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【ドラニュース】


ドミニカの衝撃 浅尾戦力外

2009年11月22日 紙面から

20日の練習中、深刻な面持ちで集まる中日の選手やスタッフたち=ドミニカ共和国、サンペドロ・デ・マコリスのテテロ・バルガス球場で(木村尚公撮影)

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 【サンペドロ・デ・マコリス(ドミニカ共和国)木村尚公】ドミニカ・ウインターリーグで武者修行中の竜戦士たちに衝撃が走った。中日の山井大介投手(31)、浅尾拓也投手(25)、谷哲也内野手(24)が所属する「エストレージャス」は20日(日本時間21日)、3人に対して事実上の“戦力外通告”をした。すでに外国人枠から外されており、今後の出場の見込みがなくなった。異国でサバイバルの厳しさと悔しさを味わった3人。この経験は日本での激しいチーム内の競争にも必ず生きてくる。

 これがドミニカの厳しさだ。練習中の緊急ミーティングに集まったドラゴンズの選手たちに落胆の色が浮かんだ。チームから山井、浅尾、谷に「今後日本人選手は起用しない」という決定が伝達された。3人を監督する立場の森ヘッドコーチは「もう使わないそうだ。これじゃ撤収するしかない」と悔しそうに吐き捨てた。

 山井は8日に1試合だけ登板。2/3イニングで3失点だった。2試合に登板した浅尾は14日の試合で集中打を浴びた。2人ともわずか一度の失敗で“失格”の烙印(らくいん)を押された格好だ。開幕スタメンを務めるなど、ここまで30打数8安打の打率2割6分7厘を記録した谷も最近は出場機会に恵まれなかった。

 関係者の話を総合すると、背景には低迷するチーム事情がある。開幕から借金がかさみ、約1週間前にはアメリカ人のボイト新監督が着任。それに伴ってアメリカ人選手が数多くチームに加わった。外国人枠は8つしかなく、山井、浅尾、谷が占めていた3枠は優先的にアメリカ人選手に振り分けられたようだ。

 ボイト監督は「選手が入れ替わるのはいつものこと。日本人選手に対する判断はフロントとも相談して決めたことだ」と説明した。

 チームの投手はアメリカでも2Aや3Aの選手が大半。山井や浅尾は勝るとも劣らない力の持ち主と言える。森ヘッドコーチは「山井にしても浅尾にしても最初の1、2試合は『調整登板』のつもりだったのに」と顔をしかめた。

 山井は「これが現実。一度のチャンスを生かさないといけなかった。日本でも同じことです」と残念そう。浅尾は「ドミニカでは収穫もあった。こっちの配球や選手の姿勢に学ぶこともあった」。悔しさを押し殺して前を向いた。

 当初は12月初旬の予定だった帰国は予想外の事態で1週間程度早まり、11月下旬に前倒しされる。近くドミニカを後にする3人。だが、この遠く離れた異国での経験は、決して無駄にはならない。超の付く“生存競争”で養った精神力で来季へと出発する。

 

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