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――最初のシングルとして「伝えたいこと」「I wanna see you」を選んだのは、どうして?
【阿部】 自分ではよくわからなかったんですよ、どの曲がいいのか。まだデビューして間もないし、ほかの人から見た“阿部真央像”を客観的に理解できていないし。だから今回のシングルは、スタッフさんと相談して決めました。(デビューアルバム)『ふりぃ』の延長線上にあって、次のステップを踏み出せる曲を選びました。
――うん、どちらの曲にも阿部さんの個性が出ているし、新しい可能性も感じられますよね。まず「伝えたいこと」ですが、これはかなりグサッと来ますね。“大事なことをちゃんと伝えられてるか?”っていうメッセージが突き刺さってきて。
【阿部】 ありがとうございます。この歌詞を書いたのは高1のときなんですけど、その時は自分に言い聞かせているような感じだったんですよね。誰かに聴いてもらうっていう意識はそれほどなかったんです。
――自分の気持ちを人に伝えるのが苦手だった、と。
【阿部】 そうですね。ホント、何も言えなかったんですよ。だからいつも貧乏クジを引いていたんですよね、クラスの班長にさせられちゃったり(笑)。
――じゃあ、好きな人に“好きです”って言うなんて・・・。
【阿部】 まったくできなかった。でも、大事だと思うんですよね、伝えることは。好きなら好きって言ったほうがいいし。例えば親に対する感謝の気持ちなんかも、普段は忘れている人が多いだろうし。この曲をレコーディングしているときも、世の中の人に向かって、“頑張れ!”って思いながら歌っていたんです。
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――その気持ち、めちゃくちゃ伝わってきました。もう1曲の「I wanna see you」は、“好きな人に会いたい”という純粋な感情がストレートに反映されたポップチューン。
【阿部】 これは実際の経験がもとになっていますね。片思いをしていた時なんですけど、好きな人が隣の県に住んでいたので、大分から福岡まで会いにいったんです。電車に乗ってから“今から行く”って連絡をして。いつもそうなんですよ、私。そうしたいと思ったら、すぐ行動(笑)。
――言葉で伝えるのは苦手だけど、行動力は人一倍。
【阿部】 そうなんですよ!だから危ういんですよねぇ。だってビックリするじゃないですか、相手の人が。
――でも、実行する力があるっていうのは、アーティストにとっては良いことでしょ?
【阿部】 アーティストとしてはいいところかもしれないけど、日常生活のなかではとっても・・・なんか言葉が出てこない。
――(笑)。2曲とも“阿部真央”にしか表現できない曲だと思います。デビューから半年経って、自分の音楽が人に届いてる実感はありますか?
【阿部】 春にツアーをやったんですけど、ファンの人の顔を目の当たりにして、すごく安心できたんですよね。阿部真央の音楽を聴いてくれている人がいるんだって実感できたし、自分が感じたまま、発信していても大丈夫なんだなって。焦らなくても大丈夫って思えたし、いい経験になりました。
(文:森朋之)
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1990年1月24日生まれ、大分県出身のシンガー・ソングライター。
ピアノを小学3年生から始め、中学生から歌手を目指し、数多くのオーディションに参加。高校に入り、ピアノを止めてギターを習い始める。
2006年、『YAMAHA TEENS’MUSIC FESTIVAL 2006大分大会』に参加し、優勝。同年秋、全国大会にて奨励賞を獲得。
2009年1月21日、アルバム『ふりぃ』でメジャーデビュー。
2009年5月27日、1stシングル「伝えたいこと/I wanna see you」をリリース。
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■デビューアルバム『ふりぃ』インタビュー
「自分にも、生まれてくる音楽にも“正直”でいたい」
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