6月30日、米シアトルのダウンタウンでは、上空を飛ぶある飛行機に多くの人が注目していた。視線の先にあったのは、NASA(米航空宇宙局)が運用する輸送機「スーパーグッピー」。およそ、空を飛ぶ代物とは思えない、異様な形をした貨物輸送機だ。
荷物は現役を引退したスペースシャトルの訓練用コックピット。シアトルの航空博物館に納めるために運ばれてきた。
実物大のスペースシャトルの機首部分に相当する貨物が入るとは驚きの一語に尽きる。
前から見たスタイルは、とても航空機とは思えないが、大物の空輸には欠くことができない強い味方。1号機は1962年に造られ、NASAではジェミニ、アポロ、スカイラブ計画などに貢献。
最近では国際宇宙ステーションを構成する大きな部品も運んでいる。
この飛行機、ボーイング社の輸送機をベースに改造を施して誕生。そのルーツは日本人にとって複雑な思いも交錯する「B‐29」だという。
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