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2012年6月8日14時39分

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教職員の法令順守点検 宮崎県教委 不祥事で課題把握

 教職員の不祥事が相次いだことを受け、宮崎県教委は7日、県立学校の教職員にコンプライアンス(法令順守)を点検させることを決めた。用紙に無記名で記入してもらう方式。問題を抱える教職員個人を指導するためではなく、職場で課題を把握するという。

 同日あった緊急県立学校長会で報告した。わいせつ行為、体罰、交通法令順守、個人情報保護、公金の管理について計42項目あるチェック表を各教職員に配布。「児童生徒とメールや電話などで私的なやり取りをしないようにしているか」「体罰はしないと心に固く誓っているか」「車を運転する際は制限速度を守っているか」などの問いに○×で答えてもらう。

 「一人一人の意識を高め、コンプライアンスを再確認してもらう」(県教委教職員課)という。学校長が確認し、課題を見つけ、学校全体で改善に向けた研修に取り組むようにするという。市町村教委にも同じ点検を依頼していく。

 チェック表を無記名とする理由について、飛田洋教育長は取材に、「正直に記入してもらうことを優先した」と説明。教職員への個別の指導については「校長が各教職員を面談する機会は他にもある」と話した。

 この日の校長会で飛田教育長は、「不祥事が起こったのはこれまでの対応が不足していたということ」と強調。教育という仕事の重みを再認識するよう、学校長らに求めた。

 また、同日あった教育委員会の定例会議では、不祥事が相次いだことについて、原因究明を徹底すべきだとの声があがった。懲戒処分者の氏名公表の基準についても「(免職以外で)公表すると、どれくらい抑止効果があるのか分析して欲しい」との意見が出た。(北村有樹子)

■静岡県コンプライアンス委員会委員の吉川真理・静岡大学大学院法務研究科教授の話

 チェック表で点検すれば何を守るべきかを教職員が再認識することはできる。ただ、無記名では個別にきめ細かく指導できるか疑問だ。児童生徒のプライバシーなどへの配慮が必要な項目以外は事前に教職員の同意を得て、記名式にすべきだ。また、法令順守違反に当たるかどうかの判断が微妙な事例も示すなどの工夫もして欲しい。

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