スポーツ報知のメインコンテンツへジャンプ

◇…スポーツ報知の購読申し込みは、フリーダイヤル 0120-16-4341(イロ ヨミヨイ) まで…◇

◇…過去の記事は、ご使用のプロバイダのデータベース・サービスをご利用ください。…◇

スポーツ報知>特集>朝青龍

ここからスポーツ報知のメインコンテンツです

朝青もやればできる 立ち会いで両手ついた…大相撲秋場所初日

親方や観客が注目する中、立ち合いでしっかり手を付く朝青龍。左は把瑠都

 ◆大相撲秋場所初日 ○朝青龍(引き落とし)把瑠都●(14日・両国国技館) 大麻問題で揺れるなか迎えた初日で、休場明けの横綱・朝青龍(27)=高砂=が、新小結の把瑠都(23)=尾上=を引き落として3場所ぶりに白星スタートを切った。前日、武蔵川理事長(元横綱・三重ノ海)が立ち合いの手付きを徹底させる考えを明かしたが、その影響か、いつもは手付き不十分の横綱がしっかりと両手を付いて立った。新理事長就任の効果で身も心も引き締めて、3場所ぶりの優勝を目指す。

 朝青龍が、しっかりと両手を付いた。注目の把瑠都戦。先に右手を付いて、相手に鋭い視線を送る。把瑠都が両手を下ろすと同時に、抜群のタイミングで左手を付いて立った。低く潜り込み、左前まわしをがっちり。右の内無双で198センチ、177キロの巨漢のバランスを崩し、引き落とした。

 “鬼”の一声が、暴れん坊横綱を変えた。武蔵川理事長が13日、立ち合いの手付き不十分の力士を取り締まる通達を出した。毎場所のように手をつかず“フライング”の朝青龍が標的となっているのは明らか。「あんまり気にしてない。土俵に上がればそんなこと考えているヒマはないの。分かった?」少しキレ気味に無関心を装ったが、付け人から新聞報道の内容を聞くなど、理事長の言動をチェック。正面審判長の貴乃花審判部副部長(元横綱)からは「問題ありません」と“合格点”を与えられた。

 さらに理事長は就任時、マナーの悪い力士を厳しく指導することも宣言。北の湖政権時代の好き勝手が許されなくなり“優等生”にならざるをえなくなった。番付発表翌日の2日から13日まででけいこを休んだのは、わずか3日。03年春場所の横綱昇進後には2勤1休ペースが多かっただけに、近年では異例のけいこ量だ。

 夏場所千秋楽でライバル・白鵬とにらみ合いをするなど、品格に問題のあった男の突然の変身。新理事長の誕生は、それだけ大きな衝撃だった。「今日の取組はうまさが出たね」“武蔵川効果”で生まれ変わった姿に、テレビ観戦を終えた理事長の表情も緩んだ。

 場所前にロシア出身の3力士が解雇された大麻問題に心を痛めたが「前向きな気持ちで頑張りたい」とファンの信頼回復に努めることを誓っている。「いい初日だったね」左ひじ痛からの復活を目指し、今は“いい子”だが、いつ爆発するか分からないのが朝青龍。理事長の重圧にいつまで耐えることができるかが、3場所ぶりの賜杯へ、大きな分かれ道となる。

この記事をlivedoorクリップに登録

この記事をYahoo!ブックマークに登録

ソーシャルブックマークに登録

(2008年9月15日06時02分  スポーツ報知)

過去1時間に読まれた最新Feペディアランキング
スポーツ報知の出版物 スポーツショップ報知
報知新聞社出版局 スポーツショップ報知