小笠原諸島・西之島(東京都小笠原村)近くの火山噴火でできた「新島」が、年内にも西之島とつながる可能性があることが20日、分かった。新島は確認されてから1カ月となり、上空からの観察では多量の溶岩流出で、西之島と最も接近している場所は100メートルを切っていた。
東京大地震研究所の前野深助教(火山地質学)は「このまま成長が続けば、年内にも西之島とつながる可能性がある」と分析した。
新島の西側や北側では、高温の溶岩に波がぶつかり蒸気が上がっていた。中心部には直径約10メートルの火口があり、真っ赤なマグマも確認できた。
前野助教によると、1日当たり約10万立方メートルの溶岩が流出し、場所によっては十数メートルの割合で広がっている。面積は西之島の6割強と推定される。
海上保安庁が13日に確認した際の面積は約8ヘクタールで、11月の初観測時の約5倍になっていた。