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「ロス疑惑」三浦容疑者 殺人容疑で逮捕
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【ロサンゼルス=松尾理也】米紙ロサンゼルス・タイムズ(電子版)は23日、昭和56(1981)年に起きた銃撃事件などをめぐる「ロス疑惑」で殺人罪に問われながら、その後無罪が確定した神奈川県平塚市の会社役員、三浦和義容疑者(60)が妻・一美さんに対する殺人などの容疑により逮捕されたと伝えた。日本政府関係者も非公式に事実関係を確認した。
同紙によると、三浦容疑者は22日、米国領土のサイパン島の空港で逮捕された。ロス捜査当局は身柄の引き渡しを求めているという。
三浦容疑者は日本で殺人罪に問われ、1審で無期懲役の有罪判決が下されたものの、2審で無罪となり、平成15(2003)年に最高裁で無罪が確定。その後、ロス市警の未解決事件担当班が捜査を進め、三浦容疑者がサイパンに入るとの情報を得て、グアムとサイパンの当局者と捜査協力をしていた。
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ロス銃撃・殴打事件
1981年11月、米国ロサンゼルス市内で三浦和義容疑者の妻一美さんが頭に銃撃を受け、約1年後に死亡、一緒にいた三浦容疑者も左足に重傷を負った。84年、週刊文春の連載「疑惑の銃弾」をきっかけにマスコミが保険金殺人疑惑として報道。警視庁は85年9月、銃撃事件の3カ月前に一美さんがロス市内でハンマーのようなもので殴られけがをした殴打事件の殺人未遂容疑で三浦容疑者らを逮捕。88年11月に東京地検が銃撃事件の殺人罪で起訴した。殴打事件は98年9月、三浦容疑者の実刑判決が確定し、01年1月に刑期満了。銃撃事件は一審で無期懲役だったが、二審は逆転無罪に。最高裁も03年3月に検察側の上告を棄却し、無罪が確定した。