ニッポンの洋食新発見。
第二回テーマ ハンバーグ
 
ハンバーグの兄弟「メンチカツ」をネホリハホリ
ニッポンの洋食は、ひとつのタネから、いくつもの料理ができあがる。ハンバーグを作る行程で、ちょっと横道にそれれば、メンチカツ、スコッチエッグ、ロールキャベツ、ピーマンの肉詰め、ミートパイなど、兄弟がいくつも誕生する。中でもメンチカツはハンバーグの兄弟の中で一番人気の料理。このメンチカツをネホリハホリしてみると意外におもしろいトピックが見つかるのだ。
ハンバーグの兄弟「メンチカツ」 (その1)ハンバーグは舶来、メンチカツは日本生まれ。 (その2)関東でメンチカツ、関西でミンチカツ、その理由は? (その3)1日3千個が売り切れの名物メンチカツ発見!
(その1)ハンバーグは舶来、メンチカツは日本生まれ。
ハンバーグはアジアの「タルタルステーキ」がベースで、ドイツとアメリカを経由して日本にやったきた料理(詳しくはこちら)。その一方で、メンチカツの発祥はイマイチ明確ではない。大正時代にコロッケが生まれ、明治にとんかつが生まれ、その頃から精肉店には「メンチカツ」が並んでいたらしい。ハンバーグが登場した明治時代に、誰かが、そのハンバーグに衣をつけて揚げたらたいそう美味しかった…というのがルーツなのかも知れない。
(その2)関東でメンチカツ、関西でミンチカツ、その理由は?
ミンチ肉を使った料理なのだから「ミンチカツ」という表現の方が正しそうである。が、何故か今は「メンチカツ」。そしてところ変わって関西へ行くと、これが「ミンチカツ」に変化する。「メンチ」の理由は不明でも、この関西の「ミンチ」の理由は「聞き間違い、思いこみ」だったらしい。関東に修行に来られていた神戸の料理人さんが地元に帰って発売したのが関西の発祥で、またたくまに大ヒット商品になった。この時の名前が「ミンチカツ」。この料理人さんが聞き間違えたことから食文化の歴史に「ミンチカツ」という名前が残ったのだ。ちなみにこのお店は今でもミンチカツを販売されている。
(その3)1日3千個が売り切れの名物メンチカツ発見!
「ミートショップサトウ」のメンチカツ TVでもしばしば取り上げられて、今や吉祥寺の名物と言っても過言ではないのが「ミートショップサトウ」のメンチカツ。10時の販売開始前にはすでに長蛇の列で、松阪牛をブレンドした牛肉100%のメンチカツは1日に3,000個がきれいになくなる。店長の片岡健一さんは「安くて美味しいから売れるんですね。地元の方はもとより日本中からお越しいただいて嬉しい限りです」と話す。
1日に3,000個がきれいになくなります10時の販売開始前にはすでに長蛇の列!
このメンチカツの特徴はカタチが丸いこと。丸いメンチカツになったのは偶然に丸いまま揚げ油の中に落ちてしまったのがきっかけだという。結果的に、この丸いカタチだと面積が小さいために中の肉汁が閉じこめられてとてもジューシーなメンチカツになったのだ。今では丸いメンチを時折見かけるが、ここサトウが元祖なのである。そのひとつを手に取りいただいてみると、ジューシーな肉のうま味がたまらなく美味しい!そしてひとつで満足できるボリューム感。ナルホド行列するわけだ…と納得したのである。
今回取材したお店
松阪牛専門店 ミートショップサトウ外観 店長の片岡健一さん 松阪牛専門店 ミートショップサトウ
東京都武蔵野市吉祥寺本町1-1-8
TEL:0422-22-3130
営業時間:9:00〜20:00
(メンチカツの販売は10:00から)
定休日:なし
※ サトウ特製 松阪牛入りメンチカツは1コが150円。5コで500円(5コ以上は1コが100円とお得)。
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第一回とんかつ
第二回ハンバーグ
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