正しいピアノ調律のすすめ

                  Meantoneミーントーン研究 

       

      古典調律礼賛                             

      

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   音律を考えてきて、もう8年になりますが。その間キルンベルガーの3から2、そして1へと試行錯誤をしてきましたが。常に平均律との類似性に悩まされて来ました。

 そしてつい最近のことですが1947年作のフランス映画「肉体の悪魔」のなかでミーントーンのオルガンの響きを耳ににしたときに、ふと思いました、”ミーントーンはまだやってないぞ”

 それまであの強いヴォルフをMidiなどで聴くたびに不快な感じを持っていました。あんな使用不能の音程のある音律などで現代の楽器は調律出来ないと思っていました。

 私は、キルンベルガーの1を使用可能にした経験があるので、それと似た方法でヴォルフを緩和できないだろうかと思いました。

 そしてその結果素晴らしい響きを手に入れることが出来ました、ミーントーンの素晴らしさは現在のところ本当には理解されていないようです。3和音の美しさはたとえようも無いものです、5度の狭さが気にならないどころか、それが逆に3度の美しさを引き立てるように作用します。

 C,G,D,A,E,F,B,Esの長調とその並行短調の純正さがもたらす美しさは、平均律との類似性を完全に断ち切ってくれました。

 長3度はもうとろけそうな響きです。モーツアルトが何故これらの調でしかピアノソナタを書かなかったかが良く理解できました。

 そして、なんとバッハの平均律曲集がまるでオルガン曲のように響きます。これこそがバッハの目指したものなんだ、と納得がいきました。以前からバッハがキルンベルガーの1のような音律でクラヴィーアを調律していたとすると、当時のあちこちのオルガンはまだミーントーンであったはずですから、その違いが気にならないはずはないのでおかしいとは思っていたのですが。

 おそらくキルンベルガーは、自分の音律としてバッハの調律に似たものを発表しようとして、その調律技術の未熟さから、あのようなものを発表してしまったものではないかと思えます。

 わたしのとった方法は、Gis-Esを広くとることでミーントーンの響きを再現したものですが、キルンベルガーはちょうど対極にあるD-Aを狭くとる事で自分の音律を完結させました。

 そしてこのキルンベルガーの方法が機能和声の響きを生んで行ったのだと推測されます。ですので、現在の平均律曲集におけるバッハの和声はこの響きで色づけされた、後世の作曲家たち(ベートーベン、ツエルニー、メンデルスゾーン等)によって、解釈された物でしかないのです。

 ミーントーンでは平均律は弾けないと言う通説が在るので,誰も考えても見なかったようですが。実はバッハはミーントーンをきちんと調整さえすれば、すべての調を弾けるという事を証明したかったのではないでしょうか。それが平均律曲集の成り立ちであると考えるのが最も自然だと思われます。

   ミーントーンの肝は4つの広い3度(正確には減4度)にありますが。バッハも同じように考えたと思います。

 バッハの言葉として残っているものに”3度は可能な限り広くとってよい”というものがあります。

   事実ミーントーンのオルガンはすべての調が弾けます。もちろん奏者のキャパシティーにもよりますが。

 最近では、古いオルガンも改築されたりしてミーントーンのものは少ないようです。製作家も現代に生きていればこれもやむをえないのでしょうが、ちょっとさびしいですね。

 映画の古いものは思わぬ音を聞かせてくれるので楽しみです、ヨーロッパのものですが、録音が少々悪くても十分響きは伝わってきます。1978年の「木靴の樹」でもミーントーンのオルガンがたっぷり聴けます。「天井桟敷人々」のミュンシュ指揮のオーケストラなども、含みのある良い響きがします。

   ミーントーンの素晴らしさは不可能性にあるので,ヴォルフを如何に美しく、また、力強く響かせるか、広い三度を如何に、すっきりと響かせるか、また76セントの(真のクロマは70セントです)クロマティックの美しさも忘れてはならないでしょう。 これらを味わうことがミーントーンに対する人間の営みなのです。

 

 

                                      

 

 

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 *調律はその楽器の性能(ソノリティ)を、考慮して行いますので極端にヴォルフが強くなるような事はございません、あまりヴォルフを緩和すると、今度は肝心の長3度の純度が下がりますので、その辺の兼ね合いと楽器の特性を生かす方向で施工しますので、ご安心ください、少なくともミーントーンの片鱗は聴き取れるような調律を心がけています。もちろん全くのアロンのミーントーンそのものにしたいと言う方も、大歓迎です。

         ●ご意見、反論、ご質問も、お待ちしています。      

               
                                                   
             

 

  

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