巣鴨プリズン(巣鴨拘置所)は、かつて東京都豊島区に存在した拘置所で、第二次世界大戦中には、主として思想犯や反戦運動家などが拘置されていたが、第二次大戦後、連合国軍総司令部(GHQ)によって接収された。東条英機元首相、広田弘毅元首相ら政府首脳を中心としたA級戦犯のほか、捕虜や民間人に対する殺害、虐待などの戦争犯罪を犯したB級、C級戦犯も収容。BC級戦犯については事実誤認による訴追や、当時の軍部では絶対とされていた「上官の命令」に従ったために刑を執行された人もいたとされる。1958年の名作ドラマをリメイクし、08年11月に公開された映画「私は貝になりたい」では上官の命令に従っただけなのに、BC級裁判にかけられた兵隊の悲劇を描いている。
BC級戦犯の苦悩を描いた「逃亡『油山事件』戦犯告白録」や「天に問う手紙」(ともに毎日新聞社)や「巣鴨プリズン――教誨師花山信勝と死刑戦犯の記録」(中央公論新社)の著者・小林弘忠さんのインタビューは以下。