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銀河☆ナビ

奥野 史子 - 1992年バルセロナ五輪 シンクロナイズドスイミング 銅メダリスト

4月からは私、奥野史子がこの「懐かしくて新しい、チャンネル銀河」をナビゲートします。
こちらのページでは、毎月のおすすめ番組の見所や、番組にまつわる方のインタビューなどをご紹介していきます。

番組概要と放送スケジュール

7月のおすすめ番組

【内野聖陽さんインタビュー】 その生き様に感動!内野聖陽が大河ドラマ「風林火山」の魅力を語る。

逆境の中でも、まっすぐ夢に向かって歩む。そんなパワフルな勘助にしたかった。

―主演が決まって、最初の感想は?

今回は表舞台で活躍した人間ではなくて、軍師の役。謎に包まれたナンバー2の物語だと聞いて、「これは面白そうだ!ぜひ、やりたい」と思いました(笑)。

―台本を読んだ印象は?

あまりにもいぶし銀で、枯れたイメージだったので、僕の年で演じていいのかと最初は思いました。そのときはまだ30代後半ぐらいでしたから。でも生き様としては非常におもしろくて、役者としてはぜひやりたいという想いも強かったですね。

―どこが内野さんを惹きつけたんですか。

手の指が不自由で、背中が曲がっている。しかも、隻眼。そういう逆境に耐えて、武者修行の旅を重ね、武田信玄と劇的な出会いをして、初めて仕官したのが42歳。すごく遅咲きなんですが、命を賭けられるご主人さまを見つけて、その生を全うする姿があまりにも感動的でした。
お姫さまとの関係も非常に濃くて、武田信玄と山本勘助と由布(ゆう)姫の関係が素敵だったんですよね。この3人が要となるドラマだったので、「死ぬなら3人で死ぬ!」ぐらいの気持ちでやっていました(笑)

―山本勘助の愛は、すごくプラトニックですよね。

そうですね。武田信玄の代わりに由布姫を愛しているところもあったので…。本当にいいシーンがいくつもあるんですよ。初めての出会いのシーンだとか、雪のお堂で足をさすってあげるシーンだとか。そこは原作にもある感動的なシーンなので、視聴者の方も期待するじゃないですか。ですから、ここが勝負だと思って演じていました。寝られなくなるくらい何度も悩みましたよ(笑)。

―異形の軍師と呼ばれる山本勘助を、どう演じようと思いましたか。

逆境に屈することなく、そこから立ち上がるパワー。それを支えるのは“夢”なのかもしれないし、ある種人生に対する恨みなのかもしれないけど、そのエネルギーを全面に出せる山本勘助にしたいと思って演じていました。

―殺陣も見どころですが、思い出に残るシーンは?

それは、もちろん千葉真一さんとの殺陣でしょうね。僕も殺陣が非常に好きで、普段から稽古しているんですが、千葉さんといえば、世界的にも有名で、アクションもすごいじゃないですか。そういう方と殺陣ができるのが、うれしくてしょうがなかったですね。

―立ち回りはいかがでしたか?

千葉さんは、「どっからでもかかっていらっしゃい」という感じでどっしりと構えている。僕もこの大きな胸を借りて、思いっきりやってやれという感じで、やらせていただきました。
千葉さんはすごく情熱的な方で、収録が終わっても若い人を集めて酒を飲みながら演技について語っているんですよ。その仲間に僕も入れていただいて、電気が消えて「早く出て行ってください」と言われても、ひたすら飲んで語っていました(笑)。殺陣の極意をいろいろ聞かせていただいて、楽しかったですね。視聴者の方にはお教えできないテクニックも教わって、いろんな意味で勉強になりました(笑)。

―出演者の方が、バラエティ豊かですよね。

おもしろかったですね。あのときのキャスティングは本当に多岐に渡っていて、大衆演劇の方がいて、小劇場の方がいて、歌舞伎界の方はもちろんミュージシャンもいて、往年の銀幕の大スターが何人もいて、ありとあらゆる日本の文化芸能のジャンルの方を、ここまで拾い尽くせるかというぐらい、いろんな俳優さんが集まっていました。

―長尾景虎を演じたGacktさんはいかがでしたか?

僕はガクちゃんと呼んでいるんですけど、ガクちゃんは何がすごいかというと、セリフを言うときに音から入れるんですよ。僕なんかはスピリットから入らないと、上滑りになっちゃうんですけど、ガクちゃんの場合はやっぱりミュージシャンなのかなあ。いろんな音を出しながら、いつの間にかビシッと決まる音で当ててくる。そこに文化の違いを感じましたね。
すごくナイスガイというか、変な言い方ですけど、いい奴ですよ。休憩時間とかに話していても、すごく楽しかったですね。ガクちゃんはね、気が付くといつの間にかジーッとこっちを見ているんですよ。「また、見てるよ。何見てんだ?」って言うと、「いえいえ、観察しているんです」「何を観察しているんだよ(笑)」みたいな感じでした。

―最後に視聴者のみなさんにひと言。

山本勘助という男は、なんと就職できたのが42歳です。それまでたくさんの苦労を重ねてきた男で、放送当時も就職で苦労されている方々などから、とても励みになるというお便りもいただきました。逆境の中で必死になって、まっすぐ夢に向かって歩む。その姿に勇気がもらえるような、パワフルな勘助にしたいと思って一年間がんばった作品です。僕にとってもとても思い出深い作品ですので、どうぞみなさま、じっくりご覧なってください。

Char

内野聖陽

1992年、文学座研究所に入所。以降、舞台・テレビ・映画など幅広い分野で活躍。春のドラマ「臨場」も大好評。現在は9月4日からスタートする舞台「イリアス」に向けて稽古に励む日々。今秋には映画「十三人の刺客」も公開。
詳しくは下記サイトにて。
http://www.uchinomasaaki.jp/

撮影/廣江雅美、スタイリング/中川原寛(CaNN)、ヘアメイク/佐藤裕子(StudioAD)

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