◇…スポーツ報知の購読申し込みは、フリーダイヤル 0120-16-4341(イロ ヨミヨイ) まで…◇
◇…過去の記事は、ご使用のプロバイダのデータベース・サービスをご利用ください。…◇
【映画】先日、日本映画製作者連盟(映連)から2008年の全国映画概況が発表され、邦画が2年ぶりにシェア(占有率)で洋画を上回ったことが明らかになった。
洋画は40・5%。06年まで20年間も50%以上キープしていただけに、驚くべき低さ。40%というのは1970年にまでさかのぼる。何故、これほどまでに洋画が低調だったのか。
邦画が宮崎駿監督の最新作「崖の上のポニョ」(155億円)で“荒稼ぎ”した一方で、洋画は、大ヒットが期待された「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」ですら57・1億円止まり。怪物シリーズ「ハリー・ポッター」の最新作の公開が延期となったことも、大差に結びついた。
しかし、要因は洋画の大作不足だけではない。テレビ局製作の映画が急増したことが色んなところで影響を及ぼし、観客が洋画の作品1つ1つに興味を持つ機会が失われている。
昨年、邦画の興収上位10作品すべての製作委員会にテレビ局が絡んでいる。テレビ局は、自局の製作映画を何とかヒットさせようと情報番組を使い、“番宣”のような、やりすぎ、かつセンスを感じない宣伝を繰り返して、洋画の入り込む余地がない。“テレビ映画”はまだまだ衰える気配もなく。しばらくは洋画の巻き返しが厳しい状況は続きそうだ。(畑)
(2009年2月6日01時58分 スポーツ報知)