事件【山口組組長 一問一答】(上)全国で暴排条例施行「異様な時代が来た」+(4/5ページ)(2011.10.1 12:00

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【山口組組長 一問一答】
(上)全国で暴排条例施行「異様な時代が来た」

2011.10.1 12:00 (4/5ページ)
府中刑務所を出所し、JR品川駅の新幹線ホームに向かう山口組の篠田建市組長=2011年4月9日

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府中刑務所を出所し、JR品川駅の新幹線ホームに向かう山口組の篠田建市組長=2011年4月9日

 --世間の人は暴力団組員が「普通に暮らせればいい」と思っているとは思っていない

 これだけ締め付けられ、しかもこの不況下でぜい沢ができるわけがない。そもそもやくざをしていて得なことはない。懲役とは隣り合わせだし、ときには生命の危険もある。それでも人が集まってくる。昔から言われることだが、この世界で救われる者がいるからだと思う。山口組には家庭環境に恵まれず、いわゆる落ちこぼれが多く、在日韓国、朝鮮人や被差別部落出身者も少なくない。こうした者に社会は冷たく、差別もなくなっていない。心構えがしっかりしていればやくざにならないというのは正論だが、残念ながら人は必ずしも強くはない。こうした者たちが寄り添い合うのはどこの国でも同じだ。それはどこかに理由がある。社会から落ちこぼれた若者たちが無軌道になって、かたぎに迷惑をかけないように目を光らせることもわれわれの務めだと思っている。

 --解散はしないというが、警察は暴力団の壊滅を目指しているし、一般市民もそれを望んでいるのではないか

 山口組は他の団体に比べて突出して規模が大きいので、警察は反社会的集団として指弾しやすいのではないか。3万、4万人の反社会的集団というと、警察にとって脅威になるというのは決まっている。警察も山口組を解散し、千人や2千人の組にばらばらにしたいと思っているのだろう。しかし、山口組の存在でわれわれの業界の治安が守られているという事実がある。山口組を解散し、80の直系組織が個々の団体になった場合、当然縄張り争いが起き、抗争事件が続発している九州のようになるのは間違いない。今はほとんど抗争事件は起きていないし、ほかの団体とも平和外交に徹してきた。だからこそ、山口組を維持することが俺の責任であり、義務であると思っている。ひとつ加えると、われわれは暴力団といわれている業界のなかではすごく紳士的だ。一般の人よりも長幼の序とか、そういうことは厳しく守られている。ホテルとか公共の場で徒党を組まないとか3人以上で歩かないとか、そういう面でも厳しくしている。

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府中刑務所を出所し、JR品川駅の新幹線ホームに向かう山口組の篠田建市組長=2011年4月9日
出所する司忍6代目山口組組長を取り囲む警察官ら=2011年4月9日、東京・府中刑務所(古厩正樹撮影)
府中刑務所を出る司忍6代目山口組組長を乗せた車=2011年4月9日、東京都府中市(古厩正樹撮影)
山口組総本部の家宅捜査を終えて出てくる捜査員ら=2009年12月04日、神戸市灘区
山口組総本部に家宅捜査に入る捜査員ら=2009年12月04日、神戸市灘区

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