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マスト用木材寄贈へ サン・ファン号 年度内復旧目指す

暴風でマストが折れたサン・ファン・バウティスタ号=2011年4月28日

 東日本大震災後の強風でマスト2本が折れた慶長使節船サン・ファン・バウティスタ号復元船の修復のため、カナダの製材会社が宮城県に木材の提供を申し出ていることが分かった。木材調達のめどが立ったことで県は、船を係留し、津波に被災して休館中の県慶長使節船ミュージアム(宮城県石巻市渡波)とともに年度内の復旧完了を目指す。
 提供者はカナダ・ブリティッシュコロンビア州の「ウェスタン・フォレスト・プロダクツ社」。メーンマスト用のスギ1本(約14メートル)と、メーンマストの前に立つフォアマスト用のベイマツ4本(約10〜15メートル)を贈る。
 県は昨年11月、同州政府幹部がカナダ産材による被災地支援のため仙台市などを訪れた際、マスト用木材の提供を要望。同国の木材生産者団体「カナダウッド」の仲介で贈呈が決まった。
 クリスティー・クラーク州首相と同社のリー・ドネイ副会長が14日、宮城県庁を訪れ、若生正博副知事に目録を手渡す予定。県消費生活・文化課は「支援は大変ありがたい。木材の加工業者を決め、早急に修復作業に入りたい」と感謝した。
 サン・ファン号は津波による大きな損壊は免れたが、震災から約1カ月半後の強風でマスト3本のうちフォアマスト(高さ約28メートル)とメーンマスト(32メートル)が折れた。


2012年05月12日土曜日


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