小笠原諸島・西之島(東京都小笠原村)近くの火山噴火でできた「新島」は溶岩が流れてさらに大きくなり、西之島に近づいて、ほとんど合体していることが25日、分かった。
海上保安庁が24日、上空から観測したところ、流出した溶岩が海を埋め立て、西之島まであと10メートルほどに迫っていた。米航空宇宙局(NASA)が24日撮影した衛星画像でも、くっつきそうになっている様子が分かる。
海保によると、13日までの観測では、新島は東西に面積を拡大し、北側にある西之島との距離は11月の初観測時とほとんど変化がなかった。だが24日午後には北側の海も溶岩で埋まり、両島間の「海峡」の最短距離が、初観測時の約200メートルから約10メートルまでに縮まっていることを確認した。潮位はやや満ちた状態だったという。
24日時点の面積は、東京ドームの約3倍に当たる約15ヘクタールで、西之島の8割ほどの大きさに成長。活発な火山活動が続いており、海保は引き続き、航行警報で船舶に注意を呼び掛けている。