Library : ちょっと難しい作曲の話

ちょっと難しい作曲の話

2000年3月 公開

ポリリズムとポリハーモニーという
二つの概念を大事にしている。
ポリリズムは「四分の三拍子」と「八分の六拍子」
というように、異なるアクセント位置を持つ
複数のリズムを、同時に演奏することによって、
より複雑なリズムパターンを生み出す手法である。
そしてポリハーモニーとは、
和声学におけるオープンボイシングを押し進め、
例えば左手でGのコードを押さえつつ
右手でDのコードを押さえるというような、
立体的な和音構成を試みる手法である。
僕はさらに、極端なクローズドボイシングと
極端なオープンボイシングを併用するのが好きだ。
その場合、4度と5度の関係を中心に構成するのが
僕の個性で、基本的に近接する3度の和音、
つまりは調性を感じさせる要素を使わないのが特徴である。
4度と5度を折り返し重ねていって、6度や9度を生み出す。
極めて離れた場所では、短2度で当てるのも可能となる。
この方法でもってオープンボイシングを行うと、
基音が判然としなくなるのが長所であり短所であり、
打ち込みだけで演奏を済ませるなら良いが、
スタジオで生演奏を録音したりする場合、
相手が頭の良くないミュージシャンだと
作曲意図を理解できず、見当はずれな調のリフを
入れられたりして、げっそりしてしまうので、
気をつけないといけない。
たとえばどのように和音を構成すれば
魅力的な音楽になるかは、ビートルズのアルバムを
一枚聞いただけでも、何十パターンと試みられていて、
とても勉強になる。
もうそろそろ出尽くしただろうと思っているところに、
ブルガリアンヴォイスが現れたりして、油断ができない。
実に奥が深い、音楽の深淵である。

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