現在位置は
です

本文です

交雑ウミガメ産卵、国内初確認…タイマイの特徴

産卵を終えたウミガメの交雑種。アカウミガメとタイマイ双方の特徴を備えている(26日夜、鹿児島県龍郷町で)=NPO法人「日本ウミガメ協議会」提供

 NPO法人「日本ウミガメ協議会」(大阪府)と奄美海洋生物研究会は、鹿児島県・奄美大島の海岸で、ウミガメの交雑種の産卵を確認したと発表した。

 国内初で、世界でもブラジルに次いで2地域目という。

 同協議会の石原孝主任研究員によると、奄美大島北部の龍郷(たつごう)町の海岸で26日夜、産卵中のウミガメ(甲羅の長さ82・4センチ、幅65・2センチ)が見つかった。一見、同島で産卵する絶滅危惧種・アカウミガメのようだが、甲羅が瓦状に重なり、縁がとがっているなど、同じく絶滅危惧種で、より南の地域で産卵するタイマイの特徴も備えていた。

 石原研究員らはDNA解析のため、このウミガメから皮膚の一部を採取。同研究会が県の許可を得て卵20個を持ち帰り、人工孵化(ふか)させて子ガメの特徴の確認などをするという。石原研究員は「日本は北太平洋のアカウミガメにとって唯一の産卵場所。国内で交雑種が増えると、種の保全を脅かす心配もある」と話している。

2013年6月30日10時00分  読売新聞)

 ピックアップ

トップ
現在位置は
です