大分のニュース

新大分駅開業1年 駅ビルに期待と不安

[2013年03月17日 10:08]

高架化1年を迎える大分駅。利用客でにぎわう大分駅のコンコース=15日

 完全高架化した新しいJR大分駅(大分市)が開業し17日で1年。商業機能の充実もあって、1日平均700人増えた利用者には好評のようだ。注目される中心市街地への人の流れは「今のところ、増えもせず減りもせず」(商店街関係者)だが、2015年春に控える駅ビル開業に、期待と不安が入り交じる。

 15日午後の駅構内。駅近くに住む自営業男性(65)は「にぎやかで便利。買い物によく来るようになった」。近くの駐車場に車を止め、駅構内のスーパーに息子(1)を連れて来た大分市内の主婦(29)は「利用しやすい。商店街での買い物のついで」。鉄道を使わない利用者も増えている。
 JR九州によると、大分駅の乗降客は昨年より2%増え1日約3万4千人。主に半径50キロ以内の利用客への売り上げが伸びたという。スーパーや飲食の店が入る構内の商業施設には、約490万人(レジ通過延べ数)が来場。売上額は目標を14%上回っている。
 JR九州大分支社の津高守支社長は「駅南北の人の流れがスムーズになり、1年目の手応えは90点以上」と評価。2年後に駅ビルが開業することを踏まえ、「よそから大分市の中心市街地に人が集まる仕掛けづくりが重要。周辺自治体や商店街とも連携しなければ」と意気込んでいる。
 にぎわいの波及効果に期待する駅北側の商店街。市中央町商店街振興組合の阿部満理事長は駅ビルについて「郊外に流れた客を引き戻す力はあるが、既存商店街の売り上げまで持っていってしまうのでは」と不安を拭えない様子だ。駅ビル開業が先行した鹿児島市の商店街を参考に、個店の魅力をアップさせる支援策を模索しているという。
 大分駅を中心にホルトホール大分の完成、大分パルコ跡の病院建設、道路整備など動きが慌ただしい。不動産鑑定士の安東正二さん(大分市)は「景気回復の兆しも見え、駅周辺は土地の取引が活発化しそう。中心市街地活性化は、このムードを府内、中央町にどう波及させられるかにかかっている」と指摘している。

県内過去のニュース

3月17日

3月16日

3月15日

3月14日

3月13日

3月12日

3月11日

3月10日

3月09日

3月08日

3月07日

3月06日

3月05日

3月04日

3月03日

3月02日

3月01日

2月28日

2月27日

2月26日

2月25日

2月24日

2月23日

2月22日

2月21日

2月20日

2月19日

2月18日

2月17日

2月16日

2月15日

共同特集

[PR]セントラル短資FX

※無断転載を禁じます。 当ホームページに掲載の記事、写真等の著作権は大分合同新聞社または、情報提供した各新聞社に帰属します。
Copyright (c) 2008 OITA GODO SHIMBUNSHA