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金正雲氏:写真を入手 10代のスイス留学当時

ベルン市内の公立中7年生当時の金正雲氏=1999年6月撮影の集合写真から(毎日新聞のロゴを埋め込んであります)
ベルン市内の公立中7年生当時の金正雲氏=1999年6月撮影の集合写真から(毎日新聞のロゴを埋め込んであります)
金正日総書記の家族関係(敬称略)
金正日総書記の家族関係(敬称略)
スイスの首都ベルンの位置
スイスの首都ベルンの位置

 【ベルン澤田克己】北朝鮮の金正日(キムジョンイル)総書記(67)の最有力後継候補とみられる三男正雲(ジョンウン)氏(26)が90年代後半から、「パク・ウン」という偽名で、スイスの首都ベルンの公立中学校に留学していたことが分かった。毎日新聞は、正雲氏が級友たちと写った集合写真を入手した。北朝鮮は金総書記の家族に関する情報を国家機密扱いとしており、写真も一切公表していない。

 正雲氏については、「パク・チョル」という偽名でベルン国際学校に留学したという情報が各国で報じられているが、北朝鮮情報に詳しい外交筋は「パク・チョル」について次男正哲(ジョンチョル)氏(28)と断定している。正雲氏の留学中の素顔が明らかになるのは、今回が初めて。正雲氏の写真はこれまで、11歳のころとみられる1枚だけが知られていた。毎日新聞が入手した写真は16歳だった99年6月に撮影された。

 外交筋によると、正雲氏は96年夏から01年1月までベルンに滞在。当初は正哲氏が留学中だったベルン国際学校に入学したが、数カ月で退学して現地校に転校した。中学校の記録などによると、隣接する小学校でドイツ語の補習授業を受けた後、98年8月からの新年度で7年生(日本の中1に相当)に編入。語学の問題もあり、学年を落として編入したとみられる。9年生だった00年末ごろに退学。担任だったシモーネ・クーンさん(32)は「昼休みに職員室へ来て、明日帰国すると言い出し、翌日から来なかった」と話した。

 親友で、ポルトガル出身のジョアオ・ミカエロさん(25)は、欧州遠征した米プロバスケットボール協会(NBA)所属チームの試合を正雲氏と一緒にパリまで行って観戦したと証言した。運転手付きの車で昼ごろにベルンを出発、パリで観戦し、夜中にベルンへ戻ったという。

 年齢が近い正雲氏とミカエロさんは、互いの自宅にもよく遊びに行った。正雲氏は漫画を描くのも好きで、自宅にはバスケットボールの漫画がたくさんあった。漫画は、英語やドイツ語ではなく、何語のものかは分からなかったという。

 正雲氏は、学校では家族のことを話さなかったが、ミカエロさんには、金総書記の息子だと打ち明けた。ミカエロさんが本気にしなかったところ、正雲氏は、総書記と一緒に写った写真を見せたという。ミカエロさんは「退学から半年後にベルンを訪れた彼と再会したが、それが最後だった」と話した。

 また、現校長で、当時は数学教師だったペーター・ブリさん(52)は「すべてに一生懸命取り組む子だった。数学が得意だったが、英語やドイツ語の成績も悪くなかった」と話した。一方、担任のクーンさんは「口数の少ない子で、ベールに包まれたような雰囲気もあった」と語る。正雲氏が帰国した数年後、警察から「金総書記の息子だった」と聞いて驚いたという。

毎日新聞 2009年6月14日 3時00分(最終更新 6月14日 9時45分)

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