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江沢民氏ら5人を国際手配要請…スペイン裁判所

 【パリ=三井美奈】スペインの全国管区裁判所は10日、1980〜90年代のチベットでの「ジェノサイド(集団殺害)」容疑で中国の江沢民(ジアンズォーミン)元国家主席、李鵬(リーポン)元首相ら元政権幹部5人に対する国際手配を国際刑事警察機構(ICPO※)に要請した。

 同裁判所は昨年11月、江氏ら5人について、スペイン国籍を持つ亡命チベット人や人権団体の告発に基づき、逮捕状を出していた。読売新聞が入手した判事の10日の令状によると、江氏は「チベット人の虐待に関与した人々を監督する立場にあり、部下による重大な人権侵害の責任を負う」疑いがある。スペイン法は、集団殺害やテロなど重大な人道犯罪について、外国人が外国で行った場合でも、当事国が裁かない場合にはスペインの司法管轄権が及ぶと定めている。

 国際手配は、ICPO加盟国に各国法の範囲で協力を要請。98年には英国がスペインの要請に基づき、南米チリで独裁体制を敷いたピノチェト元大統領をロンドン滞在中に逮捕した。警察庁によると、日本での逮捕には国内裁判所の令状が必要となる。

 ※ICPO=International Criminal Police Organization

2014年2月12日07時09分  読売新聞)

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