野田佳彦首相は1日夕に内閣改造を行い、皇居での認証式を経て野田第3次改造内閣を発足させる。財務相に内定した民主党の城島光力前国会対策委員長、総務相に就く樽床伸二前党幹事長代行ら10人が新たに入閣。岡田克也副総理ら8閣僚は留任する。
首相は1日午前、臨時閣議を開き、「私を今日まで支えていただいたことに改めて感謝申し上げる。本日内閣を改造する」と述べ、閣僚の辞表をとりまとめた。国民新党の自見庄三郎代表との会談後、首相は記者会見をして閣僚名簿を発表。内閣改造の狙いについて「山積する内外の諸課題に対処するうえで政府与党の連携をいっそう深め、内閣の機能を強化するため」と説明した。皇居での認証式の後、初閣議を開く。
城島、樽床両氏や前原誠司前政調会長ら党の前執行部メンバーや、田中真紀子、田中慶秋両氏ら党代表選で首相を支持した顔ぶれが入閣し、論功行賞の色合いが強い。一方、代表選で争った原口一博元総務相、鹿野道彦元農林水産相、赤松広隆元農水相を支持した議員の入閣はなかった。
参院議員は3人から4人に増え、党参院議員会長の輿石東幹事長の影響力は強まった。郵政民営化相は当初、自見氏を充てる方針だったが、国民新党内での調整の結果、下地幹郎幹事長が就くことになった。
民主党は衆院議院運営委員長に高木義明元文部科学相の起用を決めた。
首相は2日に副大臣・政務官の顔ぶれを決める。5日にも自民党の安倍晋三総裁、公明党の山口那津男代表との党首会談を開き、特例公債法案や衆院選挙制度改革法案への協力を求める方針だ。