2007年03月26日
1球団のエゴとそれを後押しするコミッショナー
春の甲子園も始まりました。セ・リーグに続いて、メジャーリーグも間もなくプレーボール。
球春満開なのに、舞台裏には暗雲が漂っています。
裏金の温床とも言われる現行ドラフトの希望枠。
即刻撤廃。これしか、ファンの不信をぬぐえないのに、またも、1球団のエゴに振り回されています。
先週の代表者会議。
出席できなかった西武を除く8球団は、積極的に撤廃へ賛同しました。
しかし、巨人は希望枠撤廃の条件として、FA取得の期間短縮を譲らなかったのです。
9年から5、6年への大幅な短縮です。
7時間を超える議論。一般社会なら議決し、多数決で撤廃になるところ。
ここで巨人に助け船を出したのは、1月に退任し、球界にとどまった根来コミッショナー代行。
「制度を十分研究してからの方がよい」
来年3月まで時間をかけ議論するよう「見解」を示し、撤廃案は先送りに。
歴史は繰り返す。私は江川問題を思い出しました。
1978年11月から79年1月にかけて社会問題にもなった球界の不祥事。
巨人は法大を卒業し、野球浪人中の江川投手と不法な入団契約を結びました。
しかし、この契約をセ・リーグ会長は却下。江川はドラフトで阪神が指名。
すると、当時の金子コミッショナーは「江川を巨人にトレードするよう」強い要望を出し、小林投手との交換が決まりました。
コミッショナーの後押しで巨人と江川の希望は通ったのです。
球界の良識が最も問われるときに、巨人を後押しするコミッショナー。
球界は根来代行に代わるコミッショナーの人選方法をも一新しなくてはなりません。
このブログも今回で終了します。10年間のアクセスありがとうございました。