あなたは最高裁裁判官の名前を知っていますか?  最高裁判事の人事報道、日米で雲泥の差「匿名」なのは検察官だけではない

2010年11月25日(木) 牧野 洋
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 ロサンゼルス・タイムズ同様に、ウォールストリート・ジャーナルも中面でも詳細に報道。彼女が地裁と高裁判事を務めていた時代にどんな判決を下したのかを詳細に調べたうえで、「過去の判決を見るとリベラル中道派」「民主党寄りであるのに企業に有利な判決を書く傾向がある」などと指摘している。

 ソトマイヨールはヒスパニック系ということで話題を集めたが、そうでなくても主要紙は最高裁判事の人事を特大の扱いで伝えている。

 今年4月9日に最高裁判事のジョン・ポール・スティーブンスが退任を表明した時だ。ニューヨーク・タイムズは翌日10日付の1面トップで4段抜きの記事を掲載し、「スティーブンス判事退任、オバマに2度目の指名のチャンス」と伝えている。

2010年4月10日付ニューヨーク・タイムズ1面。最高裁のスティーブンス判事の退任ニュースが1面トップに
中面でも見開き2ページでスティーブンス判事の退任関連記事で全面展開

 

中面の左ページには「34年間の最高裁判事時代にスティーブンスが関与した主な裁判一覧』を掲載。国旗の掲揚や囚人の権利など主要7裁判に就いて、最高裁判事9人がそれぞれどんな判決を下したのか一目で分かる

 中面でもスティーブンス退任関連で見開き2ページを埋めている。そこで用意した「34年間の最高裁判事時代にスティーブンスが関与した主な裁判一覧」が圧巻だ。国旗の焼却や囚人の権利、言論の自由など主要7裁判について、長官も含め最高裁判事9人がそれぞれどんな判決を下してきたのか一目で分かるのである。

 

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