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「アングラの女王」浅川マキさん突然死

死去した浅川マキさん
死去した浅川マキさん
Photo By 共同

 「アングラの女王」と呼ばれ、団塊の世代を中心に支持された歌手の浅川マキ(あさかわ・まき)さんが17日夜、公演のため滞在していた名古屋市内のホテルの浴室で死亡しているのが見つかった。67歳だった。愛知県警によると、死因は急性心不全。公演は15日から3日間で予定し、16日には「あしたのライブも頑張るよ」と張り切っていたという。葬儀は20日、故郷の石川県で親族のみで執り行う。

 愛知県警中署によると17日午後7時45分ごろ、浅川さんが開演前になってもライブハウスに現れないため、事務所スタッフがホテルへ様子を見に行ったところ浴室で倒れていた。病院へ搬送されたが、既に心肺停止状態だったという。

 浅川さんは15日に続いて16日も午後7時半ごろから午後10時までライブを行い、その後、共演者と食事。17日午前0時ごろホテルに戻った。

 発見時、部屋は施錠されており、荒らされた形跡はなく、浴槽に顔をつけ倒れ込むように、ぐったりしていたという。関係者は「薬は飲んでいたが、特に持病はなかった。ただ、何かにぶつけたか、転んだような跡があったようです」と話している。

 浅川さんは20年ほど前、左目の網膜剥離(はくり)を患い、最近は右目の視力も落ちたため「ステージに上がる時はスタッフが誘導していた」という。

 初アルバム「浅川マキの世界」(70年発売)をプロデュースし、40年間親交がある寺本幸司さんは、16日のライブを観賞。「素晴らしいステージだった。終演後も30分くらい話したけど“あしたも頑張る”と言って元気いっぱいだったのに」と突然の死が信じられない様子で、体調についても「特に覚えがない。ただ、よく転倒したりぶつけたりしていた」と話した。

 67年、「東京挽歌/アーメン・ジロー」でデビュー。翌68年に故寺山修司さんが演出した東京・新宿のアングラ劇場「蠍(さそり)座」のひとり舞台で注目を集めた。アンダーグラウンドを略して「アングラ」と呼ばれた前衛的表現の代表的な担い手として熱い支持を受け、代表曲は「夜が明けたら」「かもめ」など。

 歌手を目指して上京してから40年余、最後まで新宿を拠点に活動。昨年末も新宿ピットインで5日間公演を行った。生涯独身。関係者は「本当はきょう(18日)だびに付そうと思ったが、本籍地が分からなくてあした(19日)になっちゃった。時代や常識に迎合せず、歌とともに生きることを貫いた彼女らしい」とアングラの女王を悼んだ。

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2010年01月19日 ]

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