選挙:市川市長選 立候補者の横顔 /千葉

毎日新聞 2013年11月19日 地方版

 (届け出順)

 17日告示された市川市長選は現新2人の対決となり、24日投開票にむけた舌戦が繰り広げられている。人口47万人都市の未来像をどう描くのか。候補者の横顔を紹介する。【山縣章子】

 ◇「市民の目線」を大切に−−大久保博氏 64 無現(1)

 「ようやく自分の思う街づくりに注力できる」。前回の選挙で子育て世代の支援などを掲げて当選したが、前市政継続の大型公共事業などを優先したため、予算も労力も割けなかったという思いがある。それらの事業も今年度で一区切り。2期目は独自色を打ち出すつもりだ。

 大切にしてきたのは「市民目線」。報告書などを目にすると、独特の行政用語が使われることも多い。「『これは市民に分かりやすいものですか』と常に指摘してきた」という。今回の選挙では、自分の趣味でもある「ガーデニング」をキーワードに、市民と協力して草花を植えて街の魅力アップを図るアイデアを披露。また、「行財政改革は大きな使命」と強調し、公共施設の利用料値上げなどに理解を求めている。

 祭りなど地域のイベントをこまめに回る。ただ、多忙の中でも自宅のつるバラの世話だけは欠かさない。一日の楽しみはバーボンをストレートで飲む晩酌だ。妻と2人暮らし。

 ◇特養ホームなど増設を−−田中長義氏 63 無新

 労組や市民団体で作るグループから現職の対抗馬として白羽の矢を立てられたのが10月中旬。長女(30)には「無口なのによく引き受けたね」と言われたという。「本当は応援する側の方が得意なんです」とはにかんだ。

 大学時代、自分の通うキャンパスが廃止される動きに反対し民青同盟に入会した。小学校教員を37年間務め、労組役員として、少人数学級の実施や教職員の定員増を求める活動にも取り組んできた。教員時代について「子供たちと一緒に作り上げた時間が一番の思い出。卒業記念の劇を練習したりするのが楽しかった」と懐かしむ。

 特別養護老人ホームや認可保育園の増設、小中学校の全教室へのエアコン設置などを選挙公約に掲げ、「大久保市政は大型開発優先だ」と批判する。

 市民合唱団でテノールを担当する。現在、NHKの復興支援ソング「花は咲く」に取り組んでおり、「難しくてしごかれています」と笑う。会社員の長男(34)と2人暮らし。

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