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  氏神 ・ 産土神 ・ 鎮守神

 現在において氏神(うじがみ)・産土神(うぶすながみ)・鎮守神(ちんじゅがみ)は「その土地並びにそこに住む者を守護する神」としての意味合いで、ほぼ同義的に捉えられている。


 氏神(うじがみ)は本来は古代社会で氏を名乗る氏族・氏人が祀った祖先神または守護神のことである。
 産土神(うぶすながみ)は生まれた土地の守護神のことである。(また、産婦と生児を守護する産神とも関連している。)
 そして、鎮守神(ちんじゅがみ)は一定区域の土地や場所を鎮守守護する神。中国の寺院に祀られた伽藍神に起源を持つといわれ、神仏習合が進むにつれて日本の寺院においても神霊を勧請し寺院の鎮守として祀るようになった。その後、寺院のみならず、国家や王城を守護するものや、一国一城ごとの、あるいは荘園や領地単位の鎮守神も祀られるようになった。

 それが氏神を祀る集団の歴史的変遷により産土神・鎮守神とを同一的に捉えるようになった。
 中世の武士団が荘園での在地性を強化していく課程で、その土地の神を氏神として祀るようになり、氏神を祀る集団の性質も血縁関係から地縁関係へと展開していき、土地の神である産土神と混同されるようになった。
 また同じ頃に、もともと特定の土地・建造物を守護するために祀られた鎮守神の分霊を荘園内に遷し祀ることにより、鎮守神とも混同されるようになった。



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