ソニー:最終赤字2200億円に拡大へ…テレビ事業不振

2012年2月2日 17時37分 更新:2月2日 19時54分

 ソニーは2日、12年3月期の連結最終(当期)赤字が従来予想の900億円から2200億円に拡大する見通しになったと発表した。下方修正は昨年11月に続いて今期3回目。主力のテレビ事業の不振に加え、韓国サムスン電子との液晶パネル合弁解消に伴う損失や、タイの洪水の影響なども響いた。最終赤字は4年連続。200億円の黒字を見込んでいた営業損益も950億円の赤字(前期は1998億円の黒字)と、3年ぶりの赤字に転落する見通しだ。

 不振が続くテレビ事業は12年3月期に1650億円の営業赤字となる見通し。コスト削減に向け、割安なパネルを調達するためサムスンとの合弁解消に踏み切るが、サムスンに売却する合弁会社の株式の評価損を受けて634億円の損失を新たに計上する。また、タイの洪水の影響も想定の250億円から700億円に拡大。円高の影響も約200億円の下押し要因となった。

 4月1日付で社長兼CEO(最高経営責任者)に昇格する平井一夫副社長は2日、記者会見を開き、テレビ事業の再建に関して「商品力強化に加え、コストや物流システムを見直してロスを出さないビジネスにしたい」と述べた。

 同日発表した11年4~12月期連結決算は、売上高が4兆8927億円(前年同期比12.6%減)、営業損益が658億円の赤字(前年同期は2731億円の黒字)、最終損益が2014億円の赤字(同1292億円の黒字)だった。【久田宏】

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