フリーゲージ、敷設割安でも線路保守費用など課題 北陸新幹線も導入検討 (2/2ページ)

2012.2.6 05:00

国交省が導入を検討するフリーゲージトレイン

国交省が導入を検討するフリーゲージトレイン【拡大】

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 国交省幹部は「東日本大震災の発生で、東海道新幹線の代替補完ルートとしての北陸新幹線の必要性が高まった」と強調する。

 ただ、フリーゲージの車両は通常の新幹線より重く、営業車両の製造費(1両約3億円)より1割程度高い。JR西日本関係者は「線路がすり減るなど保守費用が膨らむ」との懸念を漏らす。

 このため独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」が、車両価格や重量の削減の研究を進めている。

 未着工区間については現在、国交省の有識者委員会で採算性や投資効果の検証が行われており、フリーゲージ導入の有無も含め3月に結論をまとめる。

【用語解説】フリーゲージトレイン 車輪の間隔を走行中に変えることで、線路幅の異なる新幹線(1435ミリ)と在来線(1067ミリ)の両方を走れる鉄道システム。既存の線路を利用でき、異なる軌道を同一車両で走れるため敷設コストが削減できる。


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