘「朝鮮史編修会税組織引運用」(『廃厩肯膳錘疑紫尻姥』3、1989年5月)が使用した史料など。「朝鮮半島史」関係史料(韓国:国民大学校所蔵)、「朝鮮総督府参事官分室関係書類」(一)事務関係書類(韓国:ソウル大学校所蔵)。


〈調査史料の概略・件名目録〉

(1)事務書類

【電B14−65】〔朝鮮史編纂委員会第一回議案他書類綴〕 1冊

*電子複写版(原本は東京:韓国研究院所蔵)。「朝鮮総督府中枢院」罫紙にペン書き。

《件名目録》

○朝鮮史編纂委員会(第一回)議案 大正12年1月8日

○朝鮮史編纂委員会議事内規

○朝鮮総督府訓令第六十四号 大正11年12月4日 *〈内容〉朝鮮史編纂委員会規程

○第一回朝鮮史編纂委員会会議録 大正12年1月10日 朝鮮史編纂委員会幹事 稲葉岩吉・金東準 *〈内容〉第一日(大正12年1月8日)/第二日(1月9日)/第三日(1月10日)

○朝鮮史編纂ニ付古記録文書等保存ニ関スル件

○道知事会議ニ於ケル朝鮮史料保存ニ関スル協議 大正12年5月19日

○第二回朝鮮史編纂委員会順序 大正12年6月12日

○第二回朝鮮史編纂委員会協議案

○報告之件 朝鮮総督府及地方官庁所管中ノ史料保存ニ就テ委員会ノ要求ノ件

○朝鮮史編纂ニ付古記録文書等保存ニ関スル件

○第二回朝鮮史編纂委員会々議録 大正12年6月12日

○第三回朝鮮史編纂委員会順序

○委員長開会ノ挨拶

○第三回朝鮮史編纂委員会会議録 大正13年4月10日 朝鮮史編纂委員会幹事 稲葉岩吉・金東準 *委員会は大正13年4月2日。

○蒐集史料展覧目録 朝鮮史編纂委員会

○第四回朝鮮史編纂委員会順序 *同文が2部あり。

○第四回朝鮮史編纂委員会会議録 大正13年8月5日

【B12B−19】朝鮮時代ニ於ケル修史事業梗概(草稿) 朝鮮史編修会 1924年 1冊

*〈内容〉一、史官ノ制度/二、史草ノ制/三、実録纂修ノ次第。朝鮮史編修会作製番号:第57号、作製年月日:大正15年3月30日。取扱:図書、記帳57頁。表紙に「朝鮮史編修会図書印」方形朱印を押捺。図書登録番号2639。「朝鮮総督府中枢院」罫紙を使用。

【中B12B−18】朝鮮史編修会官制関係書類 1925年 1冊 *松井氏調書より。

《件名目録》

○第1号 朝鮮史編修会官制

○第2号 朝鮮史編修会官制ニ関スル件

○第3号 朝鮮史編修会官制案

○第4号 朝鮮史編修会ニ関スル電文

○第5号 朝鮮史編修計画書

○第6号 朝鮮史編修会官制案

○第7号 大正十四年度朝鮮史編修費予定計算書

○第8号 朝鮮史編纂委員会規定

○第9号 朝鮮史編纂委員会職員

○第10号 朝鮮史編修会官制ニ関スル件

○第11号 参考資料目録

○第12号 大正十四年度朝鮮史編纂費予算案

○第13号 朝鮮総督府朝鮮史編修会官制

○第14号 朝鮮史編纂ニ関スル電文

○第15号 朝鮮史編修会官制案

○第16号 臨時帝室編修局設置ノ件

○第17号 臨時編纂部職制

○第18号 史料編纂ニ関スル職員の件

○第19号 維新史料編纂会官制

○第20号 朝鮮半島史□□に関スル件

【中B14−64】朝鮮史編纂関係書類綴 中枢院 大正12年1月〜 1冊

《件名目録》

○第1号 職員出張ニ付依頼ノ件

○第2号 道知事会議日程ニ関スル件

○第3号 古記録文書ニ関スル件

○第4号 朝鮮〔史、脱〕編纂ニ付古記録文書等保存ニ関スル件伺

○第5号 道知事会議協議事項ニ関スル件

○第6号 第二回朝鮮史編纂委員会開会ノ件

○第7号 第二回朝鮮史編纂委員会開会ノ件伺

○第8号 道知事会議ニ於ケル協議

○第9号 職員出張ニ関スル件

○第10号 職員出張ニ関スル件

○第11号 黒板嘱託京城出張ノ件

○第12号 電報案ニ関スル件

○第13号 職員出張ニ関スル件

○第14号 電報案

○第15号 職員出張ノ件

○第16号 電報案

○第17号 図書目録寄贈依頼ノ件回答

○第18号 古記録文書目録返戻ノ件

○第19号 職員出張ニ関スル件

○第20号 第一回史料展観目録配付ノ件

○第21号 朝鮮史料展覧案内ニ関スル件伺

○第22号 出張ニ付依頼ノ件

○第23号 図書送付ノ件

○第24号 画像借入ノ件

○第25号 電報案

○第26号 図書借入ノ件

○第27号 画像借入ノ件

○第28号 図書目録寄贈依頼ノ件

○第29号 礼状

○第30号 職員出張ニ付依頼ノ件

○第31号 礼状

○第32号 職員出張ニ付依頼ノ件

○第33号 出張命令通知ノ件

○第34号 礼状

○第35号 職員出張ニ関スル件

○第36号 寄贈図書領収ノ件

○第37号 礼状 李尚鎬宛

○第38号 古図書目録寄贈ニ関スル件

○第39号 朝鮮要覧登載方依頼ノ件

○第40号 職員出張ニ付依頼ノ件 利川郡守宛

○第41号 職員出張ニ付依頼ノ件 江華郡守宛

○第42号 職員出張ニ付依頼ノ件 沃河、論山、洪城、牙山郡守宛

○第43号 職員出張ニ付依頼ノ件 清州、忠州、堤川、槐山、公州、大田郡守宛

○第44号 古文書返還ノ件 堤川郡守宛

○第45号 古文書借覧ノ件 堤川郡守宛

○第46号 第二回史料展観目録配付ノ伺

○第47号 展観会観覧人名簿(大正十四年五月十八、九日)

○第48号 史料展覧会開催ノ件伺

○第49号 史料目録印刷ニ関スル件伺

○第50号 朝鮮史料展覧案内ニ関スル件伺

○第51号 朝鮮史編纂委員会蒐集史料観覧人名

○第52号 史料展覧会開催

○第53号 朝鮮史資〔ママ〕料展覧会ニ関スル件

○第54号 朝鮮史編纂委員会職員名簿

○第55号 史料寄贈受領ノ件伺

○第56号 礼状 李泰浩宛

○第57号 受取証 李泰浩宛

○第58号 借覧証 李王職(孝宗御筆)

○第59号 額面送付通知ノ件

○第60号 額面伝達方依頼ノ件

○第61号 史料借入謝礼贈与方ノ件

○第62号 吉州郡保管古記録目録送付ノ件

○第63号 写真寄贈領受証(東大文学部)

○第64号 朝鮮史料写真寄贈ニ関スル件伺

○第65号 朝鮮史料写真寄贈ノ件

○第66号 書籍及史料寄贈並ニ謄写方ノ件

○第67号 書籍及史料寄贈並謄写方依頼ノ件

○第68号 書籍及史料寄贈又ハ謄写方依頼ノ件

○第69号 借用証書(総督府博物館)

○第70号 図書借覧証書(李王職)

*他に件名目録に記載が無い書類10点が末尾に綴り込まれている。

【中B14−63】朝鮮史編修会領収綴 1冊

*〈内容〉朝鮮総督府朝鮮史編修会宛の出版物(『朝鮮史』・『高麗史節要』)受領証綴。昭和7年6月23日〜昭和13年12月11日のもの。朝鮮総督府朝鮮史編修会図書登録番号6161。

【中B14−75】編修打合会議事録 朝鮮史編修会 昭和5年12月〜 1冊

《件名目録》

○第1号 編修打合会開催ノ件 昭和5年12月1日決裁 *〈内容〉昭和5年12月5日に編修打合会を開催する件(朝鮮史第1編〈新羅統一以前〉の編修体裁について)。

○第2号 編修体裁ニ関スル件 *〈内容〉朝鮮史第1編編修体裁(担任主任:今西龍嘱託の提案)について打合会欠席の顧問・委員に意見を求める。黒板勝美ほか4名の回答書を綴り込む。

○第3号 朝鮮史編修会編修打合会議事録 昭和5年12月5日

*以下は末尾に綴り込まれた件名目録に記載が無い書類。

○編修打合会 昭和6年6 月25日 *〈内容〉第6編部に外国関係史料を編入することについて協議。

○編修打合会 昭和10年7月10日 *〈内容〉朝鮮史第4編第4・7巻、第5編第6・7巻、第6編第2・3巻の印刷進行計画について協議。

○朝鮮史進行打合決議書 〔年未詳〕9月30日

【B14−74】編修打合会書類綴 朝鮮史編修会 大正15年〜 1冊

《件名目録》

○第1号 編修打合会ニ関スル回覧

○第2号 朝鮮史編修会編修事務打合会議事録

○第3号 朝鮮史編修会編修事務分担協議会議録

○第4号 第三回編修打合会

○第5号 第四回編修打合会

○第6号 第五回編修打合会

○第7号 中村氏〔中村栄孝〕案朝鮮史編修綱領及ヒ凡例ニ就テノ意見

○第8号 編修打合会ニ関スル件

○第9号 第六回朝鮮史編修打合会

○第10号 第七回編修打合会

○第11号 第八回編修打合会

○第12号 編修会議録

○第13号 編修会議録

○第14号 第九回編修打合会

○第15号 会務打合会

○第16号 第十回編修打合会

○第17号 審議会

○第18号 編修打合会

○第19号 編修打合会開催ノ件

○第20号 編修打合会事項ノ件

【中B13D−1】昭和十三年度秘文書件名簿 朝鮮史編修会 1938年 1冊

*「文書発受件名簿 朝鮮史編修会」用紙を使用。第1号〜第37号の件名等を記載。

【B17B−46】史料展覧ニ関スル書類 朝鮮史編修会 大正14年〜 1冊

《件名目録》

○第1号 朝鮮史料展覧案内ニ関スル件伺

○第2号 第一回史料展観目録配付ノ件

○第3号 〔件名なし〕

○第4号 展観目録配付先(第一回)

○第5号 〔件名なし〕

○第6号 史料展覧会開催ノ件伺

○第7号 史料目録印刷ニ関スル件伺

○第8号 朝鮮史料展覧案内ニ関スル件伺

○第9号 第二回史料展観目録配付ノ伺

○第10号 大正十四年五月十八、九日 展覧会観覧人名簿 受付係

○第11号 朝鮮史編纂委員会蒐集史料観覧人名

○第12号 案内状発送先

○第52〔ママ〕号 朝鮮史編纂委員会ノ史料展覧会開催 十八、十九両日中枢院ニ於テ

○第12〔ママ〕号 朝鮮史資〔ママ〕料展覧会ニ関スル件

○第14号 朝鮮史編纂委員会職員名簿

○第15号 展覧会ニ関スル件伺

○第16号 朝鮮史編修会の古地図展覧会

○第16〔ママ〕号 古地図展覧会案内ニ関スル件

○第17号 大正十五年十月五日 一、黒板顧問〔黒板勝美〕ノ紹介ノ大阪市江崎氏ヘ左記図書並ニ古記録応接室ヘ陳列シ展覧ニ供シタリ

○第18号 市村博士来会ノ件

○第8号 朝鮮史料展観目録配付ノ件

○第9号 〔朝鮮史料展観目録受領証〕

○(無番号) 〔朝鮮史編修会委員会欠席通知:3点〕

○(無番号) 史料展覧会開催ノ件(第一案)

       史料展覧会案内状ノ件伺(第二案)

       史料目録印刷ノ件伺(第三案)

○(無番号) 展覧会案内状発送先

○(無番号) 職員住所一覧表 昭和四年十一月一日現在 法文学部

○(無番号) 〔昭和四年十一月二十九日三十日 展覧会係分担一覧〕

○(無番号) 朝鮮史料展覧会(西小門町 朝鮮史編修会)

○(無番号) 史料展覧ニ関スル件伺

○(無番号) 史料展覧会開催ノ件(第一案)

       第二案 史料目録印刷及配付ノ件伺

○(無番号) 昭和七年七月三十一日 朝鮮史料展観目録 朝鮮総督府朝鮮史編修会 *原稿

○(無番号) 貴課参観之件 京城師範学校長 渡邊信治

○(無番号) 史料展覧ニ関スル件伺

○(無番号) 史料展観ニ関スル件伺

       昭和八年八月十四日 史料展観目録 朝鮮史編修会 *草稿

【911.009−繕53標】朝鮮史編纂関係参考書類 朝鮮史編修会 1冊

《件名目録》

○第1号 朝鮮史編纂費残額調

○第2号 同

○第3号 史料蒐集費年度内訳

○第4号 編纂費予算

○第5号 大正十三年朝鮮史編纂費見込額

○第6号 大正十三年朝鮮史編纂予算残額調

○第7号 大正十四年度朝鮮史編纂予算調

○第8号 増加要求額内訳調

○第9号 朝鮮史編纂費俸給調

○第10号 大正十四年度朝鮮総督府特別会計ニ関スル件

○第11号 同

○第12号 朝鮮史編纂費俸給調

○第13号 大正十四年度朝鮮史編修会経費予算増額申請ノ件

○第14号 予算計画説明書

○第15号 朝鮮史編纂費予算流用ニ関スル件

○第16号 増加要求額内訳調

○第17号 朝鮮史編纂ノ従来ノ成績及将来の年事〔次〕計画

○第18号 増加要求内訳調

○第19号 朝鮮史編纂費予算比較対照表

○第20号 消耗品使用予定調

○第21号 臨時部俸給経理状況

○第22号 予算表

○第23号 朝鮮史編纂費累年予算要求配付額比較表

【911.006−繕53標】委員会議事録 朝鮮史編修会 大正14年〜昭和3年 1冊

《件名目録》

○第1号 朝鮮史編修会第一回委員会ノ件

 (1)朝鮮史編修会委員会ニ関スル件

 (2)第一回朝鮮史編修会委員会開会ノ件伺

 (3)朝鮮史編修会委員会開催ニ関スル件

 (4)会議出席ニ関スル件

 (5)第一回朝鮮史編修会委員会開会並古地図展覧会開催通知ノ件

 (6)出席者表

 (7)建議案

 (8)議案

 (9)総督訓示

 (10)朝鮮史編修会第一回委員会々議録

 (11)第一回委員会附録書類

○第2号 朝鮮史編修会第二回委員会ノ件

 (1)朝鮮史編修会委員会開催ニ関スル件

 (2)朝鮮史編修会委員会同ノ件

 (3)出席者表

 (4)朝鮮史編修会第二回委員会関係書類

 (5)朝鮮史編修会第二回委員会議事録

○第3号 顧問委員会合ノ件

 (1)顧問委員会合ニ関スル件(伺案)

 (2)顧問委員会合ノ件(通知案)

 (3)採訪史料展観ノ件

 (4)訓辞(総督)

 (5)挨拶(会長)

 (6)出席者表

 (7)顧問委員会合議事録