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kojitakenの日記

2012-11-04 部落解放同盟・小林健治の「言葉狩りの論理」に私は反対だけど

部落解放同盟・小林健治の「言葉狩りの論理」に私は反対だけど

週刊金曜日 「橋下徹市長とジャーナリズムの知的劣化」 - 一人でお茶を より。

http://www.kinyobi.co.jp/

週刊金曜日』2012年11月2日号に、“小林健治さんに聞く「橋下徹市長とジャーナリズムの知的劣化」”が載っています。例の週刊朝日に出た佐野眞一橋下徹ルポについて、問題点を説明してくれています。週刊朝日の騒動が起こるまでの前段階として、『新潮45』『週刊新潮』『週刊文春』に同様の趣旨の記事が載り、『週刊朝日』にも佐野眞一ルポに先立って実父に関する記事が出ていたとのこと。その後『週刊朝日』が掲載した謝罪文ではどこが問題だったのかがよくわかっていないようだし、この騒動のせいで橋下市長が人権擁護派みたいに見えてしまうのも、政治家としてやっていることからすれば錯誤を助長しているだけだ、との批評。くわしくは週刊金曜日を読んでみてください。


この記事、昨日(11/3)立ち読みしたけど、小林健治の所属は、部落解放同盟中央本部・マスコミ対策部文化対策部/糾弾闘争本部。つまり、差別表現に対する「糾弾会」を盛んにやってきた人みたいだね。で、小林の立場からしたら当然だけど、『新潮45』の昨年11月号に載った上原善広橋下徹ルポに遡ってこれを厳しく指弾してる。小林の指摘で気づいたんだけど、昨年11月に『週刊新潮』と『週刊文春』に橋下の出自を暴く記事が載ったきっかけを作ったのがこの上原のルポだったんだね。小林は部落解放同盟として上原ルポを批判すべきだと考えていたらしいけど、部落解放同盟はそこまでやらなかったらしい。70年代の昔とは解放同盟もずいぶん変わったものだとは思う。

橋下はどうだったかというと、昨年、Twitterで上原も週刊文春週刊新潮も激しく攻撃したが、「取材拒否」はやらなかった。

ところで小林健治だけど、徹底した「差別用語狩り」によって差別をなくしていこうという、昔ながらの解放同盟の典型的な考え方をする人みたいだ。こういう考え方に私は反対で、差別可視化していく過程を経なければ差別をなくすことはできないとする上原善広の考え方を支持するが、反面、小林の考え方は首尾一貫しているとも思う。

私がいただけないと思うのは、最初は週刊朝日佐野眞一の記事に拍手喝采しておきながら、橋下の猛反発によって記事への批判が巻き起こるや腰が引けてしまった有田芳生や、上原善広のルポは良かったが週刊朝日佐野眞一の記事はそれより落ちるとか言って微妙に日和った江川紹子らの面々だ。こういう「知識人」の腰が引けていることを見て取ると、橋下は決まってかさにかかって猛攻を仕掛けてくる。攻める時の橋下は強い。今回もそのパターンだった。

繰り返すけれども、私は小林健治の主張には反対だ。だが、週刊朝日佐野眞一を批判するなら、小林が上原善広のルポや佐野眞一と組む以前に週刊朝日に載った記事に遡って批判したように、一切の「差別文書」「差別用語」を批判する態度をとらなければならないと思う。上原善広は擁護するけれども佐野眞一週刊朝日には留保をつける江川紹子や、佐野眞一週刊朝日の記事が批判を浴びていると見るや記事を称賛したことに言い訳を始めた有田芳生のごときは、「熱くもなく冷たくもなく生ぬるい」最悪の態度をとる人たちと言わなければならない。

こういう人たちの態度が、被差別部落に対する差別も、橋下徹の暴政も、両方とも温存してしまうのである。

bogus-simotukarebogus-simotukare 2012/11/04 17:18 >小林は部落解放同盟として上原ルポを批判すべきだと考えていたらしいけど、部落解放同盟はそこまでやらなかったらしい。

ウィキペ「上原善広」によれば彼は被差別部落出身で『被差別の食卓』(2005年、新潮新書)など被差別部落関係の著書が多いそうです。まあ、被差別部落出身なのだから彼の文章は少なくとも主観的には「差別助長」ではないのでしょう。
またウィキペ「上原善広」によれば
『部落解放同盟中央本部執行委員などを歴任した西岡智は(上原との対談で)「小林さんも、ちょっとわかってないところがあるよな。ええ機会やから、「西岡のおっさんがそう言うてる」ってちゃんと書いとけ。文句あるならいつでも僕のとこに来いと」と小林を批判し、上原に味方している。また、部落解放同盟大阪府連池田支部の「みなみあめん坊(ペンネーム)」こと南健司も上原に味方し、「差別売文家・上原善広」との小林の発言について「物書きは皆売文屋だよ。その上前を撥ねてメシ喰ってるくせによく言うよと思う」「(被差別部落を取材した上原の著書『日本の路地を旅する』に)大宅賞を与えた出版社(文藝春秋社)の見識を疑うとまで書いているが、ここまで抱く憎悪の根拠こそ記すべきだ」と小林を批判している』そうですから、小林の意見に批判的な人間、上原に好意的な人間も同盟内部にいて意思統一ができなかったんでしょう。
なお、「日本の路地を旅する」は橋下ルポより前の著書なので、橋下の件に関係なく、小林と上原には意見対立があったことや「少なくとも上原は主観的には橋下潰しのために出自を書いたわけではおそらくないであろうこと」がわかりますね。

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