街の医師・神山治郎
 『輸血ミス』

<出演>
   <スタッフ>
神山 治郎 高橋 英樹 脚  本 難波江由起子
大橋 辰子 岡本  麗 監  督 村川  透
安藤 響子 小林 綾子 チーフプロデューサー 佐藤  敦
井上 由美 早勢 美里 プロデューサー 篠木為八男
日高とも子 渡辺  梓 桑原 秀郎
日高 憲明 小林 正寛 島田  薫
日高 淑子 白木 万里 原   案 宮川 一郎
日高  敦 石川  巧 企  画 酒井 浩至
白   井 嶋崎 伸夫
柳井 英恵 奈良岡朋子    
   


<あらすじ>
 東京の吉祥寺にある柳井診療所──ここで内科医として働く神山治郎(高橋英樹)は、患者に優しい丁寧な仕事ぶりで近所の評判になっていた。神山と一緒に仕事をしているのは、着任したばかりの外科医・安藤響子と、大橋辰子ら看護婦たち。だが、その評判とは裏腹に、7年前にやってきた神山の過去を知るものは誰もいなかった。

 ある日、診療所に二階から転落した2歳の幼児・日高敦が担ぎ込まれた。敦は料理店をやっている日高憲明(小林正寛)・とも子(渡辺梓)夫婦の一粒種。敦が吐血したと知った神山は、血液検査をした後、B型の保存血液を輸血。容体が落ち着いた所で病院に移送した。  ところが、敦は救急車内で、出血性ショックで死亡。敦がB型の血液を輸血されたと知った日高が騒ぎ始めた。日高の血液型はO、とも子はA。敦の血液型は母子手帳にAと記されていたのだ。

 敦の遺体が解剖もされず茶毘に付されたため、日高はとも子に探させた血痕付きの敦の靴下を鑑定に出す。この結果、“敦はA型”との判定が出たことから、週刊誌などが医療事故として報道しはじめた。

 神山の“無実”を信じる辰子(岡本麗)は、敦が生まれた産院で母子手帳の血液型の一件を聞くが、はっきりした事は分からない。混乱の中、血液型検査に立ち会った響子(小林綾子)は、診療所の経営者・柳井英恵に辞表を出し、姿を消してしまった。  折りも折、神山が20年前、誤診で患者を死亡させた、との報道があり、診療所の患者は急に減り始めた。イキリ立ち怒鳴り込んでくる日高。診療所の先行きを心配する辰子ら看護婦たち。

 そんな中、響子のことを調べた神山は、思わぬ事実を知った。響子は20年前、誤診で死亡した患者の娘だったのだ。響子は“父の仇”の神山の現在の様子をさぐるため、接近してきたようなのだ。  神山の質問に、響子は父親が犠牲になった医療ミスを初めて非難した。そして、独自に検査した結果、敦の血液が間違いなくB型だった事実を明かし、敦の父親が日高以外の人物だと断言した。だが、その証拠を隠す響子。何としても復讐したい響子は、神山が自分の“無実”を証明できずに苦しむのを見るつもりだったのだ。

 たが、英恵(奈良岡朋子)から20年前の医療ミスの真相を明かされた響子は、愕然。さらに敦に関しても、とも子の自殺未遂から衝撃の事実が明らかになって──。