習副主席“特例会見”要求のわけは 胡氏踏襲、ライバルに差

産経新聞2009年12月16日(水)08:05
 【北京=矢板明夫】中国の習近平国家副主席が15日、特例扱いを受けて天皇陛下と会見し、日本国内で波紋を広げた。会見は習氏周辺による強い要請で実現したと北京でいわれるが、国家元首ではない習氏は今回そもそも、天皇陛下と会う外交上の必要性はなかった。にもかかわらず、こだわった背景には、2012年の党大会に向けて自身が、胡錦濤国家主席の最有力の後継者であることを内外に印象づけ、ライバルを抑えて権力闘争で優位に立ちたいという思惑が絡んでいるとみられる。

 ◆日本の反発は静観

 中国外務省の姜瑜報道官は同日の定例会見で、習氏と天皇陛下との会見に関し「日本側は周到な手配をしているため訪問は順調。中日関係の発展を推進できると確信する」と述べた。国営新華社通信など中国メディアも会見のやり取りを詳しく伝えたが、特例扱いをめぐり起きた日本国内の反発をほとんど取り上げず、「日本の国内問題」として静観する構えのようだ。

 習氏は現在、共産党政治局常務委員会で序列6位の地位にある。50代の若手指導者で最も高位にあり、次期国家主席・党総書記に一番近いといわれるが、中国では指導者人事は密室で行われ、最後に逆転することも珍しくない。

 かつて林彪元国防相、王洪文元党副主席など後継者といわれながら、失脚した例もあった。

 ◆人事見送りに焦り

 昨年8月の北京五輪で責任者として陣頭指揮をとるなど、「ポスト胡錦濤」の道を着実に歩んできた習氏だが、今年9月の党中央委員会総会で、確実視された中央軍事委員会副主席選出の人事が見送られたことが“異変”といわれた。

 中国の最高指導者になるには軍の掌握が不可欠とされ、選出見送りで「後継者レースが一気に不透明となった」と断言する香港メディアもあった。

 「ライバルの李克強筆頭副首相を支持するグループによる巻き返しがあった」など見送られた理由について諸説はあるが、習氏周辺に焦りが生じたのは間違いない。

 ◆メンツかけて実現

 胡氏も国家副主席だった1998年に日本を訪れ、その際も天皇陛下と会見した。北京の外交筋は、今回の習氏の訪日は11年前の胡錦濤訪日を強く意識しているという。同じような日程を組み、メンツをかけて天皇陛下との会見を実現させることで、「後継者はやはり習氏」との印象を植え付け、ライバルたちに「権威の違い」をみせつける狙いがあったとみられる。

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